私たちガイアックスは、“使命で動く” というPhilosophy (経営哲学/企業理念) を持っています。使命で動くとは、世の中の課題を自分ごととして捉え、ビジョンや問題意識を打ち出し、ムーブメントを生み出すことで社会を巻き込み実現すること。そんなガイアックスメンバーの様子を連載で紹介していく「使命で動くシリーズ」をご覧ください!

今回インタビューしたのは、ガイアックスブランド推進室のNiko Lanzuisi(ニコ・ランズイシ)さん。

ガイアックスグループのほぼ全てのビジュアルを手がけるNikoさんが、なぜビジュアルを作ることを仕事にしているのか、ビジュアルを通して伝えたいと思っていることに迫ります。

Niko Lanzuisi

Niko Lanzuisi
ブランド推進室

2007年に来日し、東京ビジュアルアーツ専門学校を卒業後、CMやオンラインビデオコンテンツのディレクターとして活動。2017年、ガイアックスがNagatacho GRiDにオフィスを移転したタイミングでジョイン。カメラマン・映像ディレクター・グラフィックデザイナーとして、写真や動画などのビジュアル制作、イベントロゴのデザインなどを担当している。オランダ出身、オランダとイタリアの血が流れる。

社会に「ビジュアル」で訴えかける

体現したい世界観をビジュアルで伝える

ー ガイアックスではどんな仕事をしていますか?

スチール写真、映像動画、デザイン、コピーライティング、アニメーションなど、ビジュアルに関して幅広く関わらせてもらっています。具体的には、イベントで写真や動画を撮影して編集したり、動画内で流す音楽やアニメーションを作ったり、イベントのロゴをデザインしたりしています。

ー ガイアックスのビジュアルはほぼNikoさんの手によるものですね!ガイアックスとはどのようにして出会ったのですか?

2016年12月、ガイアックスのオフィスがこれからNagatacho GRiD(以下、GRiD)に移転するというタイミングで、工事前のがらんとしたGRiDの中を案内してもらう機会がありました。案内してもらったのは、後に一緒に働くことになるガイアックスのブランディングディレクターのナターシャ。当時、彼女は動画撮影をできる人を探していて、共通の友人を通じて連絡をもらいました。彼女から「ガイアックスはGRiDでコミュニティを作り、シェアリングエコノミーを体現していく」という構想を聞いた時、胸が高まりました。というのも、私の出身地であるオランダでは2003年からシェアオフィスやミールシェアなどのシェアリングエコノミーが始まっていたので、「ようやく日本でも始まろうとしている!ここで仕事したらおもしろそうだ!」と思ったんです。
GRiDでは毎日のようにたくさんのイベントを実施すると聞き、「イベントをするなら、いろんな人に見せる必要がありますよね?私が撮影しましょうか?」と提案して、「ぜひ!」と言ってもらえたところからが、私とガイアックスの始まりです。

GRiDがオープンしてからはオープニングパーティーの様子を撮影して動画にしたり、GRiDでのイベントのロゴデザインをしたりしています。

ー ガイアックスがGRiDに移転してから、ビジュアルを通じて発信することが増えました。その立役者ですね。Nikoさんはなぜデザインやビジュアルに興味を持ったのでしょうか?

母がバレエやオペラ、映画のコスチュームデザイナーをしていたので、家にはデザインやファッションに関する本がたくさんあり、小さい頃に母の本をパラパラとめくって読んでいました。他にも、母の仕事現場に一緒に連れて行ってもらうこともあり、ステージの裏で遊んだり、舞台の上の照明さんのところに行かせてもらったりして、制作現場が身近にありました。その影響もあってか、「いつか自分もモノを作りたい」と思っていました。

そしてもう一つ、小さな頃の思い出として記憶に残っているのが、よく観ていた日本のアニメです。私は、オランダとイタリアのハーフなのですが、80年代のイタリアでは、日本のアニメがたくさん放映されていました。日本で作られたものとは認識せずに、3-4歳の時に『ドラえもん』や『ルパン』、6歳で『北斗の拳』を観ていました。12歳の時に出会った大友克洋監督の映画『AKIRA』の衝撃は忘れられなくて、「監督になりたい!」という言葉が自分の口から出ていました。監督という言葉の意味や仕事の話を聞いても理解できない年齢でしたが、ピュアに「こういう仕事をしたい!」と思いました。

『 ”人の心を動かすと社会が変わる” ビジュアルコミュニケーションで人を魅了する』Niko Lanzuisi
『 ”人の心を動かすと社会が変わる” ビジュアルコミュニケーションで人を魅了する』Niko Lanzuisi

自分の本当の声に耳を傾け、挑戦する

30歳を目前に憧れだった日本へ行くことを決意

ー 幼い頃から日本とのつながりがあったんですね。「監督になりたい!」と思っていたNikoさんがどのような経緯で来日したのでしょうか?

来日したのは、27歳の時でした。当時、大学を卒業してからフリーランスとして映像を制作していました。その時ルームシェアをしていたのですが、私の部屋は”映画を観る部屋”としてみんながよく集まっていました。ある日、韓国人の友人に「Nikoの部屋には日本の映画、漫画、本だらけなのに、なぜNikoは日本に行ったことがないんだ?」と言われました。行きたい気持ちはありましたが、「日本に行くのは無理でしょう」とずっと思っていたんです。でも、もうすぐ30歳という節目の年齢を迎えることもあって、友人の提案を「たしかに・・・」と思う自分がいました。そこから、日本に行くことを考え始めました。

考えているうちに、せっかく行くんだったら「マジでやろう!」と思い、観光目的ではなく、東京や大阪などの主要都市ではない場所で、徹底的に日本語を学べる厳しそうな日本語学校を探しました。愛知県岡崎市にある学校が候補として上がり、自分の故郷と同じくらいの街の広さということと、愛知県は鳥山明の出身地だということで(笑)、そこで勉強することを決めました。はじめは3ヶ月間の予定が、結果的には2年間、日本語能力試験を目指すところまで勉強しました。

さらに、日本語学校の先生から「日本語能力試験が終わったら何したい?日本でやりたいことがあるでしょう?」と問われたんです。本当は「日本で映画を勉強したい」という願いがあったのですが、「日本語難しいし、無理でしょう」と心の中で思っていました。でもその先生が、私の可能性を信じ、背中を押してくれたおかげで挑戦しようとする気持ちが湧いてきました。そして卒業後は、東京の専門学校の映画監督学科に進学し、日本語で演出や脚本について学びました。

ー 「日本に行くことなんて無理でしょう」と思っていたところから、日本の専門学校で映画監督学科を専攻するまでに至ったんですね。

今振り返ると、日本に行く時と専門学校に進む時、どちらも同じことが起きていました。自分が本当にやりたいと思っていることに「無理だろう」という言葉で蓋をしていたということです。でも「がんばってみるか!」と気持ちを入れてやってきたことを振り返って思うのは、「やりたい!」と思う気持ちがあれば何でもできるということでした。

「いつか時間が取れたらやろう」「いつかお金が貯まったらやろう」と考えていても、「いつか」は来ないんじゃないだろうか。大事なのはやりたいと思う気持ちで、気持ちがあればどんな困難も乗り越えられるって思っています。

たった1人でもいい。ビジュアルで誰かの心を動かしたい

ビジュアルには力があるからこそ、責任を持つ

ー 映画監督学科でNikoさんは、どんなことを表現したいと思っていたのですか?

改めて、監督という立場でビジュアルに関わりたいと思いました。なぜなら、監督であれば、自分でメッセージを選択できるからです。私は、小さい頃に映像からたくさんのメッセージをもらいました。その経験から、ビジュアルを通じてメッセージを伝えたいと思っています。

私が伝えたいメッセージは「人生はそんなに辛くないんだ」ということです。今、世の中にはたくさんの情報、ニュースが溢れています。私たちは毎日それらに意識的、無意識的に触れていますが、それは自分の少し遠い範囲で起きているにも関わらず、遠いところにばかり目が行って、自分の身近にあるものに目を向けられていないのではないかと思うのです。自分にないものを外に求めるのではなく、自分の中や周りにあるもの、周りにいる人に目を向けてほしい。人生を歩んでいると楽しいことだけでなく、辛いこともあります。私の映像を見た人が、自分の進む道を見出せるような気持ちを持ってくれたら、これほど嬉しいことはありません。多くの人に届いたら嬉しいとは思いますが、たった1人でも届いたらもう十分です。

ー ビジュアルで人の心を動かす。小さい頃にNikoさんご自身が影響を受けたというのも大きかったのでしょうか?ビジュアルを作る上で大事にしていることはどんなこでしょうか?

はい。もちろん、子供の頃に自分自身が映像作品に心を動かされたので、自分もビジュアルで影響を与えられる人になりたい、というのはあります。

でももう一つのエピソードとして、実は専門学校で学んだ後、一時的にオランダに帰国したんです。フリーランスとして、CM会社で制作の仕事をしました。制作の仕事自体は楽しかったのですが、扱っていた商材がタバコで、しかもターゲットは若者。一般的に体に良いとされていないタバコを、若者に勧める。仕事を進めれば進めるほど、「この映像は何のために使われるのか?」と思うようになり、だんだんと鏡に映る自分すら見ることができなくなっていきました。これからの未来を作っていく若者に対して、自分が伝えることがタバコなのか、と思うとやるせない気持ちになりました。

フリーランスとして仕事を断ることはあってはいけない、と思っていましたが、自分の信念に合わないものを作ることは一番やってはいけないことだと思いました。この時、自分が作るものに責任が伴うということを、身をもって経験しました。

このことがあってから、人や地球にダメージを与えるものではなく、いい方向に向かわせるものを作っていきたいというのを信念として持つようになりました。そういう意味で、今の自分がいるガイアックスには、社会の課題を解決しようとしている人たちがたくさんいて、その人たちが伝えたいことをビジュアルを通じて発信できているというのは、私にとって幸せなことです。

『 ”人の心を動かすと社会が変わる” ビジュアルコミュニケーションで人を魅了する』Niko Lanzuisi
『 ”人の心を動かすと社会が変わる” ビジュアルコミュニケーションで人を魅了する』Niko Lanzuisi

「仕事は人生そのもの!」毎日仕事でワクワクしていたい

チャレンジする環境に身をおくことでワクワクが湧き上がる

ー Nikoさんの使命について教えていただけますか。

「仕事は人生そのもの!」という表現になるでしょうか。人によっては、仕事は人生の中の一部という考え方もあるかと思いますが、私は仕事が人生そのものだと捉えています。楽しく、生き生きと仕事ができていたら、毎日満足だなぁと思うのです。私が尊敬する母や、前職でお世話になった社長も、共通してリタイアしてもなお自分の仕事を続けています。そういう人の姿を見るとかっこいいなと思うんです。

楽しく仕事をする上で大事なことは、ただ楽しいだけでなくチャレンジできる環境に身を置くということです。やったことないことにチャレンジしながらワクワクし続けたいと思っています。ガイアックスでは、プロジェクト毎に関わっているので、幅広くいろんな人と仕事をしています。プロジェクトの中で自分の課題を見つけて、次には失敗しないように改善しますが、また次は違うプロジェクトのため、また新たな課題が見つかる。そんな学び続けられる仕組みになっていて、永遠に学べる環境があるのはとてもありがたいです。

ー Nikoさんが生きている上で大切にしていることについても知りたいです。

人生で必要なものはそう多くないと思っています。私が考える、生きる上で大事にしているのは3つのことです。

自分にとって生きる上で必要なもの(衣・食・住、仕事、仲間、仕事に向いたいい椅子、体にフィットしたいいベット…etc)
自分が癒されるもの(お母さんの写真、記憶、アート、美術…etc)
それ以外はなくていい。

自分が幸せになるために、本当に必要なものは何か。自分が大事だと思うものだけに囲まれて生きていたいなと思っています。

そして、生きるためには仕事が必要です。仕事という言葉に、私は2つの意味を見出しています。1つ目は生きるための仕事。生活していく上で必要なお金を稼ぐための仕事。2つ目は「カルマの銀行」と呼んでいるのですが、お金にはならないけれど自分が何かをしてあげることで人を助けることができる仕事。縁を紡ぐことのできる仕事です。

私はこれまでの人生でたくさんの人から、何回も何回も助けてもらいました。その人たちへの恩返しという意味でも、困っている人がいたら自分の力を貸したいと思っています。

ー 最後に。Nikoさんからは人、家族を想う気持ちの大きさを感じます。そんなNikoさんが、家族と離れて今もなお日本で仕事をしているのはなぜでしょうか?

私は今まで、オランダ・イタリア・日本・韓国に住んだり、滞在したりしました。いろんな国でたくさんの人に会い、その度に自分の新しい一面に出会いました。自分の新しい一面に出会える、この感覚が好きです。
たしかに、お母さんと離れているのは寂しいと思う時もありますが、私には他にもたくさんの家族がいます。私のいう家族には、大変なことを共に乗り越えた仲間も含まれます。いろんな国、いろんな地域に家族がいるので心強いなと思っています。でも、実は将来的にはお母さんと一緒に日本に住みたいという夢があるんですけどね(笑)。

ー やっぱりNikoさんは温かい人ですね。ありがとうございました!

 

インタビュー・ライティング:樗木亜子

編集後記

Nikoさんは明るい人柄とかっこいいファッションで、いつもポジティブなパワーをくれます。その中にある、やさしさと力強い信念に触れ、ますますNikoさんという人が好きになりました。これからも、かっこいいビジュアル、届けてくださいね!

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使命で動く
1. 『普通の社員とは、個性、多様な力、多様な可能性を持つ社員』木村智浩
2. 『平穏な日々ではないから、面白い。』中枝有・小暮伯房
3. 『コンフォートゾーンから抜け出すことで ”自由” はつくれる』重枝義樹
4. 『ミッションを追求したら、アドレスホッパーになっていた』細川哲星
5. 『個々の願いを手放しで応援する。』荒井智子
6. 『スタートアップで成長する中でも、ミッションと経済性の両方を諦めない』山口諒真
7. 複業できる企業でみつけた”人と人を繋いで新たな価値を生む”生き方
8. 『ガイアックスほど、先が読めない会社はない』 佐々木喜徳
9. 『人との出会いが、豊かな人生への転機をつくる』 原田祐二
10. 『幸せを自らつくりだす過程を応援する』中津花音
11. 『働く理由は、自分で決めていい』大木健太郎
12. 『何歳になっても現場で戦い続けたい。』TABICA 高田大輔さんの仕事論
13. 『地方学生の選択肢を広げる存在に 新卒でリモートワークをしながら広島に住み続ける理由』中村優
14. 『スタートアップには、ベンチャー企業とは一味違ったヒリヒリ感がある』岩間裕太
15. 『複業という働き方を通して、自分らしさを表現する』GRiD事業部・山口若葉
16. 『ブロックチェーンがもたらす新しい社会のあり方を見据える。』エンジニア・峯荒夢
17. 『リモートワークという自由な環境で成果にこだわる』小東真人
18. 『データサイエンスの力でマーケティングに革命を起こす』山之内稔真
19. 『人生を思いきり楽しむために、必要なスキルセットを身につける』ブランディングディレクター ダビドバ・ナタリア
20. 『裁量権なんて意識しない。自分ごとの範囲を広げ、困難な仕事に挑み続ける』流 拓巳
21. 『 ”人の心を動かすと社会が変わる” ビジュアルコミュニケーションで人を魅了する』Niko Lanzuisi
22. 『 ”自分を慈しみ、人生を切り開ける人を増やす” 就活への違和感と向き合う私が伝えたいこと』神座潮音
23. 『事業課題解決を参謀として支えることが、COOという役割の魅力』松坂颯士
24. 『 “社会の変化を加速する” 広報として果たす役割』高野比呂史
25. 『 ”やり抜くこと” を積み重ねて進化する。人を幸せにするモノ創り』大坪大樹(ICTソリューション事業部部長)
26. 『 仕事のパフォーマンスは、周りを巻き込みながら高めていく』小林冬馬
27. 『 挑戦し続けることは自分ならではの場所を見つける旅路』藤堂和幸
28. 『 ものづくりの魅力は世界の解像度が上がること』松下 庄悟
29. 『 “なんでも屋” の総務だからこそ、魅力的な仕事を自ら生み出す』梅津祐里
30. 『ミッションやビジョンはいらない?!在籍10年のエンジニア流・ガイアックスの楽しみ方』海藤直成
Niko Lanzuisi

Niko Lanzuisi

2007年に来日し、東京ビジュアルアーツ専門学校を卒業後、CMやオンラインビデオコンテンツのディレクターとして活動。2017年、ガイアックスがNagatacho GRiDにオフィスを移転したタイミングでジョイン。カメラマン・映像ディレクター・グラフィックデザイナーとして、写真や動画などのビジュアル制作、イベントロゴのデザインなどを担当している。オランダ出身、オランダとイタリアの血が流れる。