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信じること~1.3万個の実をつけた奇跡のトマトと重なるオルタナティブ教育のアプローチ

  • 最終更新: 2021年11月18日

生まれ持つ自己教育力を信じる

オルタナティブ教育オタクの私ですが、近年最も話題なのはGoogle、Amazon、Facebook、Microsoft創業者、ピーター・ドラッカー、アンネ・フランク、最近で有名なのは藤井聡太七段、彼らが幼少期にうけたモンテッソーリ教育でしょう。Google創業者2人は、Googleの成功の秘訣はモンテッソーリ教育にあると言っています。
私自身子育てに関わる中で関心が高まり、モンテッソーリ教育の教師トレーニングを受けて学んだのですが、モンテッソーリ教育には「子ども自身が自己教育力を持っている」という考え方が中心にありました。自由な環境を提供し、フロー状態(超集中状態)に入れるような環境づくりや接し方をしているのです。
そのあたりについては、前回のブログ「Google、Facebook、Microsoft創業者やピーター・ドラッカーを生んだモンテッソーリ教育」やSlideShareにまとめています。
今回はトマト育てにおいて、そのアプローチはどういう効果をもたらすのか、また、そのプロセスを紹介します。

1.3万個の実のなるトマトの巨木を特殊な肥料も一切使わず育てた植物学者

この生まれ持つ自己開発力を信じるということについて、衝撃的な事例が日本にあります。トマトへの接し方次第では、通常の500倍のトマトの実をつけるトマトの巨木に育つのです。
以下はそのトマトが育つプロセスを撮影された映画「地球交響曲(ガイアシンフォニー)」の龍村仁監督の言葉です。出典は『ガイアシンフォニー間奏曲』(龍村仁、1995年)です。

『地球交響曲』の出演者のひとり野澤重雄さんは、たった一粒のごく普通のトマトの種から遺伝子操作も特殊な肥料も一切使わず13,000個も実のなるトマトの巨木を育てた人である。私は野澤さんにお願いして、映画のために種植えを行ない、13,000個の実がなる巨木に成長するまでの過程を撮影した。このトマトの成長過程が、6人の出演者のオムニバスであるこの映画の縦軸となり、最後の楽章『誕生』では、幹の太さ10㎝、葉の拡がり直径10mの巨木に成長したトマトが、一時に5,000個以上の真赤な実をつけている姿を紹介することができた。
野澤さんになぜこんな“奇跡”のような事ができたのかの詳しい説明は、映画を御覧いただきたい、と思う。

tomato
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映画見るまで待てません。どうやってこんな奇跡的なトマトを育てたのでしょうか。

一番大切なのは育てている人の心

その秘訣が気になるので、監督から植物学者野澤さんへのインタビューの続きをみてみましょう。

89年の7月、種植えを開始するにあたって、野澤さんは私に次のような事をおっしゃった。
「技術的には何の秘密もないし、難しい事もないんです。ある意味では誰にでもできます。結局一番大切なのは育てている人の心です。成長の初期段階でトマトに、いくらでも大きくなっていいんだ、という情報(十分な水と栄養があるんだという情報)を与えてやりさえすれば、後はトマトが自分で判断します。トマトも“心”を持っています。だから撮影の時にはできるだけトマトと心を通わせ激励してやって下さい」

撮影スタッフがトマトと会話するのか?もし会話したらどうなるのか?

このあと、撮影スタッフがトマトと会話するのか!?気になりますよね。

この話を聞いた時、私は「トマトも“心”を持っている」という事についてはごく素直に受け止めることができた。しかし、そのトマトと心を通わせる、とはいったいどうすればよいのだろうか。「トマトさん、こんにちは、お元気ですか、今日もまたよろしくお願いします」などと声をかければよいのだろうか。ただでさえ一家言あるひねくれ者が多い撮影のスタッフの前で、私がトマトにブッブツ話しかけたり、ましてスタッフ全員にそんな事を強制したりすれば、「降ろしてもらいます」と言い出す者が出て来ても不思議はない。だからといって野澤さんのおっしやる事は、撮影を成功させるためには決して無視できない。
 撮影の初期段階では私はいつもスタッフより一足早く温室に入り、彼らが準備をしている間に密かに、声を出さずにトマトに話しかけていた。ところが撮影が進むにつれてスタッフの中にも変化が現れ始めた。実際数カ月間をおいて久し振りでトマトに会ってみると、その成長ぶりには思わず声を上げるほど感勤してしまう。つい「いやあ、お前デッカクなったなあ、エライなあ」なんて声を出して言ってしまう。皮肉屋のカメラマンまでが「スマン、今日はちょっとライトを当てるけど気にしないで」なんて言うようになった。こうしてトマトに話しかける事はスタッフの間でごく自然な事になった。

なんと、トマトに話しかけた!
そして、このあと驚愕の展開を迎えます。
ただこれは映画にも関係するので内容は書籍や映画でご確認ください。偶然なの?そういうことあるの?という展開です。

なぜ心が影響しているのか?その答えは今脳科学で少しずつ明らかにされつつある

今の科学では説明しづらいものですが、このような心の状態(マインドセット)が脳にどんな影響を与えているのかが今、脳科学、心理学の研究で明らかにされつつあります。
どうしてシリコンバレーでマインドフルネス(瞑想)が人気になっているのか?それと生産性、創造性がどう関係あるのか?そのあたりについては別途ブログにまとめましたのでご感心のある方は御覧ください。
「脳科学で発展したマインドフルネスの次の世界 〜シリコンバレーのエグゼクティブが取り組んでいること」

トマトの育つドキュメンタリー映画を上映します。出演者はエンヤ、伝説的登山家、宇宙飛行士など

最後に宣伝です。この映画の上映会開催します。食事・交流会付きですので、ぜひこの映画をネタに最近の学術研究や生産性、創造性を高める方法について盛り上がれることを楽しみにしています。

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「地球交響曲(ガイアシンフォニー)第一番」 7/3(火)上映会(食事・交流会付き)

歌手エンヤ、伝説の登山家、アポロ宇宙飛行士、1万個の実がなるトマトを育てた植物学者らが出演
映画『地球交響曲 ガイアシンフォニー』とは、イギリスの生物物理学者ジェームズ・ラズロック博士が唱えるガイア理論「地球はそれ自体がひとつの生命体である」という考え方に勇気づけられ、龍村仁監督によって制作されたオムニバスのドキュメンタリー映画シリーズ。自主上映中心に250万人に上る観客動員のロングランヒット作です。
日時:2018/07/03 (Tue)
場所:NagatachoGRID SPACE0
(東京都千代田区平河町2丁目5−3 永田町駅より徒歩2分)
▼スケジュール(完全入替制/各定員50名)
昼の部:
14:30-開場
15:00-上映開始(映画は2時10分)
17:10-上映終了
夜の部:
18:30-開場
19:00-上映開始(映画は2時10分)
21:10-上映終了/交流会開始
22:00-交流会終了予定
詳細・お申し込みはこちら:https://www.facebook.com/events/620521028298652/


木村 智浩
2004年4月にガイアックスに新卒入社。営業、新卒採用、経営企画などを経て、企業向SNS事業の立ち上げから国内シェアNo.1獲得に従事。その後、コンタクトセンター運用改善、ネット選挙事業を経て、現在はチーフカルチャーオフィサーに就任。モンテッソーリ教育や自然農などオルタナティブなアプローチを探求する四児の父。
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