ガイアックスは「自由」を大切にする組織です。全事業部が異なる事業を展開し、同じ仕事を担っているメンバーはほとんどいません。一人ひとりが異なる役割を持ち、それぞれの専門性を活かしながら事業を進めています。そんな環境だからこそ、自分の強みを活かした仕事を見つけ、成長していく機会に満ちています。
一方で、「ガイアックスに入ったら、どうやって自分の仕事を作っていくのか」というイメージが湧きにくいという声もよく聞かれます。新しい環境で自分の立ち位置を見つけることは、誰にとっても簡単なことではないからです。
そこで今回は、2024年にガイアックスにジョインした島野さんと吉住さんに、実際にどのように組織に溶け込み、自分の仕事を創り上げていったのかを聞いてみました。彼らが体験した試行錯誤の中から生まれた学び、そして「自分のポジションは自分で創る」というガイアックスならではの働き方のリアルを紐解いていきます。自由と責任が共存する組織で、自分にしかできない新しいキャリアを築く具体的なプロセスに迫ります。

吉住 眞子
コーポレートカルチャー推進室 新卒採用担当
2020年新卒でハイクラス向け人材紹介会社にて、企業と求職者双方に伴走する採用支援を行う。その後、HR Techスタートアップでカスタマーサクセスを担当し、データを活用した採用課題の解決に携わる。2024年12月よりガイアックスにて新卒採用を推進。「良き仲間が才能と情熱を開花させ、社会に貢献する状態」を目指している。個人ではコーチングやキャリア研修、看板のないbarでバーテンダーをしている。

島野 耕平
DAO事業部 テクニカルディレクター
2017年、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)在学中に株式会社ispecを共同創業し、代表取締役社長に就任。エンジニアとして、医療・福祉領域に特化したソフトウェア開発を牽引。約7年間の経営を経て代表を退任後、2024年10月に株式会社ガイアックスへ参画。起業家とエンジニア、両面の経験を活かし、DAO事業部にて事業開発およびテクニカルディレクターを担っている。
それぞれのガイアックスとの出会い方
ーー島野さん、吉住さん、それぞれガイアックスに入った経緯を教えてください。
島野: ガイアックス執行役兼CREAVE代表取締役の中村真奈さんと、慶應義塾大学SFC時代の同期なんです。彼女がガイアックスに入ったと聞いて以来、気になる存在でした。僕は起業しましたが、資金調達の際に彼女に相談したら、ガイアックスの経営会議の議題にあげてくれて、出資いただくことになりました。このときから、ガイアックスの経営陣や文化に触れる機会が徐々に増えていきました。
そのご縁もあって、上田さんが当時経営していた会社のメンバーとともに葉山のご自宅に招いてくれました。何度か伺っているうちにトライアスロンのお誘いをもらい、「体動かしたいしやってみようかな」と軽いノリで参加したら、ガイアックスメンバーを中心としたスポーツコミュニティがあって、気づいたらその一員になっていました(笑)。仕事以外の場での繋がりが、後々の自分の選択に大きな影響を与えることになりました。
7年ほど会社経営をしていましたが、方向性の不一致により辞めることに。そんな矢先、上田さんからガイアックスにジョインしないかと声をかけてもらいました。出資いただいたにも関わらず失敗したのに声をかけてもらえたことが嬉しく、恩返ししたい気持ちもあって二つ返事で「やります!」と言いました。この縁のつながり方は、後から思えばガイアックスらしい人間関係の築き方だったと感じています。
吉住: 私は、ガイアックスの人事領域でお手伝いをしている方を通じてガイアックスを知りました。ガイアックスについてインタビューをする機会があって、その中でコーポレートカルチャー推進室の荒井さんの話を聞いて「もっと話をしてみたい」と思い、食事に誘ったんです。そこから縁があって、荒井さんからスカウトしていただきました。
最初からポジションが明確に決まっていたわけではなく、「あなたの強みを活かせる場所を一緒に見つけていこう」という話だったので、自分の居場所を作っていく必要がありました。これはある意味チャレンジングでしたが、同時に自分の可能性を広げるチャンスでもありました。まさに「自分の仕事は自分で創る」という、ガイアックスの文化を体現するような入社プロセスだったと思います。
チームに溶け込むための一歩目
ーーはじめに、どうやってチームメンバーと関係性を作り、チームのゴールを理解していったのですか?
島野: ジョイン当初はとにかく爆速でキャッチアップしたくて、週に3日以上出社していました。オフィスにいる時間を意識的に増やし、メンバーとの接点を作ることで、組織の空気感や価値観を理解しようと努めました。特に印象的だったのは、メンバーの多くが起業経験者で、業務委託の方が中心だったこと。自分も元々起業していたこともあり、そうした働き方やコミュニケーションの距離感がとても心地よく感じられました。
前職では異なる前提を持つ人との合意形成に苦労していましたが、ガイアックスでは起業経験者が多く視座が近いんです。むしろ「自分より優れた人がたくさんいる」と感じ、それが大きな刺激になっています。「新しい毎日が始まった」と実感しました。この環境では、お互いの経験や視点を尊重しながら、より良い方向を模索していける雰囲気があります。それがチームに溶け込む過程で非常に心強かったですね。
吉住: 私はまずメンバーがオフィスに集まるOffice Dayに参加しました。それから若手メンバーと飲みに行ったり、Connect Niteのような交流会に参加したりすることで、チームの雰囲気や目指している方向性を肌で感じ取ろうとしました。フォーマルな場だけでなく、インフォーマルな場でのコミュニケーションも大切にしました。
採用に関わることは決まっていたので、ガイアックスの採用について考えていて「これってどう思いますか?」と投げかけると、ちゃんと受け止めてくれる人たちがいたんです。対話を重ねる中で自然と信頼関係が生まれていった感覚があります。新しい環境に飛び込むことは勇気がいりましたが、疑問を率直に伝えられるオープンな雰囲気があったことで、少しずつ自分の居場所を作っていくことができました。
自分の仕事を創るプロセス
ーーガイアックスで「自分の仕事」を作っていくためには、どんなことが大切だと感じましたか?
荒井: ガイアックスで活躍するためのポイントは、まず「このチームは何を目指しているのか」「何を達成しようとしているのか」という目的を自分で捉えにいくこと。そのうえで、自分の役割をざっくりでもいいから定義し、自分のポジションとして”握る”。この2つを早い段階でキャッチアップできる人が力を発揮できると感じています。
ガイアックスには、「これをやってください」と明確に指示される文化があまりありません。チームの方向性や現在地が共有されて、その中で「じゃ、何をやっていきましょうか?」と話し合って決めていく、ということが多いと思います。そういう意味で、ガイアックスで動き続けるには、自らキャッチアップしにいく”気概”や”積極性”が求められますね。また、自分から問いかけ、対話を通じて期待や役割を明確にしていくプロセスも重要です。この組織では「待ち」の姿勢よりも「攻め」の姿勢が求められているのかもしれません。
島野: 経営会議に参加して実感したのは、ガイアックスの独立採算制が単なる制度ではなく、カルチャーを支える”要”として機能しているということです。重要なのは、「任されている」ではなく、「責任ごと自分が持つ」前提で動いていること。意思決定の自由だけでなく、結果への説明責任も含めて自分で背負う。その感覚は、一般的な会社ではなかなか得られないと思います。
変化が前提の組織なので、具体と抽象を行き来する必要があり、正直、脳に負荷がかかります(笑)。でも、誰にでもできることじゃないからこそ、そこに面白さがあるとも感じています。この「責任と自由」のバランスが、自分の仕事を創る過程で非常に重要だと思います。与えられた枠の中で動くのではなく、自ら枠を作り、その中で自分の強みを発揮していく。そんな働き方がガイアックスらしさだと感じます。
吉住: 私が大事だと感じたのは2つあって、1つは「わかった気にならないこと」。チームの目指す方向を、自分のフィルターを通さずフラットに捉えることが大事です。もう1つは、「人の可能性を信じている人たちを信じること」。ガイアックスの人たちは、本気で信じて委ねてくれるので、最初は怖さもありました。笑
私はこれまで、「出る杭になって打たれたくないから組織に適応してきた」という生き方をしてきました。でもガイアックスでは、逆に「なんで出ないの?」というスタンスで、ずっと背中を押され続けるような空気があるんです。荒井さんからも、「そんなに適応しようとしないでよ。どうやったらもっと躍動できるかを考えていこう」と言われて。この言葉に最初は戸惑いましたが、次第に「自分らしさ」を発揮することの大切さを実感するようになりました。無理に組織に合わせるのではなく、組織と自分の接点を見つけていくスタンスが、ガイアックスでは求められているのだと思います。
ガイアックスでの「自分の仕事」の創り方
ーー最後に、ガイアックスで自分の仕事を創っていくために大切なことは?
島野: 今振り返って一番強く思うのは、「自分のニーズをちゃんと言語化して伝えること」の大切さです。ガイアックスには、ニーズを伝えればそれを尊重して応えようとしてくれる文化がある。だからこそ、自分の希望や方向性を明確にすることがより重要になるんです。
黙っていても誰かが気づいてくれるわけではありません。自分が何をしたいのか、どんな価値を提供できるのかを考え、それを周囲に伝えていく。その過程で、組織の目指す方向と自分のやりたいことが重なる部分を見つけていくことができます。これは簡単なことではありませんが、その分、自分の仕事に対するオーナーシップも強く感じられるようになります。
吉住: ガイアックスで働いていて思うのは、「理不尽だな」と感じる場面が本当に少ないということです。みんながそれぞれ自分の”正義”を持って、目的を見据えて動いている。もし疑問に思ったとしても、「これってどういう意図ですか?」と自然に聞けるし、その場ですり合わせができる文化がある。その対話の中で自分の立ち位置を見つけていく。それがガイアックスらしい「自分の仕事の創り方」だと思います。
最初は「自由すぎて何をすればいいのかわからない」と感じることもありましたが、徐々に自分の得意なことや興味のあることを起点に、組織に貢献できる形を模索していくプロセスが、自分自身の成長にも繋がっていると実感しています。この「自分で創る」という経験は、どんな環境でも活きる力になると信じています。
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