Nagatacho GRiDは新たな社会を構想する人がつながり活動するコミュニティビルです。

つながりは新しい価値を生み出し、社会を変える力を持ちます。人と人がつながり、新しい価値観や新鮮なアイデアを得るきっかけになる交差点のような場所にしたいという思いから『 GRiD(格子目、接点)』という名前をつけています。

GRiDは、地下から屋上まで8フロア全てがシェア可能!これからの暑い季節にぴったりな場所が、GRiDの屋上『Cloud 9』です。天国より気持ちいい場所を意味するCloud 9の開放的な屋上空間は、私たちと志を同じくする3組のパートナーと共に手掛けています。

GRiDの屋上空間を手掛ける想いやこだわりをGaiax Bardsの中津がインタビューさせていただきました。リレー形式でご紹介します!

今回ご登場いただくのは、屋上緑化プロジェクトの金子さん。

金子さん

金子結花 (かねこ ゆか)

ランドスケープ・デザイン・ディレクター / 野原デザイナー。1986年 東京生まれ。慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科修了。第一園芸株式会社にて大使館の庭などの造園設計や装飾を担当。その後、株式会社DAISHIZENにてランドスケープ設計の職を経て、2018年 株式会社フォルクに入社。渋谷区で育ちながら、毎年夏に帰省した北海道の祖父母宅にて、野原で遊ぶことの自由さを感じ、都会にこそ野原が必要だと考え活動中。

草を摘んで遊ぶことが好きだった幼少期

中津 大都会渋谷で生まれ育った金子さん。都会に緑をつくるお仕事をしているのには、どのような背景があるのでしょうか

金子 私は渋谷区で生まれ育ちましたが、母の地元が北海道北見市にあるため、子どもの頃はよく夏休みに祖父母に会いに北海道へ帰っていました。祖父母の家の周辺には他の家はなく、窓を開ければ見渡す限りの大自然が広がっていて、野原があり、川と河原があり、さらに奥には山が見えて…。野原で草をむしったり、虫を捕まえたりして過ごしていました。
一方、東京の自宅に戻ってきても、近所の公園はすごく小さかった。あるのはブランコとすべり台とベンチと自販機。大抵の場合はホームレスが滞在しているために子供ひとりでは公園に入れず、遊ぶ場所がありませんでした。公園にも花壇があって植物が生えていますが、「お花を大切にしましょう」「生垣に入らないでね」などの注意書きが立っていて、触ることができない。自由に摘んだりちぎったりすることができない。幼い頃の私は、自由に触って遊べる緑がある場所が欲しかったので、代わりに空き地に入って、雑草を摘んで遊んでいました。そういう場所が好きだったんです。

大学院では慶應義塾大学の政策・メディア研究科で「建築と緑の融合」をテーマにランドスケープを学ぼうと進学しました。背景には、先ほど話した幼少期に遊んでいた空き地がある日突然仮囲いになって入ることができなくなり、建物が建つという流れを経験してきたことです。建築を変えないと植物の居場所がないのではないかという問題提起から、建築を勉強したいと思ったのが始まりです。結局、つきたかった先生が他大学に異動してしまったためにまちづくりを学んだのですが(笑)
大学時代のアルバイト先はゼネコンで河川敷の都市計画を行なっていました。そのあと第一園芸という会社に勤め、室内のモデルルームの植物やクリスマスの装飾などの仕事をしていました。しかし、実際装飾で扱うものは造花やプラスチックなど、生のお花ではないことが多くありました。綺麗でかっこいいグリーンの景観づくりや装飾を行なってきましたが、本当は自由な緑を作りたいという気持ちがあります。

garden_金子さん
garden_-interview

人も植物も、互いに自由な関係を築きたい

中津 自由な緑をつくる、というのは難しいことなのでしょうか?

金子 そうですね。はじめにショックを受けたのは、大学生の時のアルバイトで河川敷の都市計画を行なったときです。川の植生の計画だったので、はじめに何も整備していない川沿いを下見に行きました。すると勝手に生えてきていたニセアカシア(川沿いに植生する成長の早い外来種の樹木)があったのですが、「外来種だから切る」と言って切ってしまった。そのことに違和感を感じました。ニセアカシアは蜜源にもなるし、花も綺麗だし、何より川沿いを楽しむ人にとって唯一の木陰でもありました。それでも「外来種だから」という理由で切り倒してしまうのは違うのではないか、と。
自生種や郷土種を守りたいという気持ちも分かりますが、一番最初に苔から始まって、苔が堆積して土になって、草が生えて、樹木が生えて・・・と順序を踏んで今この植生があり、どの時点に戻すのだろう?と思うのです。保全派の多くは、江戸時代より前の風景を取り戻そうとする動きをとります。なぜなら、江戸時代に流通が盛んになったことにより他国の品種や園芸種が大量に入ってきて植生が変わったためです。でも、年月が経って、その草はもうこの土を好まないかもしれません。いなくなりつつある植物を守りたいという気持ちはわかりますが、植物自身がその環境が好きだと思ったら成長して、嫌だと思ったら消えたり場所を移したりっていうことを許せる場所があったらいいなと思っています。

中津 金子さんは、植物を人間の友達のように見ているんですね。その考え方はどこからきているのでしょうか?

金子 2人、影響を受けた人がいます。ひとりは、「動いている庭」という本の著者のジル・クレマンさん。畑を作ったり、通路ができたり、という人の暮らしと合わせて植物が動いて行った記録をスケッチされています。庭というと、プランして作ったものを維持するという動きをとることが多いのですが、自然と人間の関係を扱うこの本では、植物が自由に進んでいくことを許容する考え方に影響を受けました。好きなように動いていいって面白いなと。
もうひとりは、ニューヨークのハイライン(高架線路跡地を庭にする活動)を代表作に持つピート・アウドルフさん。庭をつくる際に、種の全てをその地域の植物にするのではなく、敢えて園芸種を混ぜたり他の地域のワイルドフラワーを混ぜたりするんです。そうすることでより自然らしくなるとインタビューで話しているのを聞いて、影響を受けています。「こうあるべき」と型にはめ込み維持しつづけるのではなく、人も植物も自由な関係であることを許容する考え方を大切にしています。

garden_1
100種類ほどの野草の種のミックス
garden_2
土壌に種を混ぜます
garden_3
野原の土台が完成!

触ったり、ちぎったり。体験ができる自由な緑をNagatacho GRiDに。

中津  GRiDの『つながろう、自由になろう』というコンセプトと共通するものがありますね。Nagatacho GRiDの屋上にできた野原について、詳しく聴かせてください。

金子 この野原は、芝匠さんが特許を持っているパルプ土壌を使用しています。パルプ土壌は新聞紙のような古紙を繊維状にもこもこにした特殊な土で、保水力が高いことと、曲面にも施工しやすいことが特徴です。屋上には最適な素材ですね。この技術のおかげで、蒔いた種がふかふかな土壌の中に根を張ることができています。

種は、野に咲くワイルドフラワーの種を蒔いています。私は海外旅行が好きで、行くたびにいろんな国でワイルドフラワーの種を購入しているのですが、今回はためておいた種を数十種類一気に蒔きました。スイスやオランダで買った野草や、人の暮らしに溶け込んできたクローバー、ルピナス、カモミールなどが生えてくる予定です。ぜひ、皆さんにも好きな種を蒔いてほしいと思っています。勝手に蒔いちゃっていいんです。植物もやーだよと思ったら発芽しないし、別の場所がいいと思ったら移動しちゃうので、人も好きなように。カモミールなど香りがする植物が入っているのでちぎってもらってもいいですし、ぜひ植物をさわって楽しんでください

実は今回、千代田区のヒートアイランド助成金という仕組みを活用しています。アーバングリーンを増やす取り組みに対して施工費の半分を負担してもらうことができる制度なのですが、最低5年は芝を維持しなければ施工費を負担してもらうことができません。そのため、これからも長い目で、皆さんと一緒に屋上の野原を大切に維持することができればいいなと思っています。
例えば、草刈りワークショップを一緒にできたら嬉しいですね。夏は植物の成長スピードが早いので、野原に座りにくい時にはみんなで草刈りをして、「ここはトマトを植えたから刈らないで〜」「私も野菜を育ててみようかな」なんて会話が生まれ、交流から新たなつながりが生まれ、野原を維持しながら人のつながりも循環する場所になれば嬉しいです。

garden_rooftop

ー 金子さん、ありがとうございました!

つながろう、自由になろう

GRiDの屋上『Cloud9』は、9:00~18:00の間ご自由にご利用いただけます。※イベントスペースとしての貸し出しは行なっておりません。

Nagatacho GRiDは、新たな社会を構想する人がつながり活動するコミュニティビルとして、スペースを一緒に利用するだけではなく活動や協業を生み出すことを目指して運営しています。

ガイアックスコミュニティに参加して自分らしくGRiDを活用しませんか?

https://grid.tokyo.jp/


中津 花音

2019年にGaiax新卒入社。内定者時代は新卒採用チームでインターン。
現在はブランド推進室に所属し、Gaiaxメンバーのインタビューを中心にブランドづくりに携わる。
「幸せを自分で創る人で溢れた社会をつくる」というミッション実現のために、Gaiaxで人と人をつなげて新しい社会をつくりたい!


Nagatacho GRiDは新たな社会を構想する人がつながり活動するコミュニティビルです。

つながりは新しい価値を生み出し、社会を変える力を持ちます。人と人がつながり、新しい価値観や新鮮なアイデアを得るきっかけになる交差点のような場所にしたいという思いから『 GRiD(格子目、接点)』という名前をつけています。

GRiDは、地下から屋上まで8フロア全てがシェア可能!これからの暑い季節にぴったりな場所が、GRiDの屋上『Cloud 9』です。天国より気持ちいい場所を意味するCloud 9の開放的な屋上空間は、私たちと志を同じくする3組のパートナーと共に手掛けています。

GRiDの屋上空間を手掛ける想いやこだわりをGaiax Bardsの中津がインタビューさせていただきました。リレー形式でご紹介します!

今回ご登場いただくのは、屋上緑化プロジェクトの金子さん。

金子さん

金子結花 (かねこ ゆか)

ランドスケープ・デザイン・ディレクター / 野原デザイナー。1986年 東京生まれ。慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科修了。第一園芸株式会社にて大使館の庭などの造園設計や装飾を担当。その後、株式会社DAISHIZENにてランドスケープ設計の職を経て、2018年 株式会社フォルクに入社。渋谷区で育ちながら、毎年夏に帰省した北海道の祖父母宅にて、野原で遊ぶことの自由さを感じ、都会にこそ野原が必要だと考え活動中。

草を摘んで遊ぶことが好きだった幼少期

中津 大都会渋谷で生まれ育った金子さん。都会に緑をつくるお仕事をしているのには、どのような背景があるのでしょうか

金子 私は渋谷区で生まれ育ちましたが、母の地元が北海道北見市にあるため、子どもの頃はよく夏休みに祖父母に会いに北海道へ帰っていました。祖父母の家の周辺には他の家はなく、窓を開ければ見渡す限りの大自然が広がっていて、野原があり、川と河原があり、さらに奥には山が見えて…。野原で草をむしったり、虫を捕まえたりして過ごしていました。
一方、東京の自宅に戻ってきても、近所の公園はすごく小さかった。あるのはブランコとすべり台とベンチと自販機。大抵の場合はホームレスが滞在しているために子供ひとりでは公園に入れず、遊ぶ場所がありませんでした。公園にも花壇があって植物が生えていますが、「お花を大切にしましょう」「生垣に入らないでね」などの注意書きが立っていて、触ることができない。自由に摘んだりちぎったりすることができない。幼い頃の私は、自由に触って遊べる緑がある場所が欲しかったので、代わりに空き地に入って、雑草を摘んで遊んでいました。そういう場所が好きだったんです。

大学院では慶應義塾大学の政策・メディア研究科で「建築と緑の融合」をテーマにランドスケープを学ぼうと進学しました。背景には、先ほど話した幼少期に遊んでいた空き地がある日突然仮囲いになって入ることができなくなり、建物が建つという流れを経験してきたことです。建築を変えないと植物の居場所がないのではないかという問題提起から、建築を勉強したいと思ったのが始まりです。結局、つきたかった先生が他大学に異動してしまったためにまちづくりを学んだのですが(笑)
大学時代のアルバイト先はゼネコンで河川敷の都市計画を行なっていました。そのあと第一園芸という会社に勤め、室内のモデルルームの植物やクリスマスの装飾などの仕事をしていました。しかし、実際装飾で扱うものは造花やプラスチックなど、生のお花ではないことが多くありました。綺麗でかっこいいグリーンの景観づくりや装飾を行なってきましたが、本当は自由な緑を作りたいという気持ちがあります。

garden_金子さん
garden_-interview

人も植物も、互いに自由な関係を築きたい

中津 自由な緑をつくる、というのは難しいことなのでしょうか?

金子 そうですね。はじめにショックを受けたのは、大学生の時のアルバイトで河川敷の都市計画を行なったときです。川の植生の計画だったので、はじめに何も整備していない川沿いを下見に行きました。すると勝手に生えてきていたニセアカシア(川沿いに植生する成長の早い外来種の樹木)があったのですが、「外来種だから切る」と言って切ってしまった。そのことに違和感を感じました。ニセアカシアは蜜源にもなるし、花も綺麗だし、何より川沿いを楽しむ人にとって唯一の木陰でもありました。それでも「外来種だから」という理由で切り倒してしまうのは違うのではないか、と。
自生種や郷土種を守りたいという気持ちも分かりますが、一番最初に苔から始まって、苔が堆積して土になって、草が生えて、樹木が生えて・・・と順序を踏んで今この植生があり、どの時点に戻すのだろう?と思うのです。保全派の多くは、江戸時代より前の風景を取り戻そうとする動きをとります。なぜなら、江戸時代に流通が盛んになったことにより他国の品種や園芸種が大量に入ってきて植生が変わったためです。でも、年月が経って、その草はもうこの土を好まないかもしれません。いなくなりつつある植物を守りたいという気持ちはわかりますが、植物自身がその環境が好きだと思ったら成長して、嫌だと思ったら消えたり場所を移したりっていうことを許せる場所があったらいいなと思っています。

中津 金子さんは、植物を人間の友達のように見ているんですね。その考え方はどこからきているのでしょうか?

金子 2人、影響を受けた人がいます。ひとりは、「動いている庭」という本の著者のジル・クレマンさん。畑を作ったり、通路ができたり、という人の暮らしと合わせて植物が動いて行った記録をスケッチされています。庭というと、プランして作ったものを維持するという動きをとることが多いのですが、自然と人間の関係を扱うこの本では、植物が自由に進んでいくことを許容する考え方に影響を受けました。好きなように動いていいって面白いなと。
もうひとりは、ニューヨークのハイライン(高架線路跡地を庭にする活動)を代表作に持つピート・アウドルフさん。庭をつくる際に、種の全てをその地域の植物にするのではなく、敢えて園芸種を混ぜたり他の地域のワイルドフラワーを混ぜたりするんです。そうすることでより自然らしくなるとインタビューで話しているのを聞いて、影響を受けています。「こうあるべき」と型にはめ込み維持しつづけるのではなく、人も植物も自由な関係であることを許容する考え方を大切にしています。

garden_1
100種類ほどの野草の種のミックス
garden_2
土壌に種を混ぜます
garden_3
野原の土台が完成!

触ったり、ちぎったり。体験ができる自由な緑をNagatacho GRiDに。

中津  GRiDの『つながろう、自由になろう』というコンセプトと共通するものがありますね。Nagatacho GRiDの屋上にできた野原について、詳しく聴かせてください。

金子 この野原は、芝匠さんが特許を持っているパルプ土壌を使用しています。パルプ土壌は新聞紙のような古紙を繊維状にもこもこにした特殊な土で、保水力が高いことと、曲面にも施工しやすいことが特徴です。屋上には最適な素材ですね。この技術のおかげで、蒔いた種がふかふかな土壌の中に根を張ることができています。

種は、野に咲くワイルドフラワーの種を蒔いています。私は海外旅行が好きで、行くたびにいろんな国でワイルドフラワーの種を購入しているのですが、今回はためておいた種を数十種類一気に蒔きました。スイスやオランダで買った野草や、人の暮らしに溶け込んできたクローバー、ルピナス、カモミールなどが生えてくる予定です。ぜひ、皆さんにも好きな種を蒔いてほしいと思っています。勝手に蒔いちゃっていいんです。植物もやーだよと思ったら発芽しないし、別の場所がいいと思ったら移動しちゃうので、人も好きなように。カモミールなど香りがする植物が入っているのでちぎってもらってもいいですし、ぜひ植物をさわって楽しんでください

実は今回、千代田区のヒートアイランド助成金という仕組みを活用しています。アーバングリーンを増やす取り組みに対して施工費の半分を負担してもらうことができる制度なのですが、最低5年は芝を維持しなければ施工費を負担してもらうことができません。そのため、これからも長い目で、皆さんと一緒に屋上の野原を大切に維持することができればいいなと思っています。
例えば、草刈りワークショップを一緒にできたら嬉しいですね。夏は植物の成長スピードが早いので、野原に座りにくい時にはみんなで草刈りをして、「ここはトマトを植えたから刈らないで〜」「私も野菜を育ててみようかな」なんて会話が生まれ、交流から新たなつながりが生まれ、野原を維持しながら人のつながりも循環する場所になれば嬉しいです。

garden_rooftop

ー 金子さん、ありがとうございました!

つながろう、自由になろう

GRiDの屋上『Cloud9』は、9:00~18:00の間ご自由にご利用いただけます。※イベントスペースとしての貸し出しは行なっておりません。

Nagatacho GRiDは、新たな社会を構想する人がつながり活動するコミュニティビルとして、スペースを一緒に利用するだけではなく活動や協業を生み出すことを目指して運営しています。

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https://grid.tokyo.jp/


千葉 憲子

ITが世界を変えていくのに心惹かれ、SEとしてキャリアスタート。その後ITシステムの営業と営業企画を担当。Gaiaxの文化とミッションに惹かれて2018年8月入社。人が繋がる場を作ることに興味があり、社外でも多くのコミュニティやイベントを運営。My purpose は「人と人を繋げ新しい価値を生む触媒になる」