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もっとスピーディーに、もっとオープンに

  • 最終更新: 2023年11月9日

yuji.ueda

今、世の中で一番大きい関心事は「コロナ」だろう。世の中の変化を踏まえて、最近のガイアックスの状況や、今後気を付けたいこと、注力したいことを考えた。
この記事は上田個人ブログからの転載です。
>> Gaiax CEO 上田祐司の[脳]置き場

コロナの影響とガイアックスの考え方

コロナが発生して大きな影響が出ているが、世の中の会社が全部倒産するわけではない。大きなダメージを受けて、利益が激減している会社は多いが、世の中の枠組みが大きく変わるほどのインパクトではないと思う。
ガイアックスの事業は、そもそものボラティリティが高いため、コロナで倒産する確率とは比べものにならないほど、常日頃から倒産率も高ければ、成功率も高い。創業20年程になるが、20年前の事業はひとつも残っていないし、10年前の事業でも大分あやしい。3~5年単位で変化を繰り返しているのだ。
最近、ガイアックスからカーブアウトしたアディッシュが上場した。数億円投資して、数十億円の資産価値に膨れ上がったわけだが、10倍のパフォーマンスを出したということは、逆に言えば、10回に9回は失敗しているとも言える。コロナのダメージ以前に、ガイアックスは「大失敗」と「大成功」の両極端で構成されていることを忘れてはならない。
だからこそ、現金残高は豊富に準備しており、一般的な会社は2~3カ月分とかかもしれないが、ガイアックスは数年分の現預金はあるだろう。具体的には、現在、10億円ぐらいの規模である。スタートアップスタジオとして、ベンチャービジネスや新規事業へ毎年2~5億円規模の投資をしているため、10億円あっても数年しか持たないが、厳しくなってきたら、そのタイミングで有価証券の現金化をするか、もしくは、積極的な投資を緩めればコントロールできる。
しかし、逆説的だが、1年に1億円ずつ使って10年生き延びたから何なんだ、とも思う。事業をするからには、勝ちにいかないといけないと考えている。そして、1桁2桁多い金額を稼ぐことが出来て当たり前の会社にならなければならない。
多くの会社では、コロナのダメージを最小限にする方法を模索している。その理由は、それらの会社が、世の中に十分に必要とされているポジションであるが故の、責任感だと思う。
残念ながらガイアックスは、今日時点では、存在価値やインパクトがまだまだ小さいので、今は会社をどう守るのかではなく、この変化の時期だからこそ、新しい世の中において役に立つためのチャンスを探すのに全力にならなければならない。
コロナで新しい生活・ビジネス様式になり、そこら中に新しいニーズが生まれてくるだろう。まだ誰もサービスを提供しないことにこそ、私たちが役に立てたり、存在意義を示せたりするチャンスである。だからこそ、スピーディーに動きたい。
ガイアックスは「守るよりは攻める」べき会社だ。私たちは、もっと大きなインフラとして、もっともっと社会に必要な存在になりたいのだ。

「オンライン化」「スタートアップスタジオ化」を進める

コロナの影響で、新しく出てきた生活・ビジネス様式は、「オンライン化」がキーワードだろう。
オンライン、インターネット、ソーシャルメディア、シェアリングエコノミーなどを利用して、一人一人が「インターネットで社会と繋がる」「自律化していく社会」は、ガイアックスが目指していたものであり、オンライン化の流れは大きなチャンスだと思う。
ガイアックスでは、オンラインを活用したビジネスが拡大している。オンライン体験は単価が低いため流通総額が課題だが、aini(旧:TABICA)では予約人数が過去最高になるなど、盛り上がっている。オンライン飲み会やオンラインイベント・オンライン記者会見などの撮影サポートなどのサービスのほか、3月末に実施した株主総会もオンライン化した。最近では、西村環希さんが箱根の芸者ショーをオンライン化し、マスコミにも多く取り上げられた。
世の中に比べると、ガイアックスは、一歩も二歩も早くオンライン化やリモートワークに取り組んでいるので、この強みを生かして新規事業も手掛けていきたい。
改めてであるが、ガイアックスというものは、それ自体が全体としてスタートアップスタジオなのだ。アディッシュに続き、ガイアックスのコア事業がカーブアウトして、次々と上場するような事例を輩出したい。
カーブアウトすると、ガイアックス本体の売上や利益が下がるので、株主からは「本当に得なのか?」と指摘もある。だがしかし、「そもそも事業単位で見て、うまくいくかいかないか」の観点では、カーブアウトしていくことは絶対に間違っていない。事業をやるチーム自身が意思決定権や株式を持ち、自らの責任で日々悩み、そして、事業を進めていく方が、絶対に成功率が高く、そして、結果として、事業の伸びも強い。
新しいビジネスを世の中に出していくと、ガイアックス本体の決算や連結からは外れることになる。しかし、ひとつひとつの事業が大きくなり、結果として大きなインパクトを起こせることは、ガイアックスも含め、皆にとって良い影響があるだろう。
ガイアックスグループというものは、スタートアップスタジオなのだ。大きな事業を創出していくのだ、社会的に大きなインパクトを与える事業を創出せずして、存続に価値なしという認識をもっと持って、だからこそこの変化のタイミングで、邁進をしていきたい。

今後は「業務委託」の働き方が増える

コロナというもので、リモートワークというのが増え、世の中全体で、働き方も大きく変わってきている。そして、ガイアックスでも、僕ら一人一人の働き方は変化していて、今後はさらに変わっていくと思う。
ガイアックスでは、メンバー一人一人の持っているライフワークやライフプランから、一人一人がご自身の好きなように、年間や四半期ごとの目標などを策定し、そして報酬額も、予め、自らで、想定されるアウトプットイメージごとに設定しておくという方法を採用してきた。
そのため、雇用という関係で働いている人であっても、一般的な会社と比べて「業務委託」という関係に近いだろう。グループ全体で、この思考が浸透しているので、思考としては、アウトプット中心の業務委託な関係らしさがある。
これからは、ますます、一部の人だけではなく、特にコアメンバーを中心にほぼ全員が、業務委託な契約に変わっていくことになるだろう。
今日時点で、リモートを含めて働き方も自由なので、世界のどこに住んでもらってもかまわない。副業するのも自由だし、当たり前だがガイアックス側を副業にしてもらうのも自由だし。ガイアックスは、働き方について関与しないことにしている。
今後一人一人との関係が、よりしっかりと業務委託になっていくことで、各種手当などの制度も変わってくるだろう。
業務委託に近づくことで、冷血な関係になるのでは?結果主義の厳しい状況になるのでは?と思うかもしれない。しかし、一人一人の可能性を最大限に活かしていただき、そして、さらにチームやコミュニティでの相互作用で、そういうリスクを大きく超える規模で、どんどん新しい可能性が生まれるはずだ。雇用という箱に入れてしまうことで、その可能性を生み出せない、もしくは、箱に入っちゃって出てこれない方が、遥かにもったいないと感じている。そういう人を見ると本当にもったいない。
皆さんにお持ちの可能性を最大限に発揮してもらい、それをガイアックスは全力で支援し、そのおこぼれをいただくという関係性の方が、世の中に大きなアウトプットを出せるだろう。

会社ではなく世の中との信頼関係をつくる

業務委託が主流になると、会社ではなく、世の中との信頼関係をつくることが重要になる。世の中との信頼関係とは、業界のいろいろなところで、「××と言えば○○さんだよね」というような立場になることだ。
その立場になるためには、ソーシャルメディアを活用し、ソーシャルメディア上でポジションを取ることが今よりももっと大切となる。社内向けの日報を書く時間があるぐらいなら、オープンな場所での情報発信やコミュニケーションやコラボレーションに注力したほうがいい、とも言える。
社会につながればつながるほど、会社に頼るという感覚がなくなり、私という個人という単位で、社会からの責任と使命を感じることになる。
ガイアックスに関わるメンバー一人一人が、会社とも仲良くしてもらいたいのだが、ともかく、社会と直接つながっていくことは、巡り巡って、ガイアックスやグループ全体のメリットや魅力の向上にも繋がるため、このような部分こそを、積極的にサポートしていきたい。
たとえば、ホームページに皆さんの素晴らしいところを紹介することや、各種インタビューを載せることは、おそらく、一人一人が注目され、彼ら彼女らのソーシャルメディアのフォロワーも増え、引き抜かれやすくもなり、結果、社会におけるプレゼンスを増やすことになる。
ガイアックスという環境自身も、皆さんからの信頼だけではなく、世の中からの信頼を得なければならない。
ガイアックスは、オープンでフラットな自律した組織を目指しているし、そして、社外にガイアックスの魅力を伝えるには、皆さんの会社に対する評価を、そのまま世の中に伝えれば良いと考えているので、メンバーの皆さんに回答してもらっている「満足度調査」もオープンにしている。
ソーシャルメディアをやっている会社だからというのもあるが、サービスやものを受け取った時に、その感想をレビューとして世の中にシェアすることは重要なことだ。これは、今の時代を生きるヒトとしての義務である。
近い将来、勤労・納税・教育に続き、義務として日本国憲法にも入ることになるだろう。
インターネット社会なのだから、自分が感じたことをシェアすることで、世の中に「一つの感情」という正しい情報が溢れ、結果、世の中をどんどん効率的にすることができる。
そのため、皆さんがオープンに何でも発言してもらいたい。満足度評価などにも素直に書きたいことを書いてもらいたい。ソーシャルメディア上でも、「ガイアックス」に対して、自由に書いていただきたい。ガイアックス自身がそれを気にするかどうかはわからない。ただ、一人一人の感想のシェアや発言こそが、ガイアックスの雰囲気を世の中に伝えることになり、結果、ガイアックスがあるべき場所に位置できることになる。
コロナは、ウイルスとして多くの方の健康面にや、緊急事態の宣言などのせいで多くのビジネスや経済にダメージを与えているとは思う。本当に多くの辛い話や悲しい話を見聞きする。
しかし、ガイアックスという立場としては、少なくとも「変化が多いということ」「社会がオンライン化するということ」「働き方がリモートワーク化するということ」については、ポジティブな事象である、と捉えるべきだ。
そして、もっとスピーディで、もっとオープンな存在になっていくのだ。
参考ブログ:【ガイアックス社長・上田祐司】「社員はもう出勤しなくていい」会社ではなく社会とつながれ

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動画シリーズ「LEADER INSIGHT 」

Leader Insight

「自由すぎる」「起業家輩出企業」などと言われているが、未だ正体不明な株式会社ガイアックス。
ガイアックスは一体どんな会社なのか。皆さんの疑問にお答えするべく、代表の上田がガイアックスについて語る動画シリーズ『LEADER INSIGHT』是非ご覧ください。

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上田 祐司
1974年大阪府生まれ、1997年同志社大学経済学部卒業。大学卒業後は起業を志し、ベンチャー支援を事業内容とする会社に入社。一年半後、同社を退社。1999年、24歳で株式会社ガイアックスを設立する。30歳で株式公開。 ガイアックスでは、「人と人をつなげる」のミッションの実現のため、ソーシャルメディア領域、シェアリングエコノミー領域に加え、web3/DAO領域にも注力し、分散型自律組織やコミュニティの分野を強化。また、新規事業・起業を支援するスタートアップスタジオとして社会課題の解決に取り組む。 一般社団法人シェアリングエコノミー協会の代表理事、AppBank株式会社および株式会社Unitoの社外取締役を務める。

主な政府委員・登壇などの実績

・消費者庁 第3回デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における 環境整備等に関する検討会(2020年)
・G1サミット2018 登壇(2019年)
・経団連 生活サービス委員会(2018年)
・日本学術会議 経営学委員会・総合工学委員会合同 サービス学分科会(2018年)
・総務省 地域IoT実装推進タスクフォース 地域資源活用分科会(2016年~2017年)

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