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働き方改革を断行し、 業績を1年で2倍に伸ばした事業部とは

最終更新: 2023年9月6日

新体制時に抱えていた課題

私の所属する部署は企業のSNSマーケティングの支援を行なっています。クライアントのSNSアカウントの運用代行やコンサルティングが主な業務です。
私は2015年の9月から事業部長を務めることになり、いろいろと新しい施策に取り組んできました。新体制になった当時、部署の状況は決して良いとは言えず、大きく3つの課題を抱えていました。

  • 売上の伸び悩み:利益は出ていたものの、競合含めSNS市場全体が伸びていたにも関わらず、売上が2年間ほぼ横ばいの状態であった。
  • 長時間労働:各メンバーの負荷が重くなっており、毎日終電近くまでの残業が当たり前といった長時間労働を強いられていた。
  • 離職率の高さ:部署としての成長率の低迷、各メンバーの高負荷が要因ともなり、毎年多くのメンバーが退職していた(2015年の退職率は38%)。

利益重視の部署運営もチームの負担となっていました。
メンバー1人あたりの負担増 ⇨ 退職率の上昇 ⇨ 新メンバーの採用
⇨ 既存の仕事に新メンバーの教育コストが上積みされ、さらに負担が増加 ⇨ 退職率の上昇
この負のスパイラルによって、下記のような現象が起きていました。

  • 部署のイメージ低下による離職の加速と新規採用の難易度上昇
  • 部署にノウハウが蓄積されず、サービスクオリティが上がらない
  • 採用コストと教育コストという見えづらい原価が膨らむ

このような負の状況を打破するために、上長の協力の元、様々な施策に取り組みました。最初に注力したのが、労働環境の改善です。

全員が気持ち良く働ける環境作り

本来社員は全ての意識をクライアントに向けるべきであり、常に最高のサービスを提供することを念頭において日々の業務に取り組むべきだと私は考えています。しかしながら、当時のメンバーの意識は非常に内向きで、自身の労働環境の改善に意識を取られている者が多くいました。
そのため、まずは労働環境の改善に取り組まなければ他のどんな施策も進まないと判断し、社員満足度の向上を最優先課題として取り組むことにしました。新体制になって3ヶ月のうちに実施した施策は以下の通りです。

  • 契約社員を一律正社員へ
  • 全社員の給与アップ
  • リモートワークの実施
  • 裁量労働制の導入

私が事業部長になった理由の一つに、この部署の売上を3年で10倍にするというものがあります。それまで2年近くの間、売上がほぼ横ばいだった事業を一気に10倍へ伸ばすということは、それまでの延長線上にはない非連続な成長を実現せねばならず、その急激な成長を実現させるためにはメンバーの主体的な取り組みの強化が不可欠でした。そのため、私を含むマネージャー陣がまず覚悟を決め、それをメンバーに伝えることで、これから大きなチャレンジに挑む下地を作りたいと考えました。
このような背景から、同じチームの中心として働いてくれるメンバー(当時の全契約社員)を全員、正社員にすることを決め、一緒に大きなチャレンジに挑んでくれることを決めてくれたことへの感謝も込めて給与の一律アップも行いました。
また、信頼ベースのマネジメントを実現したいという理由から、リモートワークや裁量労働制を導入しました。本来、多くの人は「社会に価値を提供したい」「チームや他のメンバーに貢献したい」「自分自身をより成長させたい」という思いを持っているはずです。しかし、そうはならずにサボってしまったり、仕事の生産性が極端に悪いメンバーがいた場合、それは本人よりもその本人を取り巻く環境に原因があると考えるようにしています。この考え方がベースになければ、メンバーの主体性を引き出すことは難しくなりますし、それはすなわち非連続の成長も実現できないことを意味します。
このような背景から、社員を徹底的に信頼し、とにかく各メンバーのパフォーマンスが最大化されるような環境を作り上げるという目的で、リモートワークや裁量労働制を導入することにより、働き方の自由度を高めました。


クライアントに良質なサービスの提供を

次に注力したのは、クライアントへのサービス提供レベルの向上です。主に下記の施策を実施しました。

  • クラウドソーシングの活用
  • コア業務への注力
  • 学習促進

私たちの仕事は、クライアントの課題を理解し、最適なソリューションを提案し、実行した結果を分析してまた改善提案を行う、ということの繰り返しです。課題はそのクライアントの状況によって変化しますし、最適なソリューションも特にこの流れの早いSNS市場においては急速に変わります。そのため、社員は本来クライアントとのコミュニケーションと自身のスキル向上に十分な時間を投下する必要があり、それが満足に実践されなければ事業の拡大など見込めません。
そのため、クラウドソーシングを積極的に活用することによって各社員の業務負荷を軽減し、浮いた時間を本来のコア業務であるクライアントとのコミュニケーションとそれに伴う新規の提案、そして自身のスキル向上のための学習に費やしてほしいと考えました。
クラウドソーシングの具体的な導入方法は別の機会に紹介したいと思いますが、今では全ての社員がクラウドソーシングを利用しており、月間の部署の利用合計時間は600時間を超えます。

結果、2016年は売上が2倍に拡大

新体制に移行してから様々な施策に取り組みましたが、目に見える成果が出ました。まず、2016年は12ヶ月連続で売上目標を達成。年商は昨対190%、12月単体では前年同月比230%と大きく業績が拡大しました。
また、退職率は2015年の38%から8%(1名のみ)にまで下がり、新規採用も8名、それも内6名がリファラルによるものでした。
新たな施策に取り組み、一定の成果が出せたことで、取り上げてもらう機会も増えました。

HARES

”KPIマネジメントを辞めて「学習する組織」に変貌せよ。”
http://hares.jp/2016/12/06/gaiax-suga01/

ランサーズ

”成功は「人」を意識したコミュニケーションから。顧客の課題解決に全てを投入できるようになりました。”

私たちの取り組みについてお話しする機会も増え、参考になったという声も多くいただくようになってきたため、今年はこのブログを通じて情報発信を積極的に行なっていきたいと思います。

管 大輔
2013年新卒でガイアックスに入社。2015年9月から事業部長を務め、クラウドソーシングの活用、リモートワークの推進など働き方の多様化を積極的に進めた結果、2年間で離職率を40%から0%に、売上が5倍に成長。2019年に本部長就任。2020年に新卒採用支援サービス『オンライン就活』を立ち上げ、事業責任者を兼務。
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