私たちガイアックスは、“使命で動く” というPhilosophy (経営哲学/企業理念) を持っています。使命で動くとは、世の中の課題を自分ごととして捉え、ビジョンや問題意識を打ち出し、ムーブメントを生み出すことで社会を巻き込み実現すること。そんなガイアックスメンバーの様子を連載で紹介していく「使命で動くシリーズ」をご覧ください!
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「就活に違和感を感じた」オンライン就活を運営する神座潮音さん
2020年7月にガイアックスにジョインし、オンライン就活を通して就活に新たな風を起こすべく活動している神座さんの使命とその裏にある想いに迫ります。

神座潮音
株式会社ガイアックス ライフデザイン事業部 オンライン就活
2020年7月入社。ガイアックスのビジョンに強く共感し、「自分もより本質的に価値のあるサービスを作り、届けていきたい」という想いのもと入社を決意。現在はオンライン就活で法人営業のポジションから、主に面接動画型ダイレクトリクルーティングサービスのブラッシュアップに携わっている
「慈しむ」ことで湧いてくるエネルギーがある
壁や痛みも慈しみの対象になる
ー現在のお仕事について教えてください。
様々なキャリアを歩む社会人・企業との出会いをオンラインで完結できる就活サービス「オンライン就活」の運営に関わっています。オンライン就活では、様々なキャリアを築く多様な社会人と出会える「オンラインキャリアセミナー」の開催や、自分自身と向き合うための「コーチングセッション」、サービス専属面接官との面接を撮影するだけで、魅力的な企業からオファーが届く「面接動画型ダイレクトリクルーティングサービス」を運営しています。
ー神座さんの使命についてお聞かせください。
「自分を心から慈しみ、自分らしい人生を切り開いていくエネルギーに満ち溢れる人」を増やしていきたいです。「慈しむ」とは、「愛する、かわいがる、大切にする」という意味を持っています。自分の内から湧き上がるあらゆる感情を受け入れて向き合えていて、「自分を大切にしたい」という感情が湧き出てくるような状態を指しています。
心から「自分を大切にしよう」と思えていない状態では、そもそも何かにチャレンジする原動力すら湧いてこないでしょうし、心に従えていないまま行動を取り続けることで違和感が募っていき、心が切り裂かれることがあると思うんです。
自分を慈しめている人は、「一度きりの自分の人生をより良いものにしていこう」と人生を切り開いていくエネルギーが湧いてくると思っています。エネルギーが湧いてくることで自分の人生への本気度が変わり、無気力に生き続けたり自暴自棄に陥ってしまうのではなく、「自分が本当はどうしたいのか」を本気で実現していくために、もがきながらでも進めるようになる。生きていれば壁にぶつかったり、痛みを感じる瞬間もあると思いますが、自分から派生している「慈しみの対象」として、一見ネガティブに思える状態や感情も蓋をすることなく向き合うことで、人生をより自分らしいものにしていけると信じています。
ー神座さん自身が「慈しむ」ことが難しいと感じたことがあるのでしょうか?
振り返ってみると、「自分が本当はどうしたいのか」と自分の内なる声に向き合うよりも、「どんな選択をすれば周りに評価されるか」という周囲の評価基準を優先する意思決定をした瞬間もたくさんありました。
中学生の頃は友達と買い物に行く際にも「どんな服を選べば母が喜ぶか」という基準で洋服選んでいましたし、大学に入学してからもスタートアップから大手出版社まで様々なインターンにチャレンジしてきましたが、「何をすれば就活で評価されるか」という基準で選ぶことが多かったですね。もちろん、自分が純粋に興味を持ったことにチャレンジもしてきましたが、常に「自分はこうしてみたい」という想いと、「これをしなければ社会からは評価されない」という想いの狭間で揺れ動いていた4年間でした。
一定の達成感は感じられた大学生活でしたが、「自分が”心から”やってみたいこと」を全てやり切れたかと聞かれれば、ここには後悔が残っています。


「違和感」と徹底的に向き合う
声に出すことで、慈しみの感情を取り戻せた
ー何がきっかけで、自分を慈しめるようになったのでしょうか。
社会人として仕事をし始めてから、人生の捉え方が変化していきました。新卒で入社した人材系メガベンチャーでは新卒採用サービスの法人営業をしており、とにかく誰よりも早く成果(=数字)をあげ、誰よりも成長してチャンスを掴むことを目標に頑張っていました。
初めは数字を達成していくことに快感を感じていたのですが、だんだん数字を達成すること自体には全く喜びを感じなってくなっていきました。その頃から「そもそも何のためにこの数字を作っていて、数字を達成することを通して、自分がどんな価値を社会に提供できているのか。何のために成果をあげたいのか。何のために成長したくて、何のためにどんなチャンスを掴みたいのか。」と疑問を持つようになりました。その時から、「周りの評価や基準に惑わされることなく、自分の心に従った納得感のある意思決定をひとつひとつ積み重ねていく人生を歩みたい」という気持ちが湧いてくるようになりました。
ー湧いてきた気持ちを、どのように体現していったのでしょうか。
自分の心に従って働くことを大切にしました。自分の心に向き合うことで顕在化した、仕事や組織に対しての違和感を見て見ぬ振りせず解消していくことで、納得感を持ちながら仕事に取り組める状態にしていくことを目指して行動を取っていきました。
例えば、当時組織としての目標設定の仕方に納得していなかったので、本質的なチームOKRを設定しようと、同期と一緒に目標設定のあり方を改善したり、サービスとして提供していくべき価値と、実際のアクションにギャップを感じていたので、どうすれば本質的に価値あるサービスとなっていくのか、という議論を上司に持ちかけたりしていました。自分の違和感を声に出すことで「周囲から評価されなくなるのではないか」という怖さはありましたが、違和感と向き合った結果、明確化された「周りの評価や基準に惑わされることなく、自分の心に従った納得感のある意思決定をひとつひとつ積み重ねていく人生を歩みたい」という自分の人生の指針に背中を押され、行動を積み重ねていけるようになりました。それは同時に、「自分を心から慈しむ」という感覚を取り戻せた瞬間でもありました。
ー周囲の人に「慈しみ」を感じて欲しいと思ったのは、何がきっかけとなったのでしょうか?
最近の経験では、これまで同じように大学に進学して肩を並べて生きてきた同世代が、大学を卒業して社会に出て、いよいよ自分で人生を切り開いていかなければならなくなった時、それぞれの生き様が露骨に出てきているのを目の当たりにしたことが大きいです。
今の会社では自分らしい人生は築けないと本当はわかっているのに、違和感に蓋をしてしまっている人、「自分の価値は若さしかないから、価値があるうちに結婚しないといけない」と結婚を焦る人、もはや自分は何をしたくて何が嫌かもわからず、感覚がなくなってしまって感情が沸かなくなってしまった人。消極的な選択ばかりしている友人らを見ていると、すごく悲しい気持ちになります。「あなたにはあなただけの、価値や素晴らしさが沢山あるのに」と。
「自分を慈しむ気持ち」さえ持つことができれば、周囲や社会の価値基準とは関係なく、自分の価値を見出し、自分らしい人生を切り開いていけると考えています。それが本当の意味で「自分を大切にすること」だと、友人と触れ合う中で再認識しました。
学生ファーストを追求することで、企業にとってもより良いマッチングを生み出していきたい
原点からキャリアを考えるきっかけを作る。
ー神座さんの使命とオンライン就活は、どのようにつながっているのでしょうか。
オンライン就活は、「自分の人生に自分で旗を立てて、自分で地図を描いて歩けるようになる」ための機会を学生に提供しているサービスです。就活サービスの中には、内定承諾時に企業から成果報酬が発生する、というビジネスモデルの影響もあり、売上を獲得するために、時には学生の人生にとって本質的でない意思決定を学生に促さざるを得ない状態が起きうると思います。
オンライン就活の「面接動画型ダイレクトリクルーティング」サービスでは、サービス側が介在するのは「学生と企業の初期接点まで」とすることで、アドバイザーによる無理なクロージングによって、学生が本質的な意思決定ができなくなることが起きないようなサービスの仕組みを設計しています。加えて、オンライン就活のキャリアセミナーでは、「企業に就職する」という就活の先にあるキャリアを築いている社会人だけでなく、起業家やフリーランス、NGO職員や医者など、幅広い職種・働き方をしている方々に登壇いただいています。
このように、様々な働き方をしている社会人と出会える機会を学生に提供し選択肢の幅をぐっと広げることで、「みんな当たり前に就活するから就活する」ではなく、「そもそもなんのために就活をしようとしているのか、自分のありたい姿はそもそも何なのか」という原点からキャリアを考えるきっかけを作っています。
ー学生にとって何が一番重要と考えているのでしょうか?
就活サービスに携わる身ではありますが、語弊を恐れずに言うと「新卒でどの会社に入るか」ということ自体は、人生においてそこまで重要でないと思っています。それよりも、「自分は本当はどうしたいのか」と心に向き合い、自分で人生に旗を立て、地図を描き歩んでいけることの方がよっぽど重要だと考えています。
オンライン就活では、学生が内定をもらうことをゴールにしていません。学生が本当の意味で自分の人生の可能性を広げていけるために、「就活」という絶好の機会を使って、人生を自分らしく切り開いていけるサポートをしていきたいです。その先に、その人らしい人生を歩める素敵な企業とのご縁を、私たちが提供できたらさらに最高だな、と思っています。
一見、学生ファースト過ぎるようにもみえますが、結果的にとことん自分と向き合った学生に入社を決めていただいた方が、企業側へもメリットが大きいと思っています。実際、私たちのサービスを使っていただいているクライアントからも、「オンライン就活の学生は自分自身とよく向き合えているので、本質的なマッチングがしやすいと感じている」と評価をいただくことが多いです。


オンライン就活で本質的なマッチングを果たしていく
人事にしかできない仕事に注力してもらいたい
ー企業の方々と触れる中で、どんな現実を目の当たりにしていますか?
人事の方が母集団形成や初期選考に工数をたくさん割かなくてはならず、疲弊している状況を目の当たりにしています。採用活動では、まず母集団形成によって多くの学生と接点を持ち、その中から採用する学生を見極めていきますが、採用フロー全体の中で一番工数がかかっているのが、母集団形成から初期選考の部分になんです。中でも、1次選考通過率は選考全体の中で最も低い傾向があるのですが、ここの通過率を上げていく動き、つまりいかに母集団形成の時点で採用ターゲットに近い学生に絞って接点を持つかによって、大幅に採用工数を削減することができると思っています。
1次面接の代わりにオンライン就活が提供する面接動画を見ていただくことで、実際に会う前に、学生の雰囲気やコミュニケーション能力や地頭といった定性的な要素が見極められるので、対面面接におけるミスマッチを限りなく減らしていけると思っています。
初期の採用工数を削減することによって、その企業の人事の方にしかできない、内定直前フェーズでの学生の見極めや、学生との対話を通した魅力付け、内定承諾後のフォローにより注力していただくことで、本質的なマッチングを果たしていけると考えています。
ー前職から続いて新卒採用サービスの法人側を担当していますが、ガイアックスに来てから感じる違いは何があるのでしょうか?
前職の会社にいた時は、目標達成の手段であるはずの「数字を達成する」ことがいつのまにか目的化することがあり、意味のないKPIを闇雲に追う状態が起きており、本当にサービスを通じて学生の人生に寄り添えているのか、と違和感を抱くことが度々ありました。
ガイアックスでは、数値はあくまでも、「サービスを通して提供したい価値をどの程度世の中に発揮できているか」を図るための定量的指標であるという価値観が浸透しており、数値を手段として的確に扱っている感覚があります。
時には、「そもそも置いている数値が正しい数値設定なのか」と数値達成が目的化していないからこそ起きるコミュニケーションが交わされることも度々あります。
ガイアックスでは違和感を押し込めることはない
自分のありたい姿と組織がリンクしていく
ーガイアックスという組織で働く中で「慈しめている」と感じる瞬間はどんなものがありますか?
誰しも一生懸命に働いていれば、大小問わず何かしらの違和感に直面すると思います。私も前職では、仕事や組織に対する違和感を押し込めていた時期もありました。一方でガイアックスでは、自分が違和感を持ったらすぐにアウトプットできる雰囲気を作ってもらえていると感じています。
例えば、私の所属している事業部の部長である管さん(ソリューション事業本部長)は、「無理にポジティブになる必要はなくて、ネガティブなことまで共有して欲しい」と常々言っており、さらに言うだけでなく、共有しやすい雰囲気を実際に作ってくださっています。今までは、違和感等のネガティブな感情には目をつぶり、ポジティブな感情を無理にでも持ち続けて生産性をあげることが大切だと思っていました。確かに、一見良い事にみえますが、結局見て見ぬ振りをしたもやもやは自分の中に残り続けるため、長期的なパフォーマンスは落ちていくと思います。それどころか、自分の中でどんどん燻って、気付いた時には対処しきれなくなってしまうのではないでしょうか。さらに、組織や仕事に対する違和感を感じた時は、より本質的な状態に近付くためのチャンスでもあると思っています。
だから、違和感を見過ごさず、場に上げて改善していく事で、組織やサービスがより良いものになっていくと信じています。違和感やもやもや、といったネガティブなこともシェアできるチームだからこそ、自分のありたい姿と、組織・サービスとがより本質的にリンクしていっているように感じています。
ー最後に、使命で動く中でどんなことにチャレンジしていきたいですか?
自分の中の点と点がピピッと繋がって、キーワードとして「慈しむ」という言葉が出てきたのが最近のこと。この言葉を軸にして、社会にどんな価値提供ができるかというイメージをもっと膨らませていきたいです。より多くの人が自分自身、そして自分だけでなく周りの人々や社会に対して「慈しみ」の感情を強く持てる社会を実現していきたいと思っています。
インタビュー ライティング:宇田川寛和
編集後記
神座さん自身が「慈しみ」における葛藤と向き合ってきたからこそ、今の強い想いにつながっていると感じました。ガイアックスという違和感を押し込めることのない環境で、神座さんがどのように活躍されていくのかが楽しみです。
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