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『「こうしたい!」「こういう社会を創りたい!」と思う環境に自分を置いてみる。それからどうやっていくかを考える。』卒業生に聞いてみた!シリーズvol.3~株式会社ニューロスペース代表取締役社長 小林孝徳さん

  • 最終更新: 2022年9月9日

こんにちは!Gaiax Bardsの好奇心担当大川美里ですo(^-^)o
「スタートアップスタジオ」を自負しているGaiax。「起業家輩出企業」と言っているけど、実際のところどうなの?Gaiaxの卒業生たちはどんな事業をやっているの?知りたい!知りたい!というわけで、Gaiaxを卒業していったユニークな起業家の皆さんをインタビュー形式でご紹介する「卒業生に聞いてみた!」シリーズ、その頭の中見せてもらいましょーっ!!

Vol.3のゲストは 株式会社ニューロスペース代表取締役社長 小林孝徳さん

小林 孝徳(こばやし たかのり)

SleepTechベンチャー、株式会社ニューロスペース代表取締役社長。
自身の睡眠障害の経験をきっかけに、この社会問題を解決すべく2013年にニューロスペースを設立。企業向け睡眠改善プログラムで健康経営や働き方改革を推進する70社以上の企業と1万人以上のビジネスパーソンの睡眠改善をサポート。同時に高精度の睡眠計測、解析技術そして睡眠改善ソリューションのコアテクノロジーを基にパートナー企業と協業しSleepTechビジネスを創出している。睡眠は食事と同じ人間の根源的な欲求であり、多くの人々は食事を選び楽しんでいる、それと同じ様に睡眠も一人ひとりが楽しめて更にはデザインできるそんな世界をテクノロジーの力で実現します。

「効率は愛」を地で学んだGaiaxインターン時代

ー 小林さんがGaiaxインターンをされていた時、私も在職していましたがお仕事での絡みがなかったので初めまして…ですよね。今日は宜しくお願いします!
小林 あ、そうですね。今日は宜しくお願いします。
ー そんなわけで、私、大変失礼ながら小林さんのことをプロフィールのテキストくらいしか存じ上げていないので、まずはGaiaxでインターンをすることになった経緯から教えて頂けますか。
小林 はい。大学3年、4年のころから起業をしたいと思っていて、新潟大学を卒業後、上京して青山学院大学のビジネススクールに入学したんです。
ですが、実際に通っている内に「知識を身につけるばかりで面白くない」と感じるようになってしまって…。休学してでもいいからインターンをしてビジネスの基礎やマインドを学びたいと思い、スローガン株式会社の門を叩きました。スローガンで「とにかく辛そうなインターン先を紹介してください!」と言って紹介してもらったのがGaiaxです。
ー 辛そうなインターン先ですか(笑)
小林 はい(笑)。株式会社 LITALICOの長谷川 敦弥さんを初めとする起業家をたくさん輩出していることもあって、1年間休学することを決めてGaiaxのインターンを始めました。
ー 「辛そう」を承知の上で飛び込んだGaiax。どんなお仕事をされていたんですか?
小林 IT化したい業界向けにiQubeというグループウェアを売る仕事をしていました。メディアでの露出と、そこから来るお問い合わせに対して営業していくということをやっていました。1日数10件は営業していましたね。大きな案件は上田社長(Gaiax 代表執行役社長 上田祐司)と一緒に営業に行くこともありました。
ー iQubeの営業はインターン生がすごく頑張っているという印象を持っていました。実際にインターンをしてみていかがでしたか?
小林 Gaiaxの教え方は基本「自分で拾っていけ」ですよね。ハングリー精神を持ったメンバーがすごく多くて、どんどん前へ前へと目立っていく。自分は相手の裏の気持ちを考えてしまうところがあって、少し浮いているかなと思うこともありました。ですが、「それが良いところだよ」と言ってくれる周りの方も多く、救われましたね。そんな先輩インターン生には現、株式会社ニコリー取締役の中島さんもいらっしゃいました。
具体的に挙げると、1年間のインターンの中で「ITスキル」「営業の基礎」は確実に磨かれましたね。それから上田社長の座右の銘である「効率は愛」を身を以て体験することができました。それまでの自分には論理性、効率性は皆無と言っても良いくらいでした。「効率は愛」は上田社長から学ばせてもらいました。

「こうしたい!」「こういう社会を創りたい!」と思う環境に自分を置く

ー 「効率は愛」はまさに上田さんですね。Gaiaxのインターンを終えた後はビジネススクールに復学されたんですか?
小林 そうですね。Gaiaxのインターンを終えて、ビジネススクールの1年生に戻りました。でも、同時に就職活動も始まり、内定を頂いた会社でインターンをすることになると、「学問じゃ物足りないな」「MBAって起業に直ぐに役立つのかな?」という疑問が沸いてしまって…結果的に退学しました。
内定者インターンをしていた会社でSEO、WEBマーケ、会員サブスクリプションビジネスなどをやらせてもらっていました。そうすると、ビジネススクールで過ごす時間やお金が無駄だなと思うようになったんですね。どちらも自分の思うように使いたいと思って。
ー なるほど。それでそのまま内定先に就職して、という流れになっていくわけですか?
小林 そうなんですが、実はその会社も正式には2013年4月の新卒として入社して、結局半年後には退職して今のビジネスで起業することにしました。
特になんの準備もできていなくて、貯金も100万円もないような状況だったのですが、とにかく睡眠に対する課題意識があって、その年の12月に起業しました。
ー ここまでのお話を伺っていると、休学、退学、退職と次のステージに躊躇することなくポンっと飛び込んでいく方だという印象を持ちました。
小林 行動してから考えるタイプですね。行動と思考が一致していないとダメで、行動と考えが伴っていないとストレスになってしまうんです。起業についても計画が先にあったわけでなくて、まずは「こうしたい!」「こういう社会を創りたい!」と思う環境に自分を置いて、それからどうやっていこうか、と進めてきました。

起業のリアルは泥臭いもの

ー 課題意識から起業に至った部分をもう少し詳しくお聞かせ頂けますか?
小林 学生時代って「寝る間も惜しんで勉強しなさい」というような感じがありますよね。でも、自分は「しっかり睡眠を取れないと落ちる」ということをずっと感じていて。
それから、起業するに当たって、元々考えていた3つの軸があって
・辛いことがあっても簡単には諦めず、熱を持って取り組めること
・科学技術を応用した事業をやりたい
・社会の根本を変え大きな意義のあることをやりたい
そういうことを考えていたら「睡眠」という、誰もが解明・実現できてないことをやってくんだ、という気持になりました。
ー 具体的にはどのようなビジネスになるのでしょうか?
小林 良い睡眠が取れていないと、判断力が落ちたり、人間関係やメンタルヘルスが悪化してしまうんですね。昨今、経産省が健康経営に力を入れていますし、また離職防止という観点から、企業向けに睡眠改善の研修やアプリの提供を行っています。また、2018年に国交省の規則改正に伴い、トラック・バス・タクシーの運転手は乗務の前に必ず睡眠不足かどうかを点呼してチェックすることが義務化されました。そのような物流業界などに対しても睡眠セミナーを実施しています。
ー 失礼を承知でお伺いしますが、起業されたのが2013年ですよね。今お話し頂いたような国の取り組みもあって、今では私レベルの一般人でも「睡眠負債」なんていう単語を知っていますが、2013年って誰も睡眠に関心持っていないような時代では…?
小林 ですね。睡眠なんて全然注目されていない頃でしたね。
ー そういう無関心の人が多い中で、誰も注目してくれないかもしれない新しい事業を作ってく。正直、大丈夫なのかな?って思っちゃうんですけど…
小林 あぁ、それはもう大変でしたよ。アパートに住んでいたんですけど、水道・電気代を浮かすために近所のランナーズステーションのシャワールームを月額2000円で利用して節約したり、工事現場のバイトをして食いつないでいた時期もありました。
ー おお…。
小林 でも、これが起業のリアルだと思います。新規事業を立ち上げて、うまく行かなかったら「ピボット」してどんどん次の事業を打っていく、そういうスマートな方もいますが、自分はそれは違うなと。
ー 今日、小林さんに初めてお会いした時は、小林さんもスマート系の方かと思いました(笑)
小林 全然(笑)。泥臭いですよ、本当に。

スリープテックのコアを社会に広げていきたい

ー 苦境時代のお話しをお伺いしましたが、事業が軌道に乗ってきたのはどういうタイミングだったのでしょうか?
小林 2017年に「睡眠改善プログラム」を持ってビジネスグランプリに参加したんです。その際にプレゼンを聞いていた吉野家の河村社長から、是非うちでやりたいとお声がけ頂いたことが大きいです。これがきっかけとなって、まずは「0→1」のマーケットができたと思っています。そこから物流業界、IT業界・・・と展開していけるようになりました。
それまではメンバーもいなくて、全て1人でやっていました。 2017年6月に初めての社員として技術責任者が入ったことでデータのスクリーニングなどテクノロジーに注力できるようになり、11月にはビジネスに強いメンバーが入り、自分をいれて3人の経営体制ができました。今ではメンバーは13人に増えました。
ー 事業も軌道に乗って、メンバーも増えてこれからますます!という所だと思いますが、最後に今後やっていこうと思っていることをお聞かせ頂けますか?
小林 睡眠についての知識って都市伝説や思い込みも多くて…。一般の方向けの啓蒙は引き続きやっていかないといけないと思っています。
ー あ、ちょうどつい先日、NewsPicksで睡眠のチェックリストを監修されているの拝見しました!
小林 はい、そういったこともやっています(笑)。それからBtoBをもう一歩先に進めてBtoBtoE、BtoBtoCといった形で、一般の方、つまりE(従業員)、C(消費者)の層までスリープテックのコアを社会に広げていきたいと思っています。BtoBtoCですと、ANAさんと共同で「時差ボケ調整アプリ」の開発を進めています。
ー 面白い!!それはあったら使います!!アプリなら難しいことを考えることなく、海外旅行時の睡眠問題取り組めそうです。
小林 それから、介護の分野ですね。これは損保ジャパンさんと連携して進めています。そして、睡眠データを貯めて研究分野の発展にも協力していきたいと思っています。
ー これからがますます楽しみですね。小林さんありがとうございました!

Gaiax卒業生小林孝徳さんからのメッセージ

「こうしたい!」「こういう社会を創りたい!」と思う環境に自分を置いてみる。それからどうやっていくかを考える。

☆シリーズ連続企画☆卒業生の頭の中を覗いたら

このコーナーはビジネスアイデア発想ゲーム「かけアイ」を使って、大川が卒業生の皆さまから即興で思いついたアイディアをお伺いするコーナーです。

山札から引いた3枚の「欲求カード」と3枚の「お題カード」。小林さんが引いた欲求カードは「恋愛がうまくいく」「人を喜ばせられる」「身の回りが片付いてきれいになる」。そしてお題カードは「教育」「銀行」「宇宙ビジネス」。この3×3を使って小林さんから出てきたアイディアはこちら。

「恋愛がうまくいく」+「教育」=「日本人向けの”愛”の教育」

「人を喜ばせられる」+「銀行」=「資本主義から信頼ベースの金融システムへ」

「日本人って性に対するリテラシーが下品だと思うんです。性欲、恋愛、愛情がごっちゃになってしまっている。でも”愛”って”友達としての愛”、”信頼関係の愛”もっと沢山あるはずですよね。その教育をしていくことでレイプ、性問題解決の糸口になるんじゃないかと思うんです。」「それから、人を喜ばせられる銀行ということで、何か人の”信頼”が”通貨”になるようなこと、”シェア”もそうですが資本主義が進化した先の金融教育ができたらいいなと思います。」
わぁ~、小林さんの意識は常に社会問題に対して開かれているんだなぁ!この2つも、本職の睡眠も普通に生活しているとなかなかそこにアンテナが向かない。今回のインタビュー全体通しての感想でもありますが、小林さんは社会問題にいち早く気付いて誰かが取り組む前でも恐れることなくそれに一歩を踏み出せる人なんだなと思いました。甚だ僭越ではありますが、「共感する人多そうで賞」を贈らせて頂きます(^o^)
ちなみに、「身の回りが片付いてきれいになる」+「宇宙ビジネス」は、「宇宙ゴミ…と思ったけどちょっとありきたりかなー。次回までの宿題にさせて下さい!!」とのことでした。

※「かけアイ」は、アイデア発想術の専門家、株式会社ウサギ 高橋晋平さん制作したたビジネスアイデアをどんどん作るゲームです。【作例】#かけアイ #kakeai

 


卒業生に聞いてみた!
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大川 美里
各種社内・社外サービスのディレクター業務、ライドシェアサービスnotteco運営担当、ブランド戦略室を経て2020年Gaiax卒業。Gaiax卒業後、Gaiaxを卒業したOB&OGのコミュニティGaiax Alumni Lodgeを立ち上げる。仕事も遊びも「楽しく」がモットー。兼業で女優・MCなども。
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