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【2022年入社式スピーチ】「人と人をつなげる」の価値

  • 最終更新: 2022年4月22日
ガイアックスでは、2022年4月1日にオンラインとオフラインでのハイブリッドによる社員総会および入社式を開催しました。
新型コロナウィルス(COVID-19)による社会の変化や急激な国際情勢の変化を迎え、より複雑化した社会では、それらがさまざまな分断を生むきっかけにもなったのではないでしょうか。
フルリモートで働く社員がほとんどのガイアックスでも、今回の社員総会では社員同士のトークセッションやオンライン・オフラインでの交流を通してガイアックスのミッションの「人と人をつなげる」へ立ち返った入社式となりました。その入社式で新入社員へ向けて、代表の上田が語ったスピーチをお届けします。新入社員のみならず、みなさんのご参考になれば嬉しいです。

ガイアックスではオンライン座談会にて、ガイアックスメンバーに直接疑問をぶつけることができます。「採用に興味がある」や「ガイアックスってどんな会社だろう?」と思った方はこちらからご確認ください。
≫ガイアックス採用募集ページ

「人と人をつなげる」の価値

入社、おめでとうございます。すでに実際に働いている方が多いため、そういう実感はあまりないとは思いますが、最初の心構えについてのお話をしたいと思います。

ガイアックスは、「人と人をつなげる」をミッションにしています。
みなさんもそういった環境にいらっしゃったということで、本日は、人と人をつなげることの大切さと、それをどういうかたちで追いかけてほしいか、という話ができればと思っています。

資本主義、民主主義、国家主義

最近の世界では、10年経っても、20年経っても、「私が社会人になったときは、ロシアとウクライナの話があったな」というふうに覚えていらっしゃるような事件が起きていると思います。もちろん、私自身もみなさんと同じように、「こういうことがあるんだな」と思っているところですし、本当に、「なかなかイメージができなかったことが起きているな」と思っています。
ただし、実際には、こういったことは世界のあらゆる場所で発生しているわけですから、人によっては、「他にもいろいろな酷いことがあるのに、なぜあの戦いだけがフォーカスされるんでしょうか?」という意見もあるのではないかと思います。そういった点で、みなさんとの見え方の違いがあるのではないかと思いますが、私自身としては、日々、資本主義に対して、非常に問題を感じています。本日は、そういった点からお話をしていきたいと思います。

資本主義というものは、本当にパワフルです。
当然、私たちは、資本主義のおかげで非常に効率的になりましたし、幸せな人生を送れるようにもなりました。
資本主義のおかげで、ものが溢れる時代になったのではないかな、というふうには思っています。
おそらく、新卒で事業部長になられた秋田谷さんは前からそうだったのではないかと思いますが、本日社会人になられたみなさんも、今日から、「どうやって売り上げを上げようかな?」「どうやって利益を上げようかな?」ということを、道を歩きながら、ずっと考えていくわけです。
なぜ資本主義というものがそこまですごいのかというと、1人1人の小さなピースが集まって「どうやって収益を上げるのか」ということに本気になっていくと、非常に強いリーダーが1人いる組織よりも、そういったことを全員が思っている組織のほうが、強くなっていくからです。

当然、一時は負けてしまうかもしれませんが、5年や10年というスパンで見ると、絶対に勝つことはできません。たとえば、京セラはアメーバ経営というものを行った結果、非常に伸びましたし、JALの場合においても、稲盛さんがやってきて、一瞬で黒字化しました。ですから、そういった組織は、非常に強いわけです。
それだけに、私は、プラスのところはプラスで、マイナスのところはマイナスなのではないかな、と思っているわけです。
具体的にどのようなところがマイナスなのかというと、私たちも、気がつけば「何としてでも売り上げを伸ばそう」「人を説得してでも売り上げを伸ばそう」「人を洗脳してでも売り上げを伸ばそう」ということを考えていると思います。
足るを知るような人に対して、どうすればものを買わせることができるのか。それから、どうやって消費をマーケティングできるのか。はたまた、どうやって販路を増やしていくのか。それから、別にこういった商品を気に入っていない人には、どうやってねじ込んでいくのか。場合によっては、規制ですらもそうですが、売上や利益を上げるために、政府をどう動かしたらいいのか。マスコミ報道すら、資本家がマスコミを所有して、資本を最大化するために、どうやってマスコミを有効活用したらいいのか。本当に、いたるところで、そういった戦いが起こっているわけです。
世界で見ると、西側的な考え方は非常にパワフルですから、その結果、西側の勢力は年々成長しているわけです。もちろん、世界の人口で見ると、そうではない国のほうが多いのかもしれません。
東側は東側で人口爆発を起こしているため、人数的にはどうかわかりませんが、やはり、そういった影響が年々増えてきているということは、本当に良くないと思っています。
ある意味、多様性もなくしているし、誰にも止められないわけです。

みなさんも、「もしかしたら、これからAIが出てくると、私たちの仕事をAIに乗っ取られるんじゃないのかな?」と不安になっているかもしれませんが、当然、AIはAIで、非常にパワフルだと思います。
しかし、私からすると、ハッキリ言って、AIとほぼ同じ程度のパワフルさを持つ資本主義に対しても、見ているだけでゾッとするほどの怖さを感じています。加えて、資本主義というものは、悪くないように見えるわけです。
「お客さんが喜んで買ってくれて、売上や利益を上げたことに対して、何か悪いことがありますか?」というふうに、あたかも正しいようなことに見える側面があります。
実際、ガイアックスが資本主義を有効活用しているのかというと、それはそれで、非常に使っているとは思います。アメーバ経営ならず、場合によっては、事業ユニットが株を持っているような枠組みで、どの事業部もオプションとして持っていますから、そういった枠組みまで使っているということは、非常に資本主義社会の枠組みを使っています。
それから、収益性が上がるときには資本をつぎ込むという当たり前のことも行っていますから、活用はしているわけです。しかし、その一方で、「とても怖いな」とも思います。そういったものが、対立の大きな原因の1つではないか、というふうに思っています。

またやはり、民主主義というものも、非常に怖いものです。ここ3、5年でみなさんも感じられたと思いますが、「ポピュリズム」と呼ばれる、多数決で決める怖さというものがあると思います。

そして、「国家主義」と言うと少しニュアンスが変わりますが、地球人である私たちの意思決定の方法として、国家ごとに輪をつくって、国家の中で意思決定をしているわけです。たとえば、アメリカの大統領は非常に重要な人ですが、当然、アメリカの大統領を決める権限は、私たちにはありません。

アメリカの大統領は、アメリカに住んでいる人が決めることになります。ロシアもそうですし、ウクライナもそうです。そういったことは、当たり前といえば当たり前ですが、「本当に当たり前なんだっけ?」と考えると、実際は、非常に変なことが起こっているわけです。

こういった、人と人との既存のコミュニケーション手段や、「共同生活として、人と人が幸せになるためには、どうやって意思決定していきましょうか?」というところについては、資本主義社会といいますか、民主主義社会といいますか、「国家主義」で、国家ごとに物事を考えていました。

現状は、こういった枠組みで動いているわけです。けれど、やはり、そういったことは問題で、おかしいことなわけです。それで私たちが真に幸せになれるかというと、そんなことはありません。今は、そういった兆候が徐々に出てきていると思います。

ソーシャルメディア・シェアリングエコノミーの残念なところと期待

ここに対して、現状でそれ以上のテクノロジーがないのであれば、仕方がないわけです。ですが、今は、インターネットが出てきて、ソーシャルメディアがあって、シェアリングエコノミーもあって、ブロックチェーンもあって、こういったことが出てきているわけです。

「それなのに、国家ごとに意思決定を行うのはすごいな」と思いませんか?「なぜそんなことをしているんだろう?他の国にも影響があることは、他の国からも少しは口を出させてほしい」ということは、普通の感覚ではないでしょうか。

「主権はどこにあるの?」と思うかもしれませんが、主権がどこにあったとしても、他の国に影響を与えることは不可能な枠組みになっているかと言うと、そんなことはないわけです。ですから、そういったことも含めて、やはり、地球規模で考えていきたいと思っています。

たとえば、ビットコインをイメージしてもらえれば、わかりやすいのではないかと思います。物事は国ごとに成り立っているわけですが、ビットコインというものは、出てきてからわずか10年程で、国を超えた通貨を実現しているわけです。インターネットというものも、潜在的にいろいろなものや国を無力化してきましたが、私たちも同じように、インターネットや、ソーシャルメディアや、シェアリングエコノミーで、資本主義や民主主義といったものを無力化できる可能性があると思っています。

もちろん、ソーシャルメディアについては、みなさんも少し危惧されているところがあると思います。たこつぼ状態といいますか、つい同じ興味を持つ人が集まってきて、同じことばかり見てしまって、「きっと全員がそう思っているに違いない」と思って、たこつぼ化していってしまうわけです。
それで、世の中の均衡が取れなくなってしまう人が出てきてしまうわけですが、アメリカでも、「二極化されてきている」ということは、よく言われています。実際は、左と右で分かれているというところもありますが、インターネットを見ている人と見ていない人、というもので分かれていたりもするわけです。

そういった、「二極化していく」というリスクはありますが、私としては、「たしかにそういったリスクもあるけれど、ソーシャルメディアや、シェアリングエコノミーというものは、サービス設計やサービスのつくり方によっては、より幅広く、多種多様で、ダイバーシティで、世の中のたくさんの人の感情がわかるような、たくさんの人とつながるツールでもあるだろう」というふうに思っているわけです。
たとえば、非常に古い例ですが、Facebookによって国が解放されたという事例もあります。それから、私が一番好きなサービスは、Airbnbです。たしかに、民泊といえば民泊ですが、民泊を通じて赤の他人を泊めて、赤の他人にサービスを提供して一緒に生活をするということは、別に駄目なことではないわけです。自然なことですし、幸せなことだと思います。
であれば、住宅だけではなくて、「近所の人とより仲良くしていこう」とか、「旅行者の人と仲良くしよう」といった気持ちをつくっていくことにもつながるわけです。たとえば、Facebookはプラットフォームですが、Airbnbについては、別にプラットフォームではないと思います。
ただし、気持ち的には、非常にプラットフォームのようなところがあると思うわけです。ですから、こういったサービスをつくることによって、古い意思決定の仕方から、私たちの時代の新しい意思決定を生み出していくことができるのではないかと思っています。

たとえば、資本主義や、民主主義や、国家主義も、明確に分かれているわけではなくて、微妙に混ざり合っています。あるところは民主主義で意思決定されているけれど、あるところは資本主義で意思決定されています。
ですから、「ソーシャルメディアやシェアリングエコノミーの感覚で物事を意思決定した結果、資本主義がなくなる」という話をしているのではなく、「そういったものもあるけれど、普通に考えたら、私たちの大切なことはこういうものだよね」ということで、私たちとは別の層の人たちのことも考えなくてはいけないわけです。

そういった人のことも考えたら、「これはおかしいよね」と、普通に思えるようになるわけです。「自分や、自分の知り合いや、家族だけを大切にするのではなくて、赤の他人も含めて幸せにしていかないといけないよな」ということで、「世の中の人ともう少し普通に触れ合うことによって、多くの人のことを考えようよ」と思える時代になるのではないかと思っています。

みなさんは何を実現するのか?

3つ目の話として、ガイアックスの歴史を振り返っていこうと思います。

創業して間もない頃のガイアックスでは、BtoCのサービスを立ち上げました。20年ほど前に立ち上げたサービスですが、残念ながら、Facebookと戦う前に、国内にあるmixiと戦って、すぐに負けてしまいました。その後、mixiやGREEもFacebookに負けてしまいましたが、ガイアックスはそういったサービスから立ち上げた、というところです。

それからは、さまざまなサービスが立ち上がりました。
ものによっては、カーブアウトして上場しているケースもありますし、私たちの仲間が外で新しい会社をつくって、ガイアックスとして支援をして、その結果会社が大きくなった、というケースもあります。

時代によっては、世の中で注目を非常に浴びた時代もあります。
たとえば、ネット選挙対策は非常に注目を浴びて、その瞬間はとてもメジャーになりましたが、しばらく経つと、残念ながら、世の中にはそこまでニーズがなく、衰退していきました。

重要なのは、私たちそしてみなさんがこれから何をしていくのか、ということです。
ソーシャルメディアやシェアリングエコノミーといった分野において提供すべき価値というものは、非常に大きいと思います。また、こういった分野においては、パワーを持っている既存の会社から物事が出てくるとは思わないわけです。

たしかに、日本のトップ企業のトップビジネスマンは、苦手な分野であってもサクサクと仕事をされるでしょう。とはいえ、そんな方と喋っていても感じますが、私たちのような感覚を持っているわけでもないのです。
ビジネスとしては上手くいくのでしょうが、Nagatacho GRiDも含め、私たちが日頃から大切にしている、シェアをしていく感じや、全部をオープンにしていくような、心の底からの感覚が、根っこにあるわけではないのです。
ですから、こういった次世代の意思決定方法やコミュニケーション方法というものは、やはり、私たちのようなマインドから出てくるのではないかと思っています。その中にいるみなさんが、これからどのようなビジネスをつくっていき、どのようなサービスをつくっていくのかということは、本当に重要だと思います。

本日の夕方、非常にお世話になっている経営者の方から、「孫さんはこうやってビジネスを大きくしたんだ」というご指導をいただきました。たしかに、当然、今の私たちが行っているビジネスもありますし、それはそれで重要です。

ですが、そのビジネスを、10年かけてこれくらいのサイズにするのか、それとも、3年かけて、これくらいのサイズにするのか。そして、このビジネスをテコにして、より大きなインパクトを世の中に与えることができるのか。それとも、ずっとそのままの、同じビジネスやサービスでいいのか。そういったことは、最終的には、行っている人次第だと思うわけです。
そういった意味では、「ガイアックスは、自律性溢れる皆のパワーを全面的に出しても平気なほど、会社の体制ができていないんじゃないだろうか?」と言われると、できていないのではないかな、と思います。
ただし、先ほどもありましたが、入社された方からも、「自由過ぎて驚いた」といったコメントが多かったと思います。そういった意味では、体制はできていないかもしれませんが、みなさんからも言っていただいた通り、自由な環境で、みなさんのやる気を思い切り出せる環境ではあります。

みなさん自身が、人生において、世の中にどのようなサービスを出していくのか。そして、今やっている事業やサービスや行動を、どのようにして大きくしていくのか。もちろん、私自身もじっくり考えなくてはいけないということは日々感じておりますが、みなさん自身も、是非、重々考えていただきたいと思っています。
特に、新入社員のときについた考え方の癖は、「三つ子の魂百まで」ではないですけれども、本当に重要なのではないかと思っています。
私自身も、最初に入った会社でついた癖は重要だと思っています。

私が最初に入った会社では、それほど長い間在籍していたわけですが、1年半在籍している間、家を契約せずにカプセルホテルにずっと住んでいました。後になって、そういった経験は、非常に重要だったと思うのです。
「自分は何のためにビジネスをやっているのか?」ということや、「何のためにサービスをつくっているのか?」ということや、「世の中にインパクトを与えられるのか?」ということ。「今やっていることがどう広がっていくんだろうか?」ということを、入社された初めの時期に、日頃からしっかりと考える癖を持って仕事に取り組んでいただきたいと思っています。

歴史的に見ても、ガイアックスグループでは、若い方々が非常に活躍しています。
みなさんの活躍も、本当に楽しみにしています。

ガイアックスで働いてみませんか?

フルリモートで海外や地方で働くメンバーや、新卒1年目から事業責任者になるメンバーも少なくありません。報酬も自分で設計可能。どう生きるのかを決めるのがあなたなら、どう働くのかを決めるのもあなたです。

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上田 祐司
1997年、同志社大学経済学部卒業後に起業を志し、ベンチャー支援を事業内容とする会社に入社。一年半後、同社を退社。1999年、24歳で株式会社ガイアックスを設立する。30歳で株式公開。一般社団法人シェアリングエコノミー協会代表理事を務める。
Featureミッション上田祐司社員総会
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  • 最終更新: 2022年4月22日
ガイアックスでは、2022年4月1日にオンラインとオフラインでのハイブリッドによる社員総会および入社式を開催しました。
新型コロナウィルス(COVID-19)による社会の変化や急激な国際情勢の変化を迎え、より複雑化した社会では、それらがさまざまな分断を生むきっかけにもなったのではないでしょうか。
フルリモートで働く社員がほとんどのガイアックスでも、今回の社員総会では社員同士のトークセッションやオンライン・オフラインでの交流を通してガイアックスのミッションの「人と人をつなげる」へ立ち返った入社式となりました。その入社式で新入社員へ向けて、代表の上田が語ったスピーチをお届けします。新入社員のみならず、みなさんのご参考になれば嬉しいです。

ガイアックスではオンライン座談会にて、ガイアックスメンバーに直接疑問をぶつけることができます。「採用に興味がある」や「ガイアックスってどんな会社だろう?」と思った方はこちらからご確認ください。
≫ガイアックス採用募集ページ

「人と人をつなげる」の価値

入社、おめでとうございます。すでに実際に働いている方が多いため、そういう実感はあまりないとは思いますが、最初の心構えについてのお話をしたいと思います。

ガイアックスは、「人と人をつなげる」をミッションにしています。
みなさんもそういった環境にいらっしゃったということで、本日は、人と人をつなげることの大切さと、それをどういうかたちで追いかけてほしいか、という話ができればと思っています。

資本主義、民主主義、国家主義

最近の世界では、10年経っても、20年経っても、「私が社会人になったときは、ロシアとウクライナの話があったな」というふうに覚えていらっしゃるような事件が起きていると思います。もちろん、私自身もみなさんと同じように、「こういうことがあるんだな」と思っているところですし、本当に、「なかなかイメージができなかったことが起きているな」と思っています。
ただし、実際には、こういったことは世界のあらゆる場所で発生しているわけですから、人によっては、「他にもいろいろな酷いことがあるのに、なぜあの戦いだけがフォーカスされるんでしょうか?」という意見もあるのではないかと思います。そういった点で、みなさんとの見え方の違いがあるのではないかと思いますが、私自身としては、日々、資本主義に対して、非常に問題を感じています。本日は、そういった点からお話をしていきたいと思います。

資本主義というものは、本当にパワフルです。
当然、私たちは、資本主義のおかげで非常に効率的になりましたし、幸せな人生を送れるようにもなりました。
資本主義のおかげで、ものが溢れる時代になったのではないかな、というふうには思っています。
おそらく、新卒で事業部長になられた秋田谷さんは前からそうだったのではないかと思いますが、本日社会人になられたみなさんも、今日から、「どうやって売り上げを上げようかな?」「どうやって利益を上げようかな?」ということを、道を歩きながら、ずっと考えていくわけです。
なぜ資本主義というものがそこまですごいのかというと、1人1人の小さなピースが集まって「どうやって収益を上げるのか」ということに本気になっていくと、非常に強いリーダーが1人いる組織よりも、そういったことを全員が思っている組織のほうが、強くなっていくからです。

当然、一時は負けてしまうかもしれませんが、5年や10年というスパンで見ると、絶対に勝つことはできません。たとえば、京セラはアメーバ経営というものを行った結果、非常に伸びましたし、JALの場合においても、稲盛さんがやってきて、一瞬で黒字化しました。ですから、そういった組織は、非常に強いわけです。
それだけに、私は、プラスのところはプラスで、マイナスのところはマイナスなのではないかな、と思っているわけです。
具体的にどのようなところがマイナスなのかというと、私たちも、気がつけば「何としてでも売り上げを伸ばそう」「人を説得してでも売り上げを伸ばそう」「人を洗脳してでも売り上げを伸ばそう」ということを考えていると思います。
足るを知るような人に対して、どうすればものを買わせることができるのか。それから、どうやって消費をマーケティングできるのか。はたまた、どうやって販路を増やしていくのか。それから、別にこういった商品を気に入っていない人には、どうやってねじ込んでいくのか。場合によっては、規制ですらもそうですが、売上や利益を上げるために、政府をどう動かしたらいいのか。マスコミ報道すら、資本家がマスコミを所有して、資本を最大化するために、どうやってマスコミを有効活用したらいいのか。本当に、いたるところで、そういった戦いが起こっているわけです。
世界で見ると、西側的な考え方は非常にパワフルですから、その結果、西側の勢力は年々成長しているわけです。もちろん、世界の人口で見ると、そうではない国のほうが多いのかもしれません。
東側は東側で人口爆発を起こしているため、人数的にはどうかわかりませんが、やはり、そういった影響が年々増えてきているということは、本当に良くないと思っています。
ある意味、多様性もなくしているし、誰にも止められないわけです。

みなさんも、「もしかしたら、これからAIが出てくると、私たちの仕事をAIに乗っ取られるんじゃないのかな?」と不安になっているかもしれませんが、当然、AIはAIで、非常にパワフルだと思います。
しかし、私からすると、ハッキリ言って、AIとほぼ同じ程度のパワフルさを持つ資本主義に対しても、見ているだけでゾッとするほどの怖さを感じています。加えて、資本主義というものは、悪くないように見えるわけです。
「お客さんが喜んで買ってくれて、売上や利益を上げたことに対して、何か悪いことがありますか?」というふうに、あたかも正しいようなことに見える側面があります。
実際、ガイアックスが資本主義を有効活用しているのかというと、それはそれで、非常に使っているとは思います。アメーバ経営ならず、場合によっては、事業ユニットが株を持っているような枠組みで、どの事業部もオプションとして持っていますから、そういった枠組みまで使っているということは、非常に資本主義社会の枠組みを使っています。
それから、収益性が上がるときには資本をつぎ込むという当たり前のことも行っていますから、活用はしているわけです。しかし、その一方で、「とても怖いな」とも思います。そういったものが、対立の大きな原因の1つではないか、というふうに思っています。

またやはり、民主主義というものも、非常に怖いものです。ここ3、5年でみなさんも感じられたと思いますが、「ポピュリズム」と呼ばれる、多数決で決める怖さというものがあると思います。

そして、「国家主義」と言うと少しニュアンスが変わりますが、地球人である私たちの意思決定の方法として、国家ごとに輪をつくって、国家の中で意思決定をしているわけです。たとえば、アメリカの大統領は非常に重要な人ですが、当然、アメリカの大統領を決める権限は、私たちにはありません。

アメリカの大統領は、アメリカに住んでいる人が決めることになります。ロシアもそうですし、ウクライナもそうです。そういったことは、当たり前といえば当たり前ですが、「本当に当たり前なんだっけ?」と考えると、実際は、非常に変なことが起こっているわけです。

こういった、人と人との既存のコミュニケーション手段や、「共同生活として、人と人が幸せになるためには、どうやって意思決定していきましょうか?」というところについては、資本主義社会といいますか、民主主義社会といいますか、「国家主義」で、国家ごとに物事を考えていました。

現状は、こういった枠組みで動いているわけです。けれど、やはり、そういったことは問題で、おかしいことなわけです。それで私たちが真に幸せになれるかというと、そんなことはありません。今は、そういった兆候が徐々に出てきていると思います。

ソーシャルメディア・シェアリングエコノミーの残念なところと期待

ここに対して、現状でそれ以上のテクノロジーがないのであれば、仕方がないわけです。ですが、今は、インターネットが出てきて、ソーシャルメディアがあって、シェアリングエコノミーもあって、ブロックチェーンもあって、こういったことが出てきているわけです。

「それなのに、国家ごとに意思決定を行うのはすごいな」と思いませんか?「なぜそんなことをしているんだろう?他の国にも影響があることは、他の国からも少しは口を出させてほしい」ということは、普通の感覚ではないでしょうか。

「主権はどこにあるの?」と思うかもしれませんが、主権がどこにあったとしても、他の国に影響を与えることは不可能な枠組みになっているかと言うと、そんなことはないわけです。ですから、そういったことも含めて、やはり、地球規模で考えていきたいと思っています。

たとえば、ビットコインをイメージしてもらえれば、わかりやすいのではないかと思います。物事は国ごとに成り立っているわけですが、ビットコインというものは、出てきてからわずか10年程で、国を超えた通貨を実現しているわけです。インターネットというものも、潜在的にいろいろなものや国を無力化してきましたが、私たちも同じように、インターネットや、ソーシャルメディアや、シェアリングエコノミーで、資本主義や民主主義といったものを無力化できる可能性があると思っています。

もちろん、ソーシャルメディアについては、みなさんも少し危惧されているところがあると思います。たこつぼ状態といいますか、つい同じ興味を持つ人が集まってきて、同じことばかり見てしまって、「きっと全員がそう思っているに違いない」と思って、たこつぼ化していってしまうわけです。
それで、世の中の均衡が取れなくなってしまう人が出てきてしまうわけですが、アメリカでも、「二極化されてきている」ということは、よく言われています。実際は、左と右で分かれているというところもありますが、インターネットを見ている人と見ていない人、というもので分かれていたりもするわけです。

そういった、「二極化していく」というリスクはありますが、私としては、「たしかにそういったリスクもあるけれど、ソーシャルメディアや、シェアリングエコノミーというものは、サービス設計やサービスのつくり方によっては、より幅広く、多種多様で、ダイバーシティで、世の中のたくさんの人の感情がわかるような、たくさんの人とつながるツールでもあるだろう」というふうに思っているわけです。
たとえば、非常に古い例ですが、Facebookによって国が解放されたという事例もあります。それから、私が一番好きなサービスは、Airbnbです。たしかに、民泊といえば民泊ですが、民泊を通じて赤の他人を泊めて、赤の他人にサービスを提供して一緒に生活をするということは、別に駄目なことではないわけです。自然なことですし、幸せなことだと思います。
であれば、住宅だけではなくて、「近所の人とより仲良くしていこう」とか、「旅行者の人と仲良くしよう」といった気持ちをつくっていくことにもつながるわけです。たとえば、Facebookはプラットフォームですが、Airbnbについては、別にプラットフォームではないと思います。
ただし、気持ち的には、非常にプラットフォームのようなところがあると思うわけです。ですから、こういったサービスをつくることによって、古い意思決定の仕方から、私たちの時代の新しい意思決定を生み出していくことができるのではないかと思っています。

たとえば、資本主義や、民主主義や、国家主義も、明確に分かれているわけではなくて、微妙に混ざり合っています。あるところは民主主義で意思決定されているけれど、あるところは資本主義で意思決定されています。
ですから、「ソーシャルメディアやシェアリングエコノミーの感覚で物事を意思決定した結果、資本主義がなくなる」という話をしているのではなく、「そういったものもあるけれど、普通に考えたら、私たちの大切なことはこういうものだよね」ということで、私たちとは別の層の人たちのことも考えなくてはいけないわけです。

そういった人のことも考えたら、「これはおかしいよね」と、普通に思えるようになるわけです。「自分や、自分の知り合いや、家族だけを大切にするのではなくて、赤の他人も含めて幸せにしていかないといけないよな」ということで、「世の中の人ともう少し普通に触れ合うことによって、多くの人のことを考えようよ」と思える時代になるのではないかと思っています。

みなさんは何を実現するのか?

3つ目の話として、ガイアックスの歴史を振り返っていこうと思います。

創業して間もない頃のガイアックスでは、BtoCのサービスを立ち上げました。20年ほど前に立ち上げたサービスですが、残念ながら、Facebookと戦う前に、国内にあるmixiと戦って、すぐに負けてしまいました。その後、mixiやGREEもFacebookに負けてしまいましたが、ガイアックスはそういったサービスから立ち上げた、というところです。

それからは、さまざまなサービスが立ち上がりました。
ものによっては、カーブアウトして上場しているケースもありますし、私たちの仲間が外で新しい会社をつくって、ガイアックスとして支援をして、その結果会社が大きくなった、というケースもあります。

時代によっては、世の中で注目を非常に浴びた時代もあります。
たとえば、ネット選挙対策は非常に注目を浴びて、その瞬間はとてもメジャーになりましたが、しばらく経つと、残念ながら、世の中にはそこまでニーズがなく、衰退していきました。

重要なのは、私たちそしてみなさんがこれから何をしていくのか、ということです。
ソーシャルメディアやシェアリングエコノミーといった分野において提供すべき価値というものは、非常に大きいと思います。また、こういった分野においては、パワーを持っている既存の会社から物事が出てくるとは思わないわけです。

たしかに、日本のトップ企業のトップビジネスマンは、苦手な分野であってもサクサクと仕事をされるでしょう。とはいえ、そんな方と喋っていても感じますが、私たちのような感覚を持っているわけでもないのです。
ビジネスとしては上手くいくのでしょうが、Nagatacho GRiDも含め、私たちが日頃から大切にしている、シェアをしていく感じや、全部をオープンにしていくような、心の底からの感覚が、根っこにあるわけではないのです。
ですから、こういった次世代の意思決定方法やコミュニケーション方法というものは、やはり、私たちのようなマインドから出てくるのではないかと思っています。その中にいるみなさんが、これからどのようなビジネスをつくっていき、どのようなサービスをつくっていくのかということは、本当に重要だと思います。

本日の夕方、非常にお世話になっている経営者の方から、「孫さんはこうやってビジネスを大きくしたんだ」というご指導をいただきました。たしかに、当然、今の私たちが行っているビジネスもありますし、それはそれで重要です。

ですが、そのビジネスを、10年かけてこれくらいのサイズにするのか、それとも、3年かけて、これくらいのサイズにするのか。そして、このビジネスをテコにして、より大きなインパクトを世の中に与えることができるのか。それとも、ずっとそのままの、同じビジネスやサービスでいいのか。そういったことは、最終的には、行っている人次第だと思うわけです。
そういった意味では、「ガイアックスは、自律性溢れる皆のパワーを全面的に出しても平気なほど、会社の体制ができていないんじゃないだろうか?」と言われると、できていないのではないかな、と思います。
ただし、先ほどもありましたが、入社された方からも、「自由過ぎて驚いた」といったコメントが多かったと思います。そういった意味では、体制はできていないかもしれませんが、みなさんからも言っていただいた通り、自由な環境で、みなさんのやる気を思い切り出せる環境ではあります。

みなさん自身が、人生において、世の中にどのようなサービスを出していくのか。そして、今やっている事業やサービスや行動を、どのようにして大きくしていくのか。もちろん、私自身もじっくり考えなくてはいけないということは日々感じておりますが、みなさん自身も、是非、重々考えていただきたいと思っています。
特に、新入社員のときについた考え方の癖は、「三つ子の魂百まで」ではないですけれども、本当に重要なのではないかと思っています。
私自身も、最初に入った会社でついた癖は重要だと思っています。

私が最初に入った会社では、それほど長い間在籍していたわけですが、1年半在籍している間、家を契約せずにカプセルホテルにずっと住んでいました。後になって、そういった経験は、非常に重要だったと思うのです。
「自分は何のためにビジネスをやっているのか?」ということや、「何のためにサービスをつくっているのか?」ということや、「世の中にインパクトを与えられるのか?」ということ。「今やっていることがどう広がっていくんだろうか?」ということを、入社された初めの時期に、日頃からしっかりと考える癖を持って仕事に取り組んでいただきたいと思っています。

歴史的に見ても、ガイアックスグループでは、若い方々が非常に活躍しています。
みなさんの活躍も、本当に楽しみにしています。

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上田 祐司
1997年、同志社大学経済学部卒業後に起業を志し、ベンチャー支援を事業内容とする会社に入社。一年半後、同社を退社。1999年、24歳で株式会社ガイアックスを設立する。30歳で株式公開。一般社団法人シェアリングエコノミー協会代表理事を務める。
Featureミッション上田祐司社員総会
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