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「楽しそうなところにしか人は集まらない」──観光客100倍の街でローカルヒーローが挑む、夕日に頼らない地方創生のリアル

地方創生

ガイアックスは「自分の人生の主導権」というものをとても大切にしているカルチャーがあります。実はこれこそがアントレプレナーシップの源です。それは、圧倒的な自己責任、究極の当事者意識と言い換えることができます。

「原因は自分にある」と考えると圧倒的に早く問題を解決することができる

ガイアックス 合宿

よく「景気が悪い」「予算がない」「周りが協力してくれない」といった他者責任の言葉がありますよね。ガイアックスではとっても嫌われる言葉です。ガイアックスでは、「すべての問題の原因は自分にある」と捉える方が多くいます。
「全部自分のせい」なんて言われたら、まるで毎日自分を責め立てて生きているようで、聞くだけで胃が痛くなりそうですよね。他人のせい、環境のせいにした方が、その瞬間は心が軽くなりますよね。
しかし、「すべての原因は自分にある」と捉える方が多い理由は、「その方が圧倒的に楽で、自由で、楽しく生きられるから」です。他人のせいにすることは、「自分の人生の決定権を相手に譲り渡す行為」なんです。 「景気が悪いからダメだ」「上司がバカだからできない」と言うとき、自分の幸せや成功の鍵を「景気」や「上司」に握られていることになります。つまり、「景気が良くならない限り、上司が改心しない限り、私は絶対に幸せになれません」と宣言しているのと同じなのです。こう思ってしまうと、ずっと環境に振り回され続けることになるため、長期的には非常に強いストレスと不安を生み出します。
「原因は自分にある」と捉え、変えられるもの、コントロールできるものに集中し、「じゃあ、自分がどう動けばこの状況を変えられるか?」と主体的に考える。すると、圧倒的に早く問題が解決するし、精神的にも楽。そんな風に考える方が多いです。

ガイアックス Connect Nite

「自己責任」と「主体性」が組織や社会を変える鍵

この「自立型思考(自己責任と主体性)」はDAOや自立分散組織の本質につながります。まさにそんなことを感じていただけるエピソードを紹介させていただきます。
そして、これを部隊とするインターンシップがあります。2026年初夏から選抜者が現地滞在含めて参画できる少数限定の選抜者インターンシップ(ほぼ鞄持ち)プログラムです。

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6年で観光客が約100倍。「日本のウユニ塩湖」とも呼ばれる絶景・父母ヶ浜を抱える香川県三豊市は、年間50万人以上を集めるまでに成長しました。一方で、街が賑わうのは日没前後のごく短い時間帯だけ──そんな「一過性の観光地化」に危機感を抱き、シャッター商店街を「ネオ商店街」へと変えようとしているのが、宗一郎珈琲オーナーで仁尾町出身の今川宗一郎さんです。
MBSテレビ「西乃風ブラン堂」(2026年5月25日放送)で特集された今川さんの取り組みは、単なる地域おこしのドキュメンタリーではありません。観光客を「お客様」のままで終わらせない仕組み設計、「怒り」を原動力にした地元への執着、そして「身の丈主義」という哲学──。本記事では番組内容を再構成しながら、地方創生に関わるすべての方にとってヒントになるエッセンスを抽出していきます。

地方創生

番組では「夕日の街でネオ商店街を創るローカルヒーローの奮闘物語」として紹介されました。

観光客が6年で100倍。三豊市が抱えていた「夕日依存」の課題

地方創生

口およそ5万8000人。香川県西部に位置する三豊市は、山と海に囲まれたのどかな田舎町です。ところが、夕方の表情はまったく違います。

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鏡のように夕焼けを映し出す父母ヶ浜は、「日本のウユニ塩湖」と話題になり、全国から観光客が押し寄せる絶景スポットに。2016年に約5,500人だった観光客は、6年で50万人以上──実に100倍近くにまで膨れ上がりました。
ただし、この街が盛り上がるのは日没前後のわずかな時間だけ。夕日が落ちれば観光客はバスに乗って帰っていく。「一過性の現象を何とかしたい」──そう動き出した人物の挑戦によって、寂しいシャッター商店街が、夜に観光客と地元の人々で賑わう商店街へと変わりつつあります。

浜を守る人たちが先にいた──「ちちぶの会」のボランティアたち

地方創生

今川さんの活動を語る前に、忘れてはいけないキーパーソンがいます。父母ヶ浜の景観を守るボランティアたちです。現在7人で無償で清掃活動を続けていますが、もともとは「観光地化」とはまったく違う目的から動き始めました。

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ちちぶの会 事務局長 安藤稔さん

「海岸の波打ち際も、ゴミが打ち上がった漂着ゴミでいっぱいで。人はもう、まばらでした。浜を守りたい、掃除を始めたのがキッカケです」
絶景になる以前から、地道に浜を整え続けてきた人たちがいる──この事実が、後の観光客急増を「ただの消費」で終わらせない土台になっています。

もう一人の仕掛け人──宗一郎珈琲オーナー・今川宗一郎さん

地方創生

浜を守るボランティアと並んで、街そのものを盛り上げるキーパーソンがいます。

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宗一郎珈琲のオーナー、今川宗一郎さん。三豊市仁尾町の出身で、地元に根を張りながら次々と新しい仕掛けを打ち出しています。

5色のカップが「アンケート」になっている──観光客を当事者化する設計

地方創生

宗一郎珈琲のコーヒースタンドには、ちょっと変わった注文方式があります。5色のカップから自分の好きな色を選んでオーダーするのです。なぜでしょうか?

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答えは「カップの色そのものがアンケートになっている」。売上の一部は父母ヶ浜の環境保全や地域活動に充てられ、色ごとに以下のような地域への要望が紐づいています。
・赤:キレイな浜になってほしい(ちちぶの会への寄付)
・白:もっと三豊を知りたい(2次交通の整備)
・黒:夜を楽しむ場所がほしい(ナイトコンテンツの充実)
・緑:くつろげる場所がほしい(ベンチなどの設置)
・青:水回りをよくしてほしい(トイレなどの整備)
観光客が1杯のコーヒーを選ぶ行為が、そのまま地域改善への投票になる。アンケート結果として票が集まった要望から、実際に改善が進められてきました。

オーバーツーリズムへの危機感──「知らないまま帰る観光客」を変える

地方創生

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今川宗一郎さん

「元々、父母ヶ浜に一気に50万人くらい人が来るようになったんですね、観光客が。そのときに、やっぱり交通渋滞とかも含めて、地元の人にとっても、良いのか悪いのかわからないですけども、たくさん来るようになったときに、観光客の方も街のことを知らないまま帰るということが結構多かったので、ただの観光客で終わらないように、少しでもこの地域に関わってもらえるような取り組みにしてます」

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オーバーツーリズムが起きてしまうことを恐れた今川さんは、観光客がこの街と「関係」を持てる仕組みとしてアンケート投票を設計しました。地方創生の文脈で語られる「関係人口」を、現場でデザインしている取り組みと言えます。

あくまで「きっかけ作り」──観光から商店街への動線をつくる

地方創生

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今川宗一郎さん

「でもなんか、ただの観光地のコーヒー屋ではない、今回カップ5色使って、支援紐付けたりとかっていうことで、要はあくまできっかけ作りで、やっぱその先にいかに地域と関わってもらおうかとか。逆にこれからこの観光客の方が、商店街であったり、で来てくれるようになるってなると、よりまた違った人の流れが新しくできるのではないかとは思ってます」
カップは「ゴール」ではなく「入口」。観光客の動線を、海岸から商店街へとつなぎ直す導線設計が、今川さんの取り組みの本質です。

原動力は「怒り」──『何も無い街』と言われ続けた20歳の悔しさ

地方創生

三豊市で生まれ育った今川さんを、ここまで突き動かしているものは何なのか。意外な言葉が返ってきました。

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今川宗一郎さん

「自分の、こう、原動力みたいなのって、多分半分以下『怒り』みたいな部分で。自分がハタチくらいのときに、やっぱり自分たちの街って『何も無い街』ってずっと言われ続けてきたから、やっぱそういうときの自分にすごい悔しかったから、今やれてるっていうのはあるかもしれないですね」

地方創生

夕日で盛り上がる「前」の三豊を知っているからこそ、大好きな地元に新しい商店街を作ろうとしている──ナレーションのこの一言が、今川さんの原点を端的に表しています。

「古民家再生」じゃなくて「商店街、作ろう」──言葉から変える地方創生

地方創生

今川宗一郎さん

「元々ここ商店街がずっとあった街並みだったんですよ、元々。それがなんか空き家とかが、増えていく中で、1個ずつ再生していく。でもなんか古民家再生みたいな言い方すると、意識高い感じになるじゃないですか、なんかちょっと。それがなんかあんま自分的にはこう、違う言葉がいいなと思って『商店街作ろう』って言ってます」
「古民家再生」ではなく「商店街、作ろう」。ラベリングを変えることで、地元の人や移住者が参加しやすい空気が生まれます。プロジェクト名の付け方ひとつが、関わる人の温度を大きく変えるという好例です。

身の丈主義の地方創生──「儲ける儲けない」ではなく、手の届く幸せ

地方創生

今川宗一郎さん

「大きな開発だけが地方創生ではない。儲ける儲けないということよりかは、いかにこう、手の届く範囲の人たちと楽しく暮らせるかっていうのが、まあ基本的にはあるっていう」

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欲しいものは、自分たちで作る。今川さんが掲げるのは、誰かの大規模投資を待つのではなく、地元のスケール感に合った「身の丈主義」の商店街です。

Uターンが生まれる仕掛け──焼き鳥店「とりつね」がオープンした理由

地方創生

元々精米所だった建物を改装し、昨年オープンしたのが焼き鳥店「とりつね」。店主は地元出身の西山さんで、兵庫で事務員として働いていましたが、今川さんに誘われて三豊市にUターンしてきました。

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西山さん(とりつね店主)

「地元の未来は誰が背負うんだろうっていう気持ちは、ずっとあって。なんか若い人たちが地元のことを考えないっていうことにすごい違和感があったというか。なので、そういうきっかけを与えてくれた宗一郎さんに感謝ですね」
「誰がやるのか」を考え続けていた西山さんに、今川さんが具体的な場所と役割を渡した──Uターンの背景にあったのは、抽象的な誘致ではなく、人ベースの「お声がけ」でした。

移住者を呼び込む小料理店「さかた」──物件を紹介したのも今川さん

地方創生

大阪出身の坂田さんが移住してオープンした小料理店「さかた」。物件を紹介したのは、ここでも今川さんでした。

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坂田さん(さかた店主)

「たまたまちょっとこう、瀬戸内海の方をリサーチしてて、で行き着いたのが仁尾町だったっていうので。で、そこから仁尾の方と触れ合って、こんな感じの方(今川さん)だったんで(笑)、行ったら大事にされてるなっていうのが一番の思いですね」

地方創生

「漁港があるのに寿司店がない」──そんな地元のニーズに応えてオープンしたお店もあります。腕を振るうのは地元出身のご主人。住民の不足感を、店という形で1つずつ埋めていく身の丈主義が、ここでも貫かれています。

移住者の声──「行く先々で知ってる人がいる」暮らしの変化

地方創生

東京から4年前に移住したお客さん

「最初仕事で来るようになって、でもなんかこの街の雰囲気とか、この街の人とかがすごくて、住みたいと思って。やっぱなんか行く先々で知ってる人がいたりとか、大好きな人がいるっていうのは、やっぱ明確に暮らしは変わったし、楽しくなったなって」

沖縄から4年前に移住したお客さん

「やっぱりチャレンジしてる人に憧れて、次のチャレンジャーが生まれるし。でもその一番最初とか始まりは、やっぱり地元の若者たちが引っ張ってる。僕たちが外から来ました、何かをしましたっていうのは、よくある外の人間が盛り上げてる地方創生みたいになっちゃう。そうじゃなくて地元の人たちが中心になって、役割分担で外の人と中の人がちゃんと力合わせるから、なんか面白いことができるのかな」
「外の人間が盛り上げる地方創生」ではなく、地元の若者が起点になり、外と中が役割分担で協働する──移住者から見ても、三豊市のモデルはまさにそういう構造になっている、というコメントです。

次の世代の可能性として──「都会に出なきゃ見つけられなかったもの」

地方創生

今川宗一郎さん

「次の世代がどんどん育ってきているっていうのが、街としての可能性だなと僕は思っているんで。変えたいというか、もっと好きになりたい。もっと好きになるために商店街です。何かしらやっぱ都会に出なきゃ見つけられなかったものが、この街でも作れると思うし、そういう次の世代の可能性としても、やっぱり自分たちの街をいかに楽しむかっていうのも、すごく大事やなと思ってます」
「変えたい」ではなく「もっと好きになりたい」。地方創生のモチベーションを、ネガティブな改善ではなくポジティブな愛着で語る姿勢が印象的です。

フォントすら全部違うカラオケパブ「ニュー」──「二軒目に行く場所」を作る

地方創生

今川宗一郎さん

「こだわりがすごくて、カラオケパブ『ニュー』が全部フォント違うんすよ(笑)」

地方創生

自分たちの街には「二軒目に行く場所がない」と気づき、飲食店の跡地に作ったのがカラオケパブ「ニュー」。看板のフォントが全部違うほどの遊び心は、地元の人にとっても「もう一杯」を楽しめる夜の選択肢を生んでいます。

「楽しそうなところにしか人は集まらない」──ローカルヒーローの哲学

地方創生

今川宗一郎さん

「やっぱこういう場所で、ただの観光地にしないっていうのは、すごく大事なこと。地元の人間がやるっていうことは。そういう場所になっていくと、色んな新しい人の出会いが増えていくんじゃないかと。僕ら常に『楽しそうなところにしか人は集まらない』っていつも言ってて、できるだけ自分たちが楽しいっていうスタンスでいるようにしてます」
地方創生はしばしば「課題」から語られがちです。しかし今川さんの言葉が示すのは、その逆──まず自分たちが楽しむ、楽しそうな場をつくる、結果として人が集まる、という順番でした。

まとめ──三豊市から学ぶ、これからの地方創生のヒント

前田アナ(番組まとめ)
「なんかもう、胸が熱くなりました。あの言葉の語録が欲しいくらい、本当にまさにその通りだなと思いましたし。もっと知っていればよかった、もう一回来たい!って本当に思いました」
今川宗一郎さんの取り組みから抽出できるエッセンスを、最後に整理しておきます。
1. 観光客を「当事者」に変える仕組み(5色のカップ=関係人口デザイン)
2. オーバーツーリズムを前提にした動線設計(海岸→商店街への接続)
3. 「古民家再生」ではなく「商店街、作ろう」──言葉の選び方で参加のハードルを下げる
4. 大規模開発ではなく身の丈主義──手の届く範囲の人と楽しく暮らす
5. 地元のキーパーソンが起点、外の人は役割分担で協働する
6. 課題ではなく愛着で語る──「もっと好きになるために商店街」
7. 「楽しそうな場」が人を呼ぶ──供給者自身が楽しんでいる状態
夕日の絶景という強力なコンテンツに依存せず、街の「夜」と「日常」をデザインし直す。三豊市の事例は、観光と地域コミュニティの両立を考えるすべての方にとって、具体的なヒントが詰まったケースです。
出典:MBSテレビ「西乃風ブラン堂」2026年5月25日放送回より構成

あなたは「お客様」のままで終わるか、それとも「当事者」になるか?

今川さんの宗一郎珈琲が、5色のカップで観光客を「地域の当事者」に変えたように。この記事を最後まで読んでいただいたあなたにも、一つの選択肢があります。
それは、誰かが作った街や社会の「お客様」で居続けるか、それとも自らが源泉となって社会を動かす「起業家」になるか、という選択です。環境や予算のせいにせず、「どうすればできるか」を考え抜く起業家精神は、今川さんの活動だけでなく、ガイアックスの根底にも力強く流れています。
次のチャレンジャーは、あなたかもしれません。 現在ガイアックスでは、この三豊市のプロジェクトに深く関わるオーダーメイド型インターンの選考を開始しています。自らリスクを取り、本気で社会を変えたいと願う方からのご応募をお待ちしています。

あなたらしいキャリアをつくりませんか?

ガイアックスでは新卒・中途採用の他、学生の長期インターンシップを行っています。フルリモートで海外や地方で働くメンバーや、新卒1年目から事業責任者になるメンバーも少なくありません。様々な関わり方ができるガイアックスをのぞいてみませんか。

廣渡 裕介
学生起業後、3年で上場企業に売却。株式会社ガイアックスにてスタートアップスタジオ事業部で新規事業支援をした後に、DAO特化の事業部を開始。DAO組成運用のコンサルティング支援とツール「DAOX」を展開中。約50の企業・自治体・団体へのDAO支援実績あり。
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