Ishikawa-Jun

突然ですが、今回のブログはインタビュー形式になっています。

というのもこの三ヶ月強、色々と取り組みをしてきたけれど、ブログで宣言をしたあと何も進捗を報告できていないという焦りだけがありました。そんな中、すべて自分でやらないとと思ってしまっていたということに気づき、以下のお二人の方に話したら快く手伝うよと言ってくれて、すごく気が楽になりました。そこで、今後のブログを含めて、進捗の発信は他の方にも携わっていただきながらやっていきたいと考えています。

こんなお二人にお手伝いただきます!

香庄謙一さん(通称、けんちゃん)
・デザイナー、コーチ、カメラマンと複数の顔を持つ元JICA隊員
・海士町にある「風と土と、という会社とパートナー契約を結び、月1回程度、海士町にきている。

斉藤 みずもさん
・ 隠岐國学習センターで、長期インターンとして勤務(インターンといっても、週4日x8時間勤務)
・ 隠岐國学習センターは、「グローカル人材の育成」という高校と共通の目標を掲げ、ひとりひとりの進路実現を支援する隠岐島前高校と連携した公立塾です。*僕から見ると一般的なイメージの「塾」と全く違う感じです。

そんなお二人にお願いし、今回は、けんちゃんがインタビュアー、みずもさんが記録、まとめ係となってくれました。
インタビューをしてもらった僕としては、ここまでの進め方の整理や今後に向けての大事な点、自分では当たり前になっている大事にしていることを改めて言葉にすることができてよかったと感じました。

さて、ここからがインタビューです。どうぞご覧ください!

jun ishikawa
このような形でインタビューしてもらいました

なぜインタビューなのか?そしてブログの目的は?

香庄:今回から始まるインタビューですが、まずはこれを始めるにあたって、なぜインタビューの形式を採用しようとしたのか、先にその意図を読者にもお伝えできるといいと思うのですがどうでしょうか?

潤:そうですね。理由は3つほどあるかと思います。
まずは、この生活モデルの探求があまり進んでいないと思っていて、いや、というよりも、色々やってはいるものの、それぞれのプロジェクトを上手く整理したり、評価したりすることができていないので、第三者の誰かと対話をする中で進めていく方がいいのではないかと思ってきたこと。
2つ目は、1つ目の“上手く整理できない”という文脈にも入るかもしれないのですが、切っ掛けが生活モデル探求のために始めたプロジェクトではないために、生活モデルに繋がるといえば繋がりそうなのだけれども、それらをどうしようかとモヤモヤしてしまっているものが増えてきたこと。例えば、「図書館の分館プロジェクト」なんかがわかりやすい例かと思うのですが・・・、そういったモヤモヤを誰かに聞いてもらいながら、検討したいと思ったこと。
3つ目は、単純に筆不精でして。(笑)

香庄:ありがとうございます。これでこのインタビューでの意図もはっきりしたかと思います。それともう1つなのですが、潤さんはこのブログを今後どうしていきたいのか、ブログの目的も合わせて聞いておいていいでしょうか。

潤:はい。これについては2つありますね。
1つは、仲間を見つけたいとういこと。同じようなことをやっている一緒にできるような仲間、もしくは、今は一緒にできなくても、将来的に何か一緒にできるような仲間をつくっていけないかなと思っています。
もう1つは、自分がやっていることを発信することによって、“もっといい情報があるよ”とか、“僕は全然違うアプローチでやってます”とか、“ここは違うんじゃいないかと思う”とか、他者からの違う意見や視点、あるいは情報が集まれば嬉しいですね。それらを参考にしながら、生活モデルをよりよくしていきたいんです。

香庄:仲間づくりと情報収集が目的なんですね。さて、これでインタビューを始めるにあたっての前置きはおおかた聞けた気がするので、ここから、先ほど聞かせてもらったポイントも踏まえつつ、潤さんが実現したい生活モデル探求について聞いていきますね。

潤:よろしくお願いします!

プロジェクトの中で潤が人と会話している写真
海士町で行った子供→大人への本読み聞かせ会

長期的な幸せに繋がる“やさしさ”とは

香庄:潤さんからこのお話をもらった時に、どこからこのインタビューをスタートしようかと思っていたんですが、とりあえず今、僕が一番興味を持っているところから始めてみてもいいでしょうか?

潤:もちろんです。僕も聞きたいです。

香庄:ありがとうございます。では、早速なんですが、潤さんが掲げている生活モデルのコンセプト「他人にも優しく、自然にも優しく、自分にも優しい」の中で、僕はこの「優しい」という言葉にとても興味があって、なぜかというと、潤さんがインタビューの中でやっていきたいと思っている「評価をする」というところに深く関係するのではないかなと感じているんです。例えばですが、他人に優しくできているということをどう測って図っていくんだろうなって。

潤:今の時点では、僕がどう思うかということでしか結局は測れ図れないのかなと思っています。僕がどれだけ優しくしているか、相手が優しくされていると思っているかは、僕がどう感じるかしかないのかなと思って。

香庄:相手には聞かない?

潤:今のスタンスとしてはそうですね。もちろん、相手がどう感じているかを理解しようとするから、自分が優しくする内容が決められると思っているし、その材料がなければどうしようとかも考えられないので、その材料集めがするけれども、その材料の中に、相手がどう言ったとか、どういう表情をしているとかも含まれるけれども、結局自分がどうやるかを決めるには、自分がどう思うしかないなと。

例えば、相手に僕の優しさについて聞くとします。「この行為をされて嬉しいですか?」とか。ここでの相手の答えは、ただ短期的な幸せの方向に答えてしまうような気がして、それって相手の長期的な幸せにそんなに結びついてないんじゃないと思うんです。

事実ではないですけど、僕が自分の父親に、歩くのが大変そうだから電動車椅子がほしいと思っていると思い、買ってあげたとしたら、嬉しいとは思うんですけど、でもそれに乗ることで、足腰が本当に弱ってしまうかもしれないじゃないですか。だとしたら、買わないほうがいいとも思うんです。

僕がいう相手の長期的な幸せに繋がるような優しさって、電動車椅子を買うその代わりに、僕が時間をとって、彼の体力づくりのために一緒に歩いてあげるということかなと。確かに電動車いすを買うと、その瞬間は幸せだけれど、3年後に聞いたら果たしてどうなんだろうって思ってしまう。

香庄:この短期的、長期的というのは、相手と一緒に考えていくんでしょうか?

潤:これが最終系ではないと思いつつも、現状のスタイルでは、相手にフィットしているかどうか、相手がどう思っているかは、僕主導で質問し、理解しようとしていますね。相手の話を聞くことに加えて、もっと相手のやりたいことって、相手の幸せってというのを理解したり、想像したりしたものと組み合わせて、もしかしてこうじゃないかという仮説を立てて、相手に共有していき、それで長期的な幸せに繋がるものを決めていくという流れをしますね。

香庄:例も交えつつ聞かせてくれてありがとうございます。優しさの評価を、現時点では潤さん側だけでしていく理由が前よりも理解できました。

タイの共有風景
バンコクで職場風景(ワークショップ中)

生活モデル探求を始めるに至った、ある1つの仮説

潤:そういえば前提としてお話していなかったことを1つ思い出したので、それをちょっと話させてください。

香庄:ぜひ、聞かせてください。

潤:なんでって聞かれると難しいですが、「他人にも、自然にも、自分にも優しい生活をしていれば、自分は幸せに生きていける」という仮説があるんです。自分がいきいきとしていて、他人に貢献していれば、まわりまわって食うのも困らないし、幸せな生活になっているんじゃないかって。

香庄:そんな考えがあったんですね。

潤:そうなんです。そして、これには実際の体験があって、タイにいた時、同じ職場のチーム内で、1日の中で他人に優しくした記録をエクセルにつけて、1日の終わりにみんなで共有することをやっていました。これをやっていて感じたことは、チームいるときの自分が心地よくなったり、幸せ度が増したり、他人に優しくしようとすることって、なんて自分の幸せに繋がって素敵なんだって思いました。
そういうことを思っていると、結果として、その優しくした相手からだけではなく、不思議と色んな起こりえないだろうと思っていたチャンスが巡ってくるようなこともあったりして・・・。この体験が、なんでこのような方向性の生活モデルをやりたいかということに繋がっている気がします。

香庄:面白いですね。潤さんがなぜこの生活モデルの探求をしようとしているのか、その奥にある考えや思想にはとっても興味があったので、これを聞かせてもらえて、ぐっと僕の中でも深まった感じがします。そして、きっと潤さんは、その仮説を生活モデルの探求をしながら確かめたいんだろうなって思いました。

潤:自分の中であまりに当たり前になってしまっている考え方でもあるので、これまで奥さんも含めて人に伝えたりすることはなかったんだろうなって。やりたいことの前に、そもそもどんな考え方を持っているから、生活モデル探求をやっているのかを話せてよかったです。

生活モデルの探求に繋がるプロジェクトへ

香庄:一度ここまでの僕の理解を簡単にまとめて話してみると、潤さんの価値観や思想、前々回のブログでは文字としては読んでいたけれども、それにまつわるエピソードを直接聞かせてもらって、僕としては改めて、前々回のブログで書かれていた「他人に優しい、自然に優しい、自分に優しい」が、潤さんが目指す生活モデルにとってとても大切なエッセンスで、各プロジェクトを評価していくための大枠の切り口としてはいいのではないかと感じました。

潤:ありがとうございます。僕も話していて気づいたことをシェアしてみると、今のモデル探求の進め方について、それぞれのプロジェクトが、実現したい生活モデルに直接的ではなく、間接的にどこかで繋がっているかもしれないということで、勢いでプロジェクトをスタートしてしまっていることが結構あるな、と。
もちろん、それらはやり始めるとすぐには辞めることはできないので、いつの間にか数だけが増えてしまって、結局のところ、それらを回すことにエネルギーを割くことでいっぱいいっぱいになってしまっている気がしています。
なので、当たり前と言えば当たり前かもしれませんが、まずはプロジェクト1つ1つの評価をする前に、それぞれのプロジェクトを1歩引いて客観的に見てみること、生活モデルの探求にどう繋がっているのかをきちんと検討することがとても重要だなと思いました。

香庄:そうなんですね。1歩引いてプロジェクトそのものが、潤さんが実現したい生活モデルにとって相応しいかどうかを検討するためには、先に生活モデルそのものを明確にする必要があるような気もするのだけど・・・

潤:その点で言うと、先にどんな生活モデルかを明確にすることはまだ必要ないと実は感じていて、今の僕としては、ある程度実例がを溜まってきた時点で自ずと見えてくるものではないか、と。とはいえ、生活モデルをもっと意識して各プロジェクトを客観視していくのは重要だと思っています。

香庄:下から上に積み上げていく感じですね。そして、僕も1つ1つのプロジェクトをきちんと検討していくことは大事だと思いました。

潤:はい。この点について、先ほどの直接的・間接的の話を言い換えてみると、生活モデルを見出すために直接的な実例となるようなプロジェクトがあまりないのではないかと感じています。それっぽいことは遠からずやっている気はするけれど、遠からずばかりでは、自分の中で生活モデルが研ぎ澄まされていかないなと(まとまっていかないなと)。

焦りもあったんだと思うのですが、目の前のすぐにやれそうなプロジェクトに食いついてるんだろうなと思います。すると、結局そのようなプロジェクトの種類は限られていて、例えば、人に優しくの観点でいえば、誰かの農園を手伝うことであったり、誰かが何か困っていることを聞いてきてそれを1個1個手伝うことであったり、そんなことがどんどんと増えていくことになってしまう。
自分がこれだ!と答えられるような「人に優しくってどういうことなの?」ということをしっかりと考えていないから、生活モデルに直接的に繋がる実例が足りていないように感じてしまうんだなって。

なので、そう感じることのできるプロジェクトを具体的に進めて、評価していくことができれば、最終的に実現したい生活モデルになる気がしました。

香庄:いいですね!

潤:なので2週間に1度くらい、どんなプロジェクトがより生活モデルに直結するのかをブレストしていくことを、このインタビューの中でやっていければと思います。それともう1つは、進めているプロジェクトの進捗を評価しながら、実現したい生活モデルがどのように自分の中で見えつつあるのかも、1か月に1度くらい見ていきたいです。

香庄:各プロジェクトの評価だけでなく、そもそもどんなプロジェクトである必要があるのか、そして、プロジェクトを進める過程で見えてくるだろう生活モデルを想像してみること、この2つを行ったり来たりしながら進めていくのは僕もとてもいいと感じました。それらを早速次からやっていきましょう!

  • 「生活モデルの探求」圏外で感じる葛藤「生活モデルの探求」圏外で感じる葛藤 ガイアックスの出張でアフリカ・ルワンダに行くことが決まり、うれしい反面、ちょっとしたもやもやがありそれを表現したくこのテーマでポストを書きます。それは、当然のことながら、アフリカへ行くためには長距離の飛行機による移動が欠かせません。今日は、そんな長距離移動で抱いてしまう私の葛藤を、前回のブログよりインタビューを担当してくれているけんちゃんと記録係のみずもさんに聞いてもらいまし […]
  • 幸せで有意義な人生のために、万物にやさしい生活モデルの探求はじめました。幸せで有意義な人生のために、万物にやさしい生活モデルの探求はじめました。 石川潤は今日から「他の人間にも優しく、人間以外にも優しく、自分にも優しい生活」モデル作りに向けて、一歩一歩、試行錯誤を始める宣言をします。今日は、なぜこんな試行錯誤をするに至ったのか、何を意識して試行錯誤をしていくのかを共有させてください。 […]
  • 人口二千人の離島、隠岐海士町でスタートした『万物にやさしい生活モデル探求』人口二千人の離島、隠岐海士町でスタートした『万物にやさしい生活モデル探求』 前回のブログから早いもので3か月が経ちました。あのブログでお伝えした通り、拠点をタイのバンコクから日本の離島・海士町に移し、「他人にも優しく、自然にも優しく、自分にも優しい」生活モデル作りに向けて、一歩一歩ですが、試行錯誤しながら日々暮らしています。海士町で取り組んでいる生活モデルづくりについての進捗をお伝えしますね。 […]
  • 「やさしい」について、マインドフルネスの荻野淳也さんと話してみました。「やさしい」について、マインドフルネスの荻野淳也さんと話してみました。 Google発のSIY(マインドフルネス・プログラム)を、日本に持ち込んだ荻野淳也さんが海士町に3月遊びに来てくれました。ちょうどコンパッションという本をMiLI(マインドフルネス・リーダーシップ・インスティチュート)として出される直前だったので、僕が自分の取り組みのキーワードになっている「やさしい」ということについて話す時間をもらいました。 […]

石川 潤

石川 潤

ガイアックス歴8年8ヶ月。そのうち、8年7ヶ月を海外での会社、チーム、事業立ち上げをリード。さやか(伴侶)、悠(4歳の子供)と海士町に引っ越し。Type-A Breakfast オーガナイザー(https://typeabreakfast.com/