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シェアリングエコノミーにおける課題と対策

昨今では、国内でもシェアリングエコノミーという概念が浸透してきました。
「人と人をつなげる」をミッションとするガイアックスでは、自らシェアリングエコノミーのプラットフォーマーとしての事業を行うとともに、プラットフォーマー向けにご支援をするサービスを提供しています。加えて、シェアリングエコノミーは、実際に宿泊や食事などのサービスを提供することから、これまで、そのようなサービス提供形態を想定していなかった国内にあった現業法と矛盾することが考えられます。
このような課題の解決のために、同じ考えを持つシェアリングエコノミーのプラットフォーム企業とともに、シェアリングエコノミー協会の設立や運営を行っています。
​​シェアリングエコノミー協会は、株式会社スペースマーケット代表の重松大輔さんとガイアックス代表取締役の上田が代表理事となり、2016年に設立しました。
本記事ではシェアリングエコノミーの普及を目指すガイアックスが、シェアリングエコノミーが抱える課題点とその対策について詳しく解説していきます。

  • シェアリングエコノミーが抱えている課題を知りたい
  • シェアリングエコノミーの課題に対する解決策を教えて欲しい

このような悩みを解決していきます。

シェアリングエコノミーの概要

シェアリングエコノミーとは、一般の消費者同士でやり取りを行うことで価値を提供し合う新たな経済活動を表します。
※詳しい定義は、「シェアリングエコノミーとは?その意味から伸びている背景、事例についてまとめました」をご覧ください。

企業が消費者に向けてサービスを販売するBtoCや、企業が企業に向けてサービスを提供するBtoBに限らず、シェアリングエコノミーのようなCtoCのビジネスモデルが定着してきました。

日本ではメルカリ(mercari)やクラウドワークス(Crowd Works) などが有名ですが、シェアリングエコノミーには他にも多くのサービス事例があります。

シェアリングエコノミーでは「シェアの対象」に着目して、下記の5分類にサービスが区分されています。

  • 空間のシェア(空き家や別荘、駐車場など)
  • 移動のシェア(自家用車の相乗りや貸自転車サービスなど)
  • モノのシェア(不用品や使用しなくなったもの)
  • スキルのシェア(空いている時間やタスクなど)
  • お金のシェア(クラウドファンディング)

シェアリングエコノミーは、主に「モノ・場所・スキル・時間」などのサービスを、一般の消費者同士で共有するイメージです。自宅の空き部屋にゲストを宿泊させたり、自家用車で送迎したりなど、その手軽さからインターネットを用いて日常的にシェアリングエコノミーが行われています。

シェアリングエコノミー

シェアリングエコノミーに期待されていること

シェアリングエコノミーが普及することで、主に下記の4つの効果が期待されています。

  • 個人が所有する資産の有効活用
  • 新たな消費行動の促進による経済活性化
  • 提供者・利用者ともに不要なコストの削減
  • 消費行動だけでなく「人とのつながり」を生み出す

それぞれ詳しく解説してきます。

個人が所有する資産の有効活用

シェアリングエコノミーでは、個人の所有物に新たな価値を付与できる点が期待されています。

所有しているけど実際はあまり使っていないモノを、必要とする人に貸し出すことで資産としての新たな価値を見出せるでしょう。また、モノだけに限らず、時間やスキルなどの無形資産を有効活用できる点もシェアリングエコノミーの魅力です。

提供者は資産を有効活用でき、利用者は低コストで利用できるため、お互いがWin-Winの関係性を築けるのがシェアリングエコノミーの大きな特徴と言えるでしょう。

新たな消費行動の促進による経済活性化

シェアリングエコノミーの利用者が増えることで、更なる消費が促されるため、経済効果の向上が期待できるでしょう。

民泊やカーシェアなどのサービスの利用が定着すれば、遠方へ出かける機会が増えることが予想されます。そうなれば、現地での消費活動の活発化や地域おこしにも繋がるはずです。

提供者・利用者ともに不要なコスト削減

シェアリングエコノミーでは、提供者・利用者ともに不要なコストを削減できるため、利益率が高く、気軽に利用しやすい特徴があります。

不要なコストが削減できる理由としては、所有資産を活用できるからです。すでに所有しているけど、使用頻度の少ないモノを「シェア」という形で提供するだけなので、多少の改修費のみで稼働させられます。

また、利用者は自分が購入しなくても好きなタイミングで利用できるため、購入費用や購入後の維持や管理に必要なコストを大幅に削減できる点が魅力的ですね。

消費行動だけでなく「人とのつながり」を生み出す

シェアリングエコノミーでは、単なる消費行動だけでなく「人とのつながり」が生まれます。

民泊やシェアハウスなど、最初は価格的なメリットから利用する人が多いですが、実際に利用してみると他者とのつながりや新しい関係性が築けるきっかけにもなります。

現代では「モノによって得られる幸福感」よりも「人とのつながりによる幸福感」を求める人も多いです。インターネットの普及によってオンライン上で完結してしまう時代だからこそ、リアルなつながりを大切にしたいですね。

ガイアックスは、人と人を繋げるというミッションを掲げ、人と人を繋げるという事業を展開している企業です。詳細はこちらからご覧いただけます。

シェアリングエコノミー

安全性・補償に関する課題

シェアリングエコノミーには、安全性や補償に関する懸念点が挙げられます。

やはり、個人が気軽に利用できる反面、両者の信頼性が担保しにくいです。
また、シェアリングエコノミーでは、万が一事故やトラブルに巻き込まれた際に既存の保険では対応できない場合や、補償の適応範囲が不透明な場合が考えられます。

2021年には個人間カーシェアリングサービスを介した「クルマ持ち逃げ&売却」事件が急増しており、安全性や補償に関する課題が残されている状況です。

シェアリングエコノミーでは、企業や業者とは異なり「個人同士のやり取り」が基本となるため、詳細な情報が開示されていないケースが多いことが原因の一つとして考えられます。

利用時には、「必要な情報が開示されているか」「評価や評価数は適切かどうか」をきちんと確認しておくことが大切です。

シェアリングエコノミーに関わる法規制の課題

シェアリングエコノミーは比較的に新しいビジネスモデルであるため、法整備が整っていないのが現状です。

実際にシェアリングエコノミーのサービスには、法的にグレーゾーンの事業やサービスが数多く混在しており、新しいサービスに法律が追いつけていない状況にあります。

例えば、今では当たり前のように利用されているカーシェアリングや民泊なども、以前は法律にグレーではないかとの議論がなされていました。理由としては、料金を徴収して自家用車でゲストを送迎したり、宿泊料を受けてゲストを宿泊させたりする場合には、専用の免許が必要とされていたからです。

現在では法律が一部改正されたことで、上記のサービスは利用できますが、シェアリングエコノミーの中には法律的にグレーなサービスが存在するため、法律の整備は今後の最重要課題と言えるでしょう。

ガイアックスからカーブアウトした、住のシェアリングエコノミーサービス「ADDress」を運営する佐別当隆志さんも法規制への問題意識を抱えており、「ルールは守るべきだが、時代に合っていない法律は変えていくべきだ。社会を変えようと思ったら必ず法律の壁に当たるので、法律を変えるくらいのことをしなくては新しい社会はつくれない」と語っています。

また、一般社団法人シェアリングエコノミー協会からも「住宅宿泊事業法の見直しに向けた提言」が発表されており、法規制の課題に対してシェアリングエコノミーが社会により定着するような活動が行われています。

雇用などの働き方に関する課題

シェアリングエコノミーでは、働き方に関する課題が挙げられます。

従来までの雇用形態とは異なり、シェアリングエコノミーの提供者は、時間的・場所的拘束性が認められず「労働性」が否定されています。また、プラットフォーム型労働の場合、就業者は個人事業主として扱われるため社会保険が適用されません。

現状、シェアリングエコノミーには労働者を保護する術がなく、社会保険が適用されないことを始め、事故による損害の自己負担や労働基準法の適用範囲外などの問題があります。

フードデリバリーサービス「Uber Eats」でも、配達員に対して労働基準法が適用されないことが問題になっています。

2019年にはUber Eatsの配達員が労働組合「Uber Eats Union」を結成し、労災保険の補償範囲の拡大を求める運動が広がっている状況です。Uber Eats Unionでは、「事故の補償・運営の透明性・適切な報酬」を要求しており、この取り組みがプラットフォーム型労働の働き方を大きく変えるきっかけになるかもしれません。

課税の課題

シェアリングエコノミーは、遊休資産やスキルを活かして収入が得られることから新しい働き方や副業として気軽に始められます。

その一方で、シェアリングエコノミーで得た収入に対する課税漏れが問題になっています。
新しい事業者や個人の参入が増加し、シェアリングエコノミーの市場規模は拡大している反面、税制面での法整備やルールづくりは追いついていません。

政府主導で課税対策に動き出しましたが、次々に新しいサービスが登場する中で税制においては不透明な部分も多く、今後の課題として向き合う必要があるでしょう。

新型コロナウイルス感染症への課題

シェアリングエコノミーでは、個人間でシェアすることが基本となるため、新型コロナウイルス感染症への対策が課題となっています。

特に、「空間のシェア」「移動のシェア」「モノのシェア」では、感染へのリスクから利用を避ける人が多くなりやすい傾向にあります。

除菌の徹底やソーシャルディスタンスの確保などの感染症対策を万全にしつつ、PRを工夫してネガティブな印象を与えないようにすると良いでしょう。

シェアリングエコノミー

安全にシェアリングエコノミーと向き合うには

ここからは安全にシェアリングエコノミーと向き合うための注意点を3点ご紹介します。

事前に相手の情報を確認しておく

利用時には相手の情報をできるだけ詳しく確認しておくことが大切です。

安全性・補償に関する問題でも取り上げたように、シェアリングエコノミーでは両者の信頼性が担保しにくく、安全性の欠如によるトラブル事例も数多く報告されています。

公的個人認証とeKYCに両対応したデジタル身分証アプリと、各種法規制に対応したKYC業務のAPIインフラを提供する株式会社TRUSTDOCK代表取締役の千葉孝弘さんは、「SHARE SUMMIT2020」の中でこのように語っています。

これまではデジタルで何か会員登録するというのは、情報の閲覧がメインのトランザクションでした。そのため、SNS認証などで済むことが多かったのですが、最近のデジタル化はリアルな生活での色々な業務・取引のデジタル化で、当人の認証だけではなくて、身元の確認の重要性が高まってきたと思います。そのため、きちんと身元を確認することでシェアサービスが安心して受けられると思います。

≫次世代日本 「信用評価」の未来 ー SHARE SUMMIT2020 Co-Society ガイアックスCEO 上田祐司 登壇レポート Vol.2

シェアリングエコノミーを安全に利用するには、提供者はサービス内容や自身の情報をきちんと開示するとともに、利用者は他のユーザーからの口コミや評価をチェックして怪しい場合は利用を控えることが重要です。
また、マイナンバーカードの読み取りによる公的個人認証を用いた本人確認が実現できるスマートフォンアプリを利用することもおすすめです。
株式会社TRUSTDOCKでは、eKYC身分証アプリにて、マイナンバーカードをスマートフォンで読み取り、公的個人認証を用いることで本人確認を完了する、フルデジタルの本人確認手法を提供しています。これにより、パソコンやカードリーダーがなくても、スマホ1台で公的個人認証を利用することが可能です。
(*1)eKYCとは、『electronic Know Your Customer』の略です。もともと「KYC」という言葉自体は銀行口座開設などで必要になる本人確認手続きの総称として使われており、その言葉に「electronic」が付くことによって、「電子(オンライン)での本人確認」という意味になります。
≫公的個人認証を用いたeKYC「ワ」について、詳しくはこちらをご覧ください。

少しでも怪しいと感じたサービスは利用を控える

前述の安全性の担保に関連して、サービス内容や提供者について少しでも怪しいと感じた場合は利用を控えることが大切です。

シェアリングエコノミーの安全性を語るうえで「法律的に問題ないのか否か」に着目されがちですが、「サービスの提供者が信頼できる人物なのかどうか」も重要な要素と言えるでしょう。

事前に相手の情報を確認する際に、ユーザーからの口コミや評価に加えて「認証マークの有無」を参考にすることで、可視化が困難な「安全性」を判断しやすくなります。

認証マークとは、そのサービスが内閣官房IT総合戦略室がモデルガイドラインとして策定した「遵守すべき事項」を基に、シェアリングエコノミー協会が設定した自主ルールに適合していることを示すものです。マッチングプラットフォームとしてあるべき機能を備えた、信頼できるオフィシャルなサービスとして、パートナー、自治体、そして世界にアピールいただけます。

詳しくは、「シェアリングエコノミー認証マークがついにスタートした」をご覧ください。

シェアリングエコノミーの保険に加入しておく

シェアリングエコノミーを利用する際は、事前にシェアリングエコノミーに対応した保険に加入するのも一つの対応策です。

現在では多くの保険商品が登場しており、従来の保険では範囲外だったものが適用されるようになりました。

損保ジャパンからは、プラットフォームの事業者を契約者として、事業に関わる人が負う賠償責任を総合的に補償してくれる保険制度が登場しました。また、三井住友海上から「民泊専用保険」が登場し、民泊で想定される盗難や火災、破損などに対応しており、民泊によるトラブルを補償してくれます。

その他にも、シェアリングエコノミーに対応した保険が数多く提供されているので、利用前に一度チェックしてみましょう。

まとめ

本記事では、シェアリングエコノミーの課題や対策について詳しく解説しました。

個人でも気軽に提供できるのがシェアリングエコノミーの魅力ですが、まだ比較的新しいサービスであるゆえに、法律や制度が追いついていないのが現状です。特に、安全性に関する問題が顕著に現れているため、提供者・利用者ともに安心して利用できるような取り組みが注目されています。

ガイアックスのスタートアップスタジオではオンラインで事業相談を実施し、新規事業立ち上げのプロが一人ひとりに合ったニーズを完全無料で提供しています。

本記事を読んでシェアリングエコノミーの事業づくり興味を持った方は、ぜひお気軽にご相談ください!

ライター:齋藤 遥、黒岩 麻衣
構成/編集:廣山 晃也遠藤 桂視子

シェアリングエコノミー
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昨今では、国内でもシェアリングエコノミーという概念が浸透してきました。
「人と人をつなげる」をミッションとするガイアックスでは、自らシェアリングエコノミーのプラットフォーマーとしての事業を行うとともに、プラットフォーマー向けにご支援をするサービスを提供しています。加えて、シェアリングエコノミーは、実際に宿泊や食事などのサービスを提供することから、これまで、そのようなサービス提供形態を想定していなかった国内にあった現業法と矛盾することが考えられます。
このような課題の解決のために、同じ考えを持つシェアリングエコノミーのプラットフォーム企業とともに、シェアリングエコノミー協会の設立や運営を行っています。
​​シェアリングエコノミー協会は、株式会社スペースマーケット代表の重松大輔さんとガイアックス代表取締役の上田が代表理事となり、2016年に設立しました。
本記事ではシェアリングエコノミーの普及を目指すガイアックスが、シェアリングエコノミーが抱える課題点とその対策について詳しく解説していきます。

  • シェアリングエコノミーが抱えている課題を知りたい
  • シェアリングエコノミーの課題に対する解決策を教えて欲しい

このような悩みを解決していきます。

シェアリングエコノミーの概要

シェアリングエコノミーとは、一般の消費者同士でやり取りを行うことで価値を提供し合う新たな経済活動を表します。
※詳しい定義は、「シェアリングエコノミーとは?その意味から伸びている背景、事例についてまとめました」をご覧ください。

企業が消費者に向けてサービスを販売するBtoCや、企業が企業に向けてサービスを提供するBtoBに限らず、シェアリングエコノミーのようなCtoCのビジネスモデルが定着してきました。

日本ではメルカリ(mercari)やクラウドワークス(Crowd Works) などが有名ですが、シェアリングエコノミーには他にも多くのサービス事例があります。

シェアリングエコノミーでは「シェアの対象」に着目して、下記の5分類にサービスが区分されています。

  • 空間のシェア(空き家や別荘、駐車場など)
  • 移動のシェア(自家用車の相乗りや貸自転車サービスなど)
  • モノのシェア(不用品や使用しなくなったもの)
  • スキルのシェア(空いている時間やタスクなど)
  • お金のシェア(クラウドファンディング)

シェアリングエコノミーは、主に「モノ・場所・スキル・時間」などのサービスを、一般の消費者同士で共有するイメージです。自宅の空き部屋にゲストを宿泊させたり、自家用車で送迎したりなど、その手軽さからインターネットを用いて日常的にシェアリングエコノミーが行われています。

シェアリングエコノミー

シェアリングエコノミーに期待されていること

シェアリングエコノミーが普及することで、主に下記の4つの効果が期待されています。

  • 個人が所有する資産の有効活用
  • 新たな消費行動の促進による経済活性化
  • 提供者・利用者ともに不要なコストの削減
  • 消費行動だけでなく「人とのつながり」を生み出す

それぞれ詳しく解説してきます。

個人が所有する資産の有効活用

シェアリングエコノミーでは、個人の所有物に新たな価値を付与できる点が期待されています。

所有しているけど実際はあまり使っていないモノを、必要とする人に貸し出すことで資産としての新たな価値を見出せるでしょう。また、モノだけに限らず、時間やスキルなどの無形資産を有効活用できる点もシェアリングエコノミーの魅力です。

提供者は資産を有効活用でき、利用者は低コストで利用できるため、お互いがWin-Winの関係性を築けるのがシェアリングエコノミーの大きな特徴と言えるでしょう。

新たな消費行動の促進による経済活性化

シェアリングエコノミーの利用者が増えることで、更なる消費が促されるため、経済効果の向上が期待できるでしょう。

民泊やカーシェアなどのサービスの利用が定着すれば、遠方へ出かける機会が増えることが予想されます。そうなれば、現地での消費活動の活発化や地域おこしにも繋がるはずです。

提供者・利用者ともに不要なコスト削減

シェアリングエコノミーでは、提供者・利用者ともに不要なコストを削減できるため、利益率が高く、気軽に利用しやすい特徴があります。

不要なコストが削減できる理由としては、所有資産を活用できるからです。すでに所有しているけど、使用頻度の少ないモノを「シェア」という形で提供するだけなので、多少の改修費のみで稼働させられます。

また、利用者は自分が購入しなくても好きなタイミングで利用できるため、購入費用や購入後の維持や管理に必要なコストを大幅に削減できる点が魅力的ですね。

消費行動だけでなく「人とのつながり」を生み出す

シェアリングエコノミーでは、単なる消費行動だけでなく「人とのつながり」が生まれます。

民泊やシェアハウスなど、最初は価格的なメリットから利用する人が多いですが、実際に利用してみると他者とのつながりや新しい関係性が築けるきっかけにもなります。

現代では「モノによって得られる幸福感」よりも「人とのつながりによる幸福感」を求める人も多いです。インターネットの普及によってオンライン上で完結してしまう時代だからこそ、リアルなつながりを大切にしたいですね。

ガイアックスは、人と人を繋げるというミッションを掲げ、人と人を繋げるという事業を展開している企業です。詳細はこちらからご覧いただけます。

シェアリングエコノミー

安全性・補償に関する課題

シェアリングエコノミーには、安全性や補償に関する懸念点が挙げられます。

やはり、個人が気軽に利用できる反面、両者の信頼性が担保しにくいです。
また、シェアリングエコノミーでは、万が一事故やトラブルに巻き込まれた際に既存の保険では対応できない場合や、補償の適応範囲が不透明な場合が考えられます。

2021年には個人間カーシェアリングサービスを介した「クルマ持ち逃げ&売却」事件が急増しており、安全性や補償に関する課題が残されている状況です。

シェアリングエコノミーでは、企業や業者とは異なり「個人同士のやり取り」が基本となるため、詳細な情報が開示されていないケースが多いことが原因の一つとして考えられます。

利用時には、「必要な情報が開示されているか」「評価や評価数は適切かどうか」をきちんと確認しておくことが大切です。

シェアリングエコノミーに関わる法規制の課題

シェアリングエコノミーは比較的に新しいビジネスモデルであるため、法整備が整っていないのが現状です。

実際にシェアリングエコノミーのサービスには、法的にグレーゾーンの事業やサービスが数多く混在しており、新しいサービスに法律が追いつけていない状況にあります。

例えば、今では当たり前のように利用されているカーシェアリングや民泊なども、以前は法律にグレーではないかとの議論がなされていました。理由としては、料金を徴収して自家用車でゲストを送迎したり、宿泊料を受けてゲストを宿泊させたりする場合には、専用の免許が必要とされていたからです。

現在では法律が一部改正されたことで、上記のサービスは利用できますが、シェアリングエコノミーの中には法律的にグレーなサービスが存在するため、法律の整備は今後の最重要課題と言えるでしょう。

ガイアックスからカーブアウトした、住のシェアリングエコノミーサービス「ADDress」を運営する佐別当隆志さんも法規制への問題意識を抱えており、「ルールは守るべきだが、時代に合っていない法律は変えていくべきだ。社会を変えようと思ったら必ず法律の壁に当たるので、法律を変えるくらいのことをしなくては新しい社会はつくれない」と語っています。

また、一般社団法人シェアリングエコノミー協会からも「住宅宿泊事業法の見直しに向けた提言」が発表されており、法規制の課題に対してシェアリングエコノミーが社会により定着するような活動が行われています。

雇用などの働き方に関する課題

シェアリングエコノミーでは、働き方に関する課題が挙げられます。

従来までの雇用形態とは異なり、シェアリングエコノミーの提供者は、時間的・場所的拘束性が認められず「労働性」が否定されています。また、プラットフォーム型労働の場合、就業者は個人事業主として扱われるため社会保険が適用されません。

現状、シェアリングエコノミーには労働者を保護する術がなく、社会保険が適用されないことを始め、事故による損害の自己負担や労働基準法の適用範囲外などの問題があります。

フードデリバリーサービス「Uber Eats」でも、配達員に対して労働基準法が適用されないことが問題になっています。

2019年にはUber Eatsの配達員が労働組合「Uber Eats Union」を結成し、労災保険の補償範囲の拡大を求める運動が広がっている状況です。Uber Eats Unionでは、「事故の補償・運営の透明性・適切な報酬」を要求しており、この取り組みがプラットフォーム型労働の働き方を大きく変えるきっかけになるかもしれません。

課税の課題

シェアリングエコノミーは、遊休資産やスキルを活かして収入が得られることから新しい働き方や副業として気軽に始められます。

その一方で、シェアリングエコノミーで得た収入に対する課税漏れが問題になっています。
新しい事業者や個人の参入が増加し、シェアリングエコノミーの市場規模は拡大している反面、税制面での法整備やルールづくりは追いついていません。

政府主導で課税対策に動き出しましたが、次々に新しいサービスが登場する中で税制においては不透明な部分も多く、今後の課題として向き合う必要があるでしょう。

新型コロナウイルス感染症への課題

シェアリングエコノミーでは、個人間でシェアすることが基本となるため、新型コロナウイルス感染症への対策が課題となっています。

特に、「空間のシェア」「移動のシェア」「モノのシェア」では、感染へのリスクから利用を避ける人が多くなりやすい傾向にあります。

除菌の徹底やソーシャルディスタンスの確保などの感染症対策を万全にしつつ、PRを工夫してネガティブな印象を与えないようにすると良いでしょう。

シェアリングエコノミー

安全にシェアリングエコノミーと向き合うには

ここからは安全にシェアリングエコノミーと向き合うための注意点を3点ご紹介します。

事前に相手の情報を確認しておく

利用時には相手の情報をできるだけ詳しく確認しておくことが大切です。

安全性・補償に関する問題でも取り上げたように、シェアリングエコノミーでは両者の信頼性が担保しにくく、安全性の欠如によるトラブル事例も数多く報告されています。

公的個人認証とeKYCに両対応したデジタル身分証アプリと、各種法規制に対応したKYC業務のAPIインフラを提供する株式会社TRUSTDOCK代表取締役の千葉孝弘さんは、「SHARE SUMMIT2020」の中でこのように語っています。

これまではデジタルで何か会員登録するというのは、情報の閲覧がメインのトランザクションでした。そのため、SNS認証などで済むことが多かったのですが、最近のデジタル化はリアルな生活での色々な業務・取引のデジタル化で、当人の認証だけではなくて、身元の確認の重要性が高まってきたと思います。そのため、きちんと身元を確認することでシェアサービスが安心して受けられると思います。

≫次世代日本 「信用評価」の未来 ー SHARE SUMMIT2020 Co-Society ガイアックスCEO 上田祐司 登壇レポート Vol.2

シェアリングエコノミーを安全に利用するには、提供者はサービス内容や自身の情報をきちんと開示するとともに、利用者は他のユーザーからの口コミや評価をチェックして怪しい場合は利用を控えることが重要です。
また、マイナンバーカードの読み取りによる公的個人認証を用いた本人確認が実現できるスマートフォンアプリを利用することもおすすめです。
株式会社TRUSTDOCKでは、eKYC身分証アプリにて、マイナンバーカードをスマートフォンで読み取り、公的個人認証を用いることで本人確認を完了する、フルデジタルの本人確認手法を提供しています。これにより、パソコンやカードリーダーがなくても、スマホ1台で公的個人認証を利用することが可能です。
(*1)eKYCとは、『electronic Know Your Customer』の略です。もともと「KYC」という言葉自体は銀行口座開設などで必要になる本人確認手続きの総称として使われており、その言葉に「electronic」が付くことによって、「電子(オンライン)での本人確認」という意味になります。
≫公的個人認証を用いたeKYC「ワ」について、詳しくはこちらをご覧ください。

少しでも怪しいと感じたサービスは利用を控える

前述の安全性の担保に関連して、サービス内容や提供者について少しでも怪しいと感じた場合は利用を控えることが大切です。

シェアリングエコノミーの安全性を語るうえで「法律的に問題ないのか否か」に着目されがちですが、「サービスの提供者が信頼できる人物なのかどうか」も重要な要素と言えるでしょう。

事前に相手の情報を確認する際に、ユーザーからの口コミや評価に加えて「認証マークの有無」を参考にすることで、可視化が困難な「安全性」を判断しやすくなります。

認証マークとは、そのサービスが内閣官房IT総合戦略室がモデルガイドラインとして策定した「遵守すべき事項」を基に、シェアリングエコノミー協会が設定した自主ルールに適合していることを示すものです。マッチングプラットフォームとしてあるべき機能を備えた、信頼できるオフィシャルなサービスとして、パートナー、自治体、そして世界にアピールいただけます。

詳しくは、「シェアリングエコノミー認証マークがついにスタートした」をご覧ください。

シェアリングエコノミーの保険に加入しておく

シェアリングエコノミーを利用する際は、事前にシェアリングエコノミーに対応した保険に加入するのも一つの対応策です。

現在では多くの保険商品が登場しており、従来の保険では範囲外だったものが適用されるようになりました。

損保ジャパンからは、プラットフォームの事業者を契約者として、事業に関わる人が負う賠償責任を総合的に補償してくれる保険制度が登場しました。また、三井住友海上から「民泊専用保険」が登場し、民泊で想定される盗難や火災、破損などに対応しており、民泊によるトラブルを補償してくれます。

その他にも、シェアリングエコノミーに対応した保険が数多く提供されているので、利用前に一度チェックしてみましょう。

まとめ

本記事では、シェアリングエコノミーの課題や対策について詳しく解説しました。

個人でも気軽に提供できるのがシェアリングエコノミーの魅力ですが、まだ比較的新しいサービスであるゆえに、法律や制度が追いついていないのが現状です。特に、安全性に関する問題が顕著に現れているため、提供者・利用者ともに安心して利用できるような取り組みが注目されています。

ガイアックスのスタートアップスタジオではオンラインで事業相談を実施し、新規事業立ち上げのプロが一人ひとりに合ったニーズを完全無料で提供しています。

本記事を読んでシェアリングエコノミーの事業づくり興味を持った方は、ぜひお気軽にご相談ください!

ライター:齋藤 遥、黒岩 麻衣
構成/編集:廣山 晃也遠藤 桂視子

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