木村 智浩

ガイアックスの木村智浩です。

第一次大戦後の100年前、世界では、児童中心主義、新教育運動、そして、日本では大正自由教育運動が盛り上がり、ドルトン・プランは日本の教育改革の台風の目となっていましたが、その目は、戦争で消えてしまいます。想定外変化がいっぱいのVUCAの時代、大切な主体性と協働がどうやって育まれるのか、先生のメッセージをぜひ受け取ってください。

ガイアックスは、 経済産業省「未来の教室」実証事業の「新しい「教職員向け研修サービス」の実証」として採択された株式会社教育と探求社の 「先生と企業人の交換留学プログラム『Exchange For Education』」に参画しています。

2020年1月、ガイアックスの社員2名が一週間ドルトン東京学園に、そして、ドルトン東京学園の先生お二人がガイアックスという交換留学を行っています。
そこで、先生からみたガイアックスについてご感想を聞かせていただきました。

■ブログシリーズ: Exchange For Education 

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左:ドルトン東京学園 片上先生、右:同学園 木之下先生
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ドルトン東京学園 木之下先生

ドルトン東京学園の先生が交換留学を通して感じたガイアックス

まずそもそも「先生と企業人の交換留学プログラム」という予想がつかない初めてのプログラムで、お忙しい中、時間を作るだけでも大変なところ、どうしてこのプログラムに参加されたのですか?

木之下:いわゆる「学校」の組織や授業のスタイルは100年前と大きな変化はありません。この100年で世界はドラスティックに変容しているのにも関わらず。学校の常識は社会の非常識。そんな現状が未だ多くの学校で続くなか、ドルトン東京学園はそれとは一線を画した「学びの場」を創造するためにで2019年に開校しました。その教員として、自分自身が学校外と繋がり学び続ける必要性を強く感じていたため、このプログラムへの参加を決めました。

Q.交換留学前のガイアックスについては、どんなイメージを持たれていましたか?教育機関向けに事業をやっているわけではないので、ガイアックスもNagatachoGRiDもまずそもそも知らないですよね?

木之下:コワーキングスペースとしてオフィスを開放していることや、起業家を社内から多く輩出していることは耳にしていましたが、詳しくは存じ上げていませんでした。あとは、「スクールガーディアン」を知っていたので、IT系というイメージもありました。

※スクールガーディアンとは
ガイアックスで生まれた、子どもたちが健全にインターネットを活用できる環境を目指しネットパトロールなどを行う学校向けサービス。カーブアウトしたアディッシュ株式会社にて提供されている。
https://school-guardian.jp/

Q.このガイアックスでの数日を経て、ガイアックスへの印象はどう変わりましたか?当初のイメージやガイアックスが発信している情報から伝わっているものと何か違いがあったりしますか?

木之下:もっと「個人主義」的な企業・組織を想像をしていましたが、イメージは変わりましたね。「人と人を繋げる・社会課題を解決する」というヴィジョンが目的として明確に共有されており、そのとうえで、方法として個性的で強い思いをもつそれぞれの社員が強みを生かしている。「ゆるやかな連帯」というイメージが今はありますね。

Q.交換留学中に、社員へのインタビュー機会を複数持たせていただいました。社員へのインタビューで印象的であったことなどはありましたか?

木之下:みなさんのバイタリティーがすごいなと。しかし「ただ思いを熱く語る」というわけではないのです。冷静さのなかに情熱を感じるというか、、、自らのライフプランに基づいて、現在と未来をしっかりと分析・見据えているからこそ、自分の為すべきことが明確なのかなと感じました。自分はどうかと、問われたように思います。そして、みなさん非常に教育に関心があることが印象的でした。

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NagatachoGRiDの屋上で先生同士の振り返り 左:片上さん、右:木之下さん
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社員へのインタビュー 左:TABICA 原田、右:ドルトン東京学園木之下さん

ガイアックスの事業戦略は今の教育改革にも通じる

Q.ガイアックスの働き方や働く環境はユニークだと思います。リモートワークや、フリー・フラット・オープンといわれる文化など。実際、そういうのを見られただけでなく、それについて疑問に思ったことを聞いたりされより深く理解されたと思います。見ただけでは分からないが、深堀りしたからこそ分かったことを教えていただけませんか。

木之下:日比さんや木村さんにシャドーイングさせていただいて、会議や日常のやりとりなどがここまでリモート化されていることには驚かされました。しかし、この根底となるラポール形成は、終日や半日かけて行う「ロング・ミーティング」などで、各々の成し遂げたいことや原体験を共有し、人となりを理解していることが大きいのですね。じっくりと対話し、仲間と向き合う文化があるからこそのガイアックスの働き方があるのだとわかりました。

Q.ドルトンではどんな文化を大切にされていますか?そして、形骸化しないようにする鍵はなんでしょうか?

木之下:ドルトンプランには「自由」と「協働」という2つの原理があります。子どもたちの知的な興味や旺盛な探究心を引き出し、主体的に学び続ける学習者を育成するための根幹です。「自由とは何か」この問いに正解はありません。だからこそ、時に「わがまま」になってしまったり、他者の自由を奪ってしまうケースも生まれます。そんな失敗をたくさんさせてあげるという、教員・保護者の「覚悟」が鍵でしょう。大人の都合のよいルールや常識を押し付けて、失敗をさせないようにすること、これが形骸化につながるのでしょう。そうならないためには、覚悟を持ち信じること、そして生徒・保護者・教員が対話し続けることが求められます。

Q.社員総会にも参加されましたね。ランチ会、トークセッション、代表スピーチ、オープンマイク、、といったコンテンツでしたが、どんなことが心に残っていますか?なお、ガイアックスの社員でさえ、代表上田の話をきいて、こういう世界を目指してたんだと理解が深まるくらい、非常識な会社だと改めて感じました。

木之下:まず、ランチ会では、異なる会社、異なる業種、異なる立場の人々が、自らの思いややりたいこと、やっていることを自然に共有する素敵な場でした。ひととひとを繋げることを理念としているガイアックスを象徴していました。

総会での上田代表の言葉は本当に胸にささりました。カーブアウトという事業戦略は、今の教育改革と通じるものがあります。学びを最大化するために学校や教師が学びを管理しないこと。生徒を信じて自由と責任を与えること。手放すことの覚悟を持て!とメッセージをもらったように感じました。そして、社長や上司がマイクロマネジメントをしなくても、目的のために進化を続ける組織を創造しようとしていることが良く伝わりました。一人ひとりが使命を持ち、それらを理解・共有して工夫しながら意思決定していくという組織をつくろうとしているのだと。

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社員総会GaiaKitchenでのかまめしランチ(シャフルランチ)の様子
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2020年1月のガイアックス社員総会GaiaKitchenでのガイアックス代表上田

ガイアックスでの交換留学を終えて感じたこと

Q.交換留学を経て、ご自身の中での変化などありましたら教えてください。

木之下:私の使命とは何か、そしてそれを実行する覚悟があるか、ということを突きつけられたように思います。子どもたちの学びの最前線に身を置くなかで、今後の教育の在り方、そのなかでの自分の使命について、改めて考える機会になりました。

Q.最後にガイアックスのみなさんへのメッセージがあればお願いします。

木之下:このプログラムを通じて新たな繋がりをいただきました。これをただのイベントで終わらすことなく、日本・世界の未来を創造する子どもたちと新たな繋がりを紡ぎ、社会を大きく変容させるインパクトをともに生み出しましょう。いつでも、遊びに来てください!人が集い、子どもも大人も学び合う、新たな学校「ドルトン東京学園」に!

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ドルトン東京学園中等部・高等部
ドルトン東京学園は 成城学園前に2019年4月開校した中高一貫校です。生徒の知的な興味や探究心を原点にした「学習者中心の教育」を、ドルトンプランに基づいて実現する学校です。一人ひとりの個性を大切にし、他者と協働しながら自らの意志で進んでいく人を育てます。

Facebook
https://www.facebook.com/daltontokyogakuen/
WEBサイト
https://www.daltontokyo.ed.jp/

今回、ドルトン東京学園の先生と行った「先生と企業人の交換留学プログラム『Exchange For Education』」をきっかけに、中学生向けの起業家育成プログラム「ガイアックス特別ラボ起業ゼミ」が生まれました!

ドルトン東京学園の中学生に「起業ゼミ」  新規事業育成のスタートアップスタジオ オンラインでスタート 7/15・7/16に公開授業 事業分析やアイデア発表

◆ ◆ ◆

ガイアックスでは、肯定概念がなく多感な中学生から社会に触れるきっかけを作ることが、未来を見据えた人材開発として非常に重要な観点の一つだと考え、この他にも中高生向けの起業プログラムを用意しています。

◆中高生スタートアップコンテスト
8月9日(日) 13:00〜18:00
https://www.facebook.com/events/1509939462543062/

◆STARTUP CAFE
オンラインで事業相談1on1を実施し、優れた事業案には200万円の出資を決定します。これから起業を考えている方や、事業アイデア相談を希望する方はどなたでもエントリーすることができます。随時受付。
http://startupcafe.tilda.ws/


シリーズ: Exchange For Education
木村 智浩

木村 智浩

2004年4月にガイアックスに新卒入社。営業、新卒採用、経営企画などを経て、企業向SNS事業の立ち上げから国内シェアNo.1獲得に従事。その後、コンタクトセンター運用改善、ネット選挙事業を経て、現在は人事労務・広報・ブランドを担当。モンテッソーリ、ススキメソード、サマーヒルスクールが好きな四児の父。