前回のインタビュー(2019年3月)で年間2~3回ロングホリデーを取得しながら働くとおっしゃっていた肘井さん。なんと2020年は、1年間「世界一周」に出かけるという。今回は今までの「旅行中は仕事をしない」というロングホリデーではなく、「働きながら世界一周」という全く異なる働き方に挑戦される。今回は、上司であるソーシャルメディアマーケティング事業部の重枝さんに参加いただき、「なぜ事業部としてそういった働き方を許容するのか」をメインにお話を伺いました。

1年間かけて世界一周に行くとのことですが、どのような心境の変化からですか?

肘井さん:過去2年間、ガイアックスで働きながらロングホリデーを取り、さまざまな国を巡る中で「もっと多くの国に行きたい」と思ったからです。そのため、「もっと長期間海外を巡りながら働けないか?」を模索した結果、いきついたのが「働きながら、世界一周」という選択肢でした。

また、ロングホリデーというステップを踏んだことで、旅行と仕事は両立できるものだとの確信が持てたことも大きいです。定期的にロングホリデーを取得しましたが、お客様の満足度が下がることはありませんでした。下がるどころか、追加発注いただけることが多くなり、ロングホリデーが必ずしも仕事の妨げにならないことを身をもって体験できました。事実、初めてロングホリデーを取得した時と比べて、業務は3倍ほどに増えています。

きっかけを作った過去2年間は、どのような国を巡られたのですか?

肘井さん:インド、ロシア、ドイツ、オーストリア、スリランカ、ウズベキスタン、バルト三国(リトアニア・ラトビア・エストニア)です。今回の「世界一周」とは異なり、それぞれ2週間の有給休暇を取得して、仕事はせずに思いっきり旅行だけを満喫しました。詳細は、個人ブログに記事があるのでぜひご覧いただけると嬉しいです!

「働きながら旅したい」と主張してよかった。転職後の旅行を振り返る。

2020年は「働きながら世界一周」をされるとのことですが、具体的にどのような働き方になるんですか?

肘井さん:旅のルートとしては、メキシコからスタートして、カリブ海→アフリカ→中東→中央アジアを巡る予定です。心の赴くままに旅をしたいので、細かい予定は決めず、その土地での出会いを大切にしながら進んでいければと思っています。

仕事は、さすがに今までと同じ量を担当するとパンクしちゃうので、半分程度になるように調整させていただきました。今の希望では、旅7:仕事3くらいで、月~木は旅をメインに、観光客の多い週末や休日は仕事ができればと思っています。ただ、あくまで希望なのでこの辺りは進めながらの調整になると思います。

肘井さんの働き方について、副部長の重枝さんはどう思われますか?

重枝さん:自分で制度を作って実行する。素晴らしいと思います。ただ、その前に肘井さんの場合は、仕事でもきちんと成果を出せていると言うのが前提ですけどね。初回のインドに行った際は「本当に実現可能なのか?」と心配もしましたが、最近は「そうか、肘井さんは今海外か」と思うくらいです。そのくらい、誰にも迷惑をかけずにやるべきことはきっちりやっています。部署の中でも仕事量は多いほうですが、私にロングホリデーを申請するときには、すでにあらかたの業務は終わらせて、お客様にも同意を取って、ノーとは言えない段取りがしてあるので、「どうぞ行ってきてください」としか言えないです(笑)。実際に過去6回の休暇も問題はなかったです。

肘井さん:今回の「世界一周」の交渉に際して、個人的にこだわっていたことがあります。それは「すべての担当案件にて、2020年も継続契約をいただく」ということです。「世界一周」を実現するには私の業務量を減らすことが必須条件のため、必ず後任者が発生します。その後任者に負担がかかるような形での引継ぎは絶対に行いたくない。私も、お客様も、後任者もハッピーな形で業務調整を行いたいというのが私の中の条件でした。

年末年始は来期の予算を組まれるお客様が多いため、出発は2月以降になるように設定しました。年末までの数ヵ月は狂ったように働くことになりましたが、その結果、10月に急遽トラブルで引き継いだ案件を除いては、すべての案件で2020年もご継続していただけることになりました。しかも、うち半数は追加発注までいただけました。

すごく完璧な仕事ぶりですね。それは、肘井さんだからできることなんでしょうか?

重枝さん:その側面は否定できないですね。高い能力だからスムーズにそれらが設定できるかもしれません。ただ、仕事を能動的に考えられる人であれば可能だと思います。成果を出そうという意識、そのために必要な情報を手に入れる行動力。方法は様々あると思うので、その人なりのやり方で行えばいいと思いますが、その意識と行動力は必要だと感じています。

 

肘井さんの働き方は、事業部のメンバーに影響はありましたか?

重枝さん:ありました。これまでもガイアックスとしては自由で風通しがいい会社だったし、やりたいとがあれば手を上げてやらせてもらえる自由はありましたが、実行する人はごく一部。型にはまった働き方をする人が多かったは事実です。ただ、肘井さんが「自分の趣味のためにロングホリデーという仕組みを作る」という大胆なことをやってくれたおかげで、周りも「自分の価値観に合わせた働き方を設計してみよう」という動きが広がりました。肘井さんが「実行できる」という可能性をリアルに見せてくれたおかげです。現在は、部長の管はオランダに移住し、他にもそれぞれの東京以外の場所でリモートワークをしている社員がいます。

こういった自由な働き方を認める上で、成功の秘訣はありますか?

重枝さん:とりあえずやってみることですね。失敗もあるけれど、やってみて学ぶこともあるので。細かくチャレンジしながら、改良してその積み重ねが大きいと感じます。

あとは、採用での人選びは重要です。自由な働き方は性善説によって成り立つものなので、メンバー選びには徹底的にこだわっています。いくら優秀な経歴でも、「私も海外で働きたいです!」のように働き方そのものが目的になっているような人は採用しません。あくまでクライアントや社会に貢献できたり、働く上での明確な目標があってこそです。そういった意味では、信頼できる人選びは大きいかもしれませんね。

個人の能力としては、自ら動けるかが重要。必要なものを手に入れるために逆算して自分で動けるか。肘井さんも制度を設計し、クライアントに説明し、実行した。誰かにやってくださいという人ではダメなんです。自由って、出来る人にとっては自由なんだけど、そうでない人には何もできない場所になってしまいますから。

肘井さん:確かに、ソーシャルメディアマーケティング事業部には教育制度があるわけでもないので、自発的に動いてわからないことがあれば聞くといった行動力がないと難しいかもしれません。待っていたら誰かが助けてくれたり、座っていればお給料をもらえるという受け身な発想な人は誰もいないですね。

重枝さん:とはいえ、決して個人プレイな部署ではなく、複数で案件は共有していますし、課題解決するために日常的に助けを借りられるような体制ではあります。

ソーシャルメディアマーケティング事業部で求める人材とはどんな人でしょうか。

重枝さん:自立している人。新しい時代のマーケティングに興味がありそれを広める意欲がある人。これだけ情報が流通している時代では、一方的な広告ではなく、誰かがキュレーションした情報を届けることに、マーケティングの新たな効果や可能性を感じています。仕事も働き方もクリエイティブに設計して楽しめる方に来ていただきたいですね。

肘井さん:「本質的な価値」を考えられる人。管さんや私の働き方をメンバーが認めてくれるのは、「働くとは何か」「価値とは何か」を本質的に考えているメンバーが多いからだと思います。「お客様のため、社会のためという文脈なのに、なぜか社内のしがらみにとらわれて実行に移せない」というジレンマに悩んでいる人などにおすすめかもしれません。

erina hijii

肘井絵里奈(秘境を旅するコンサルタント)

福岡出身、九州大学、株式会社ガイアックス。ソーシャルメディアマーケティング部 コンサルタント。「総合職でもロングホリデーを取れる日本」を目指して、試行錯誤しながら実践中。

〇取材・文 加藤朋美

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