Ishikawa-Jun

ルワンダ、ケニア、オランダ、デンマーク

前回のブログでは、ガイアックスの出張でアフリカのルワンダに行くことをお伝えしていたかと思いますが、出張後その足で、同じくアフリカのケニア、さらにはヨーロッパのオランダやデンマークにも訪れ、環境に配慮した取り組みを見たり、お話を聞かせていただいたりしてきました。このブログでは、それらの体験が自分の「生活モデル探求」にどう影響したのかを、いつものようにインタビュー形式お伝えできればと思います。

考え方やアクションで重なる部分があっても、僕の考える「自然にやさしく」と方向性が違うんです

香庄:ざっくりとした質問になってしまうのですが、今回の旅で潤さんは、大きくはルワンダとケニアでビニール袋の取り扱いについて、オランダとデンマークでは自然エネルギーについて見たり聞いたりしてきたと思うのですが、その中でどんなことを感じたり考えたりしましたか?

潤:そうですね。まず一言でいえば、どこも素晴らしいものばかりだったと思います。例えばルワンダやケニアでは、今の日本からは全く想像もできませんが、ビニール袋の製造や販売が全面禁止されています。それは国内についてだけではなく、国外からの持ち込みまでもが厳しくチェックされていて、僕も機内でビニール袋に入っていたパンを紙袋に移し替えました。

香庄:持ち込みもダメなんですね。徹底していますね。

潤:はい。でも、人びとの生活を見ていても何も不便さがあるようには感じませんでしたし、僕自身も数日滞在していて困るようなことは全くありませんでした。あと、デンマークで滞在させてもらったお宅では、太陽光パネルが設置されていて電力自給はなんと100%でした。また、その家の方は風力発電の会社で働いているのですが、デンマークでは風力発電の割合が今現在50%で、2035年までに70%から80%を目指していると伺いました。

香庄:日本で暮らしていると、そんなことは無理なんだろうなあと思ってしまっていたりするけれども、やれちゃうんだという驚きがありますね。

潤:ほんとに。僕も単純にすごい!と思いました。そして、風力はコストがとっても安いそうです。他にも、間伐材を利用したペレットの自動暖房設備なども見せてもらい、世の中には、自然の持続可能性を後押しするような、様々なテクノロジーや技術が新しく生まれたり、発達したりしているんだなあと実感した旅でした。

香庄:このような体験が、潤さんが探求している生活モデルにはどう影響しそうですか?

潤:それが、こんなこというと変に聞こえるかもしれませんが、確かにそのどれをとっても素晴らしいことで、やった方がいいことばかりではあるんですが、自分には不思議と響かなかったんです。

香庄:とても興味深い点ですね。もう少しどういう意味なのか聞かせてもらえますか?

潤:何て表現すればいいんだろう・・・。表現としては今回のこととは少しズレるかもしれませんが、以前の僕であれば、「自然にやさしく」ということで考えていたのは、プラネタリ―バウンダリーやSDGsなどをもっと勉強すれば、その方法がわかるのかなと思っていたのですが、そんなことはないんだろうなあ、と。もちろん、自然の持続可能性について勉強することで、自分自身の考え方に何らかの影響があったのは間違いないんです。現に環境省のプロジェクトに携わったことで読むようになった本からは、学ぶことがたくさんあってとてもよかったですし、今回の旅でも、本当に色々なことを学ばさせてもらっているなと思っています。でも、僕のやりたい方向性とイコールではないというか・・・、考え方や実際にとるアクションで重なる部分はあるとは思うんですが、ただ、どんな状態をゴールにしたいのかが違うんだろうなあといった感覚があるんです。

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ルワンダの空港の看板;レジ袋持ち込み禁止
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自動化されたペレット・ストーブ

自然がどれだけ持続可能になったとしても、自然を慈しむ気持ちが醸成されなければ、自分の幸せにはつながらない

香庄:潤さんがやりたい方向性とイコールではないなと感じるのは、もう少し具体的に、どんなところを指して感じているのでしょうか?

潤:直接その答えになってはいないかもしれませんが、今回の旅を通して、僕の中でそうだなってはっきりしたことは、僕がやりたいことというのは、自然がどれだけ人間が住むために持続可能であり続けられるかではなく、自然と自分とのかかわり方にもっと軸足があるんだなということなんです。自然が問題なく循環できているからといって、資源を無駄使いしていいというわけではない。僕たちは自然の恩恵を受けているんだということや、自然を慈しむ気持ちを感じて生きている状態が必須だなと。だからこそ自然を大切にしたい、無駄使いをしないようにしたいと思う、そんな生活モデルにしたいんです。なので、自然が持続可能であり続けられるための資源の使い方については、僕が生活モデル探求としてやりたいことではないんだなあ、と。

香庄:潤さんがこれまで話してくれた「自然にやさしくする」という言葉の「やさしさ」の輪郭が、温かさと共に感じられた気がしました。

潤:太陽光パネルによる電力自給率100%の家に滞在させてもらった話を先ほどしたかと思います。そこで電気がつけっぱなしというのを何度も体験したのですが、これは僕の目指す生活モデルではないんです。僕がありたい姿というのは、誰かが自分のために何かをやってくれたり、自分のそばにいてくれることをありがたいと思うように、自然に対しても同じようにありがたいと思いたい。だからこそ、無駄使いしないように自分の行動をかえることは、自分の幸せにもつながるんです。自然が持続可能な状態を保てるようなテクノロジーがあって、無尽蔵にエネルギーを使えて、それを浪費していたら、僕が求めている幸せにはたどり着けないんだろうなあ、と。どれだけ持続可能であっても、ありがたさが感じられなければ幸せにつながらないので・・・

香庄:自然を人と同じ命ある存在としてかかわる、本質ですね。

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人間の手を入れなくした実験が行われている島
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もっといろいろな人と対話をしながら、「生活モデル探求」をより深めていきたい

香庄:今回の経験を踏まえて、潤さんが海士町に戻ってまずやってみたいことはどんなことですか?

潤:そうですね。旅を通して感じたような感覚や考え方、今回は「自然にやさしくする」というテーマでしたが、残りの2つ「他人にやさしくする」、「自分にやさしくする」ということについても、ぜひイベントなんかを開催して、いろんな人と対話をし探求する機会を持ちたいなと考えています。この3つに対してやさしくするというのは、あくまで僕個人の考え方ですので、もちろんこれだけに限らず、人は自分の幸せにつながるようにどんなことを普段の生活の中に取り入れたり工夫したりしているのか、そんなことを話し合えればと思っています。

香庄:面白そうですね。私も他の人たちがどんなことを考え、実際に行っているのかは気になります。

潤:そしてこの探求の先に、2020年の目標として、「自然にやさしい、他人にやさしい、自分にやさしいという生活モデルはこうなんです!」と伝えられる状態にしたいですね。具体的にこれまでの生活とは、どの部分がどのように違っていて、何をしていることで自然や他人や自分にやさしいといえるのかを、ちゃんと行動が伴った状態で表現したいと思っています。

香庄:楽しみにしています!

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「持苗きっかけ文庫」イベント例
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石川 潤

石川 潤

ガイアックス歴8年8ヶ月。そのうち、8年7ヶ月を海外での会社、チーム、事業立ち上げをリード。さやか(伴侶)、悠(4歳の子供)と海士町に引っ越し。Type-A Breakfast オーガナイザー(https://typeabreakfast.com/