第22回定時株主総会の招集通知にあわせ、2020年に株主のみなさまにアンケートを実施いたしました。ご回答いただいたアンケートを集計し、その結果を抜粋して発表いたします。個別でいただいたご意見につきましても、社長室の千葉、IRの木村、ガイアックス代表執行役社長の上田が所感や回答をお伝えしております。

皆様からの貴重なご意見、ありがとうございました。
アンケート内容は、今後の経営やIR活動等の参考とさせていただきます。

上田 祐司

株式会社ガイアックス 代表執行役社長
1974年大阪府生まれ、1997年同志社大学経済学部卒業。大学卒業後は起業を志し、ベンチャー支援を事業内容とする会社に入社。一年半後、24歳で起業。30歳で上場を果たす。ガイアックスでは、「人と人をつなげる」のミッションの実現のため、これまでのソーシャルメディア事業に加え、シェアリングエコノミー事業や関連する企業への投資を強化している。一般社団法人シェアリングエコノミー協会の代表理事を務める。

Noriko Chiba

千葉 憲子

株式会社ガイアックス
社長室 兼 コミュニティディレクター
ITシステムの営業と企画を経て、2018 年よりガイアックスに転職。コミュニティディレクターとして、社内外がフリー、フラット、オープンに交わる仕組みづくりなどの仕事を行う。「日本一?働き方が自由な会社」でもあり、リモートワークや複業も推奨されているため、仕事を続けながら地元である長野では長野県塩尻市特任CCOを務めるなど、ゆるい二拠点生活を実践中。人が繋がる場を作ることに興味があり、社内外で多くのコミュニティやイベントを運営。My purpose は「人と人を繋ぎ、新しい価値を生む触媒になる」。

Tomohiro Kimura

木村 智浩

株式会社ガイアックス
IR担当/COO(チーフカルチャーオフィサー)
2004年4月にガイアックスに新卒入社。営業、新卒採用、経営企画などを経て、企業向SNS事業の立ち上げから国内シェアNo.1獲得に従事。その後、コンタクトセンター運用改善、ネット選挙事業、出資先IoT企業広報、シェアリングエコノミー協会などの広報立ち上げを経て、現在は人事労務・広報・IR・ブランドを担当。モンテッソーリ、ススキメソード、サマーヒルスクールが好きな四児の父。キャリアコンサルタント(国家資格)、ポジティブ心理学プラクティショナー。

※本記事は上記動画の書き起こし記事です

ガイアックスの株主の比率

千葉:まずは、ご回答いただきました皆さま、ありがとうございました。

それでは、まず特徴的なところをご紹介いたします。
1つ目は「ガイアックスの株主の比率について」です。

ガイアックスの株主の方々は、他社一般の方と比較すると大変お若く、ビジネスパーソンがとても多くいらっしゃる印象です。

具体的に見ていくと40代が一番多く、全体の約3割を占めています。そのあとは50代が2割で、30代、60代、70代と続いております。

男性と女性の比率は男性が73%、女性が27%で、個人投資家の一般的な男女比が男性8対女性2なので、これに対して女性の割合がやや高いように思います。

年齢構成
男女比

千葉:IRの木村さん、なぜこのような傾向があるのでしょうか?

木村:実際に購入いただき株主になられた方々には、ソーシャルメディアなどに接していらっしゃる方が多く、結果として他社一般の平均とは大きく異なるのが特徴となっております。

千葉:上田さんはこのデータを見られてどのような印象を受けましたか?

上田:当社自身がダイバーシティなどを大切にしておりますので、一般に比べて男女比で女性の方が多いというのはとてもうれしいですし、若い方に株を購入いただいているのもうれしく思います。

千葉:会社自体に愛着を持っていただいたり、応援してくださるような方が多いのかな、という印象でしょうか。

上田:そうですね。

株式取得/保有のきっかけ・理由

取得きっかけ

次に、「当社の株式を取得されたきっかけや理由をお聞かせください」というアンケートを取らせていただきました。

回答全体の割合を見ると、「Yahoo!ファイナンスなどの金融の情報サイト」が19%で最も多く、「当社に関する各種報道」が18%「会社四季報がきっかけ」が16%となっています。これが当社株式の取得理由の上位3つになっております。

ちなみに、保有方針別での取得きっかけは「買い増し」で、当社取得先に期待していてさらに買い増していただいているというのが増えていますね。
木村さん、こちらはどのような印象でしょうか?

木村:実は若い方ほど、友人・知人からのおすすめがきっかけに入っているケースが多いです。Yahoo!ファイナンスや金融情報サイトなどを見られてという理由の方が多いのも特徴となっております。

千葉:おすすめが多いというのは面白いですね。
個別でもいろいろな回答が来ております。具体的に頂いている株主の方からの取得理由については、「長男が弊社に就職した」なども。

上田:ありがとうございます。
ガイアックスは採用に力を入れておりますので、そういう意味では入社された方も実際に持株会をされているケースもありますし、ご家族の方に購入いただくことはうれしいですね。
当社の経営情報に全社員が触れてしまいがちなので、購入の際にはインサイダー情報に気を付けていただければと思います。

千葉:そうですね。他には、弊社の元子会社で最近上場したアディッシュの特集を見て、もともとのアディッシュのメンバーが所属していたガイアックスに興味を持っていただいたというものもあります。

上田:ガイアックスグループは事業をどんどんカーブアウトするという事業方針があります。
アディッシュは15年ほど前からやっていた事業ではあるのですが、ソーシャルメディアの投稿モニタリングやネットパトロールやカスタマーサポートなどのビジネスをおこなっていて、カーブアウトして今年に無事上場に至った会社です。

新しい働き方の会社イメージ・方針

千葉:他にも、新しい働き方やチャレンジしている会社のイメージ・方針などがあって、それが印象に残ったという話も頂いております。

上田:事業自体はソーシャルメディア・シェアリングエコノミーということでこだわっているのですが、一方で働き方に関してもこだわっております。いかに一人一人が自分自身で自由に、自律的に動けるかどうか。

コロナでリモートワークが増えていますが、昔からリモートワークをして世界中を旅行しながら働く人もいれば、海外に住んで働く人もいて、さまざまな形でやっています。

そのように自律的に働くからこそ、このスタートアップ業界で結果を残せる確率が増えていくと信じております。

鎌倉投信 新井氏/藤沢久美氏など他の方の各種メディア

千葉:私どもと関連してお付き合いのある鎌倉投信創業者・元取締役の新井和宏さんや、藤沢久美さんの社長Talkなど、他の方の各種メディアを見て来られたという方もいらっしゃいますね。

上田:私どももいろいろなイベントに出させていただいたり、一方で当社が開催するイベントに来ていただくなどもしているのですが、そういう時は私も尊敬する方々とお話しする機会があって。

鎌倉投信創業者の新井和宏さんは最近、eumo(ユーモ)という新しい経済圏を作るというような考え方の活動をされていらっしゃって、我々も何かお手伝いできることがないかということでご一緒させていただいております。

藤沢久美さんはソフィアバンクというものをされていらっしゃるのですが、ソフィアバンクの理念と当社のガイア理論(「地球はそれ自体がひとつの生命体である」イギリスの科学者ジェームズ・ラブロック博士が提唱)という理念に近いところがあって、大変参考にさせていただいております。

千葉:この件について、木村さんはいかがでしょうか?

木村:本当にご縁のある方に購入いただいている、それも鎌倉投信創業者の新井さんのお話を聞いてなどは、とてもうれしいですね。

鎌倉投信さんがどんな投資方針を持たれているかというと、100年続くような会社を中小型株の中から見出して、すごく長く成長していく、世の中に必要だろうという会社を選ばれている。そういった会社を創業された新井さんのお話からというのは大変喜ばしいです。

世の中に必要だと思って会社の株式を購入する投資家や株主の方が増えていくと、本当に良い世の中になっていくだろうなと思っていますし、そういった期待に応えていくということが非常に重要だと感じております。

購入時に、重要視したこと

千葉:「実際に購入された際、重要視されたことはどんなことか」というアンケートを取らせていただきました。

全体の60%が「成長性」でした。つまり、値上がりの期待値が高いということになります。
また、若い方ほどその期待値が大きいということも明らかになりました。

木村さん、こちらはいかがでしょうか?

木村:実はいくつか特徴があります。
クロス分析で見ていくと、保有期間で10年以上という方になると本当に当社のサービスのファンでいらっしゃる方が多かったり、中長期で保有するという方は他社と比較して事業内容に魅力を感じていただいています。

会社の事業の中身をしっかりと見ていただき愛着を持っていただいているということを、大変ありがたく感じております。

株主様からの具体回答

ご意見:非常識経営者が多い

千葉:続いて、実際に具体的な回答の内容について3つ取り上げて、上田さんに質問いたします。

まず1つ目、「非常識経営者が多い」というものです。
この非常識経営者について、上田さんはガイアックスのどのような魅力だと思われますか?

上田:非常識と言われても…
なかなか自分では合理的で正しいことをしているつもりで、一般と違うのかどうかもわからないですね。

そういう意味では千葉さんは転職で当社に来たので、他社と比べて当社に入ってみた印象や違いはどうですか?

千葉:個人に対してすごく任せられていて、自由と責任というのをとても大事にしている会社だと思っています。これほどまでに個人に裁量権を与えてくれる会社というのはないかな…とも思っております。

そこの部分が、上田さんが非常識経営者と言われるところではありますし、自立した起業家として会社を興していける人たちを生んでいく、たくさんの非常識経営者を生むきっかけになっているかなと思っていますね。

上田:そういう意味では社長室ということで、とても落ち着いた仕事のはずだとは思うのですが、自由という環境の中、千葉さんはどんな活動をしているのですか?

千葉:社長室の仕事は全体の2割ぐらいで。
それも、現在20人近くのクラウドソーサーの皆さんとさせていただいているので、とても自由度があって、任せられた仕事の中で自分で裁量を持ってできていると思っております。

それ以外にも、社外で長野県の地方都市 塩尻市にて業務委託で働いたり、本当にいろいろなことをさせていただいています。
「こんなに自由でいいのかな?」と毎日思いながら働いています。木村さんも割と自由に働かれていますよね。

木村:そうですね。
これはガイアックスのカルチャーの影響だと思うのですが、コロナ以前からリモートワークが普及していて、そこへの移り変わりがかなり速かったです。

気が付けば現在リモートワークの会社になって、Nagatacho GRiDという本社がコミュニティだったのが各自皆さんが地方に移住して、そこにコミュニティを作っていく、そんな形になって、ガイアックスという活動が各従業員を起点に日本に広がりつつある、そんな特殊なことが起こっている。

それを非常識と見られるかもしれない一方で、とても先進的だとポジティブにとらえて購入理由にしていただいているというのは、本当に時代の変化を感じております。

ご意見:未来企業

千葉:次に2つ目、「未来企業」というところに着目していただき、そこを重視して購入していただいたという方がいらっしゃいますが、これについてはどのように思われますか?

上田:今木村さんが話した通り、そういったところが未来的・先進的という風に評価をいただいているのかなと思っております。

あとは、私たちガイアックスは人と人をつなげるということで、赤の他人も含めて人と人がつながった社会とはどうあるべきなのかを起点にサービスを考えたりしていますので、そういったところも評価いただいているのかなとも思います。

ご意見:出資先が魅力

千葉:最後に3つ目、「出資先が魅力だ」という回答も頂いておりますが、これについてはいかがでしょうか?

上田:出資先の多くはカーブアウト、もしくは新卒で入社された方が当社を卒業されてつくられる会社などに出資させていただいております。

もともと当社が採用に力を入れていて、とびきりの人材に入社いただいているのですが、その方々がこの環境で自我を出されて、「社会はかくあるべきだ!」という形で新しい事業をつくられていく。それに対し、ここまで優秀で面白い方であればぜひ出資させていただきたという格好なので、そういう意味では面白い会社が多いのかなと。

特に最近だと、ADDress(アドレス)という会社は長年勤めていた佐別当という方が、今も形上は当社に席もあり既存社員ではあるんですが、現在ADDressの社長となっています。
月額4万円で全国住み放題という、まさにコロナ時代に必要となるようなサービスをコロナ前から立ち上げている、そんな会社に出資させていただいております。

社外では、若い方にいかに起業がいいのかというような話をよくさせていただいていますが、そうした中で知り合った元気のある若い経営者の方に出資させていただいています。
例えば、スキマバイトのTimee(タイミー)さんという会社。こちらはまだまだ社長さんも若いのですが、事業を着実に伸ばしていらっしゃるなと思っております。

千葉:弊社の株を取得された時に重視されたこととして、「非常識な経営者であること」、「未来企業であること」、「出資先が魅力であること」について話をさせていただきました。

株価対策:東証上場視点

今度は別の視点からお話を伺います。
次に、東証上場視点での株価対策についてのご意見を紹介いたします。

名証から東証への移行

千葉:現在、弊社は名証セントレックスに上場しておりますが、「名証から東証への移行を検討いただきたい」とのご意見を頂いております。
こちらは以前からも頂いている意見ではありますが、木村さんはいかがでしょうか?

木村:実はこういった問い合わせを、たくさん頂いております。
東証上場、第二部などを検討する際の条件があって、おそらくそこの部分があまり知られていないだけに、ご質問を頂いているのではと思っています。

補足をさせて頂きますと、現状市場変更の条件に対して、利益が足りていないというのがあります。これまで直近2年間の利益額が5億円という条件がありました。

実は直近1年間の利益額が1億円以上というように条件が変わっているのですが、安定的に利益を出すことによって市場変更をしてほしいということに対し、それはどうなのかと。
企業価値を最大化する良い選択肢なのでは?というのが、株主の皆さまのお気持ちだと思っております。

上田さん、利益を安定的に出して市場変更するという選択肢についてはいかがでしょうか?

上田:東証のマーケットを今回かなり入れ替えられて、もう一度整備され直したということもあり、過去の話としてはこういうルールがあって上がれませんということですが。

今後も当然、当社の事業価値と創造のために大きなマーケットに出ていくことは大切だと思っていますので、目指すのかどうかと言われればもちろん目指していきたいと思っております。

ただ、やはり重要なのはまず事業の成長と、株主の方におかれましてはより売買しやすいように流通量の拡大ということがありますので、それは名証でも東証でも変わらずがんばっていくことだと思っています。

いろいろな基準がある中で、たとえば株の売却が利益につながるわけですが、アディッシュの株式などもどちらかといえば基準を満たすために売却するというより、一番儲かる時に売っていくというような方針でやっていきますので、そこがなかなか整合性が取れないというか、基準とフィットしないということがありますので、結果として市場を変更できていないということになっています。

ただ、改めてですが、取引量の拡大、需給の拡大、そしてできることならば大きな市場に変えていくということは掲げてやっていきたいと思っております。

株価対策:安定成長視点

千葉:続けて別のご意見を紹介いたします。
次のご意見は、「安定成長視点での株価対策について」です。こちらのついては複数のご意見を頂いております。

株価対策:利益追求について

たとえば、「事業内容に大変魅力を感じて投資をしていますが、同時に利益を追求して長期保有の株主を安心させていただきたい」というご意見があります。
※ガイアックスの事業内容についてはこちら
こちらについても上田さんのお考えをお聞きしたいのですが、いかがでしょうか?

上田:当たり前ですが、当社は株式会社として利益を追求しております。では利益というのがいったい何なのか。

一番重要なのは、100投資してそれが200、300で返ってくるかどうか。このことを最重視しています。
もちろん、ベンチャー投資になってくると、100投資して必ず200返ってくるなんてことはあり得ませんので。
100投資して、もしかすると10回に1回100倍になります、というような案件に積極的に投資をしていくということをやっております。

そうした中で、なかなか投資先がうまくいかなかった時に減損するとか、実際に100投資して10000になったとしても、その株を売却するまでは10000の利益という形で会計上の利益を計上できないという形になっています。結果として、なかなか会計上利益を安定的に表現することが難しくなっています。

ただ、私どもの社内の中の基準で考えると、投資をしてから売却するまで5年10年かかりますから、10年20年スパンで私どもの投資とリターンは採算が合っているのかということを常にモニタリングしながらチェックしております。

もちろん、その中で一定の業績を上げているとは思っているんですが、より投資の目利きや投資したあとのフォローアップ、特にうまくいっているところほどフォローアップして。
うまくいかないところに手間暇をかけても採算は合いませんので、うまくいっている5倍10倍になるところを20倍30倍にする方がインパクトが多いですから、そういうところにフォーカスしながらいかにサポートしていくのかということを中心にがんばっております。

株主の皆さまに、なかなかご安心いただけないような状況だというのは私も感じていますが、長期的な価値創造に向けてがんばっていますので、その点を信じていただけるとありがたいなと思っています。

株価対策:株主還元視点

千葉:では次に、「株主還元視点の株価対策について」もご意見を頂いております。
「株主還元の展望を示してほしい」、「キャピタルゲインの方が重要だが、原理的には株主還元のない企業の株価は上昇しようがない」というようなご意見も頂いています。

配当、優待、自社株買いなどについて、木村さんからお願いできますでしょうか?

木村:実際そういった配当や自社株買いはいかがでしょうかというお話は頂きます。
一方で株主優待ですが、弊社の事業が何か現物を提供するものではなく、体験ですとか、法人向けのビジネスが多いものでして、なかなか弊社の事業に沿った優待が現状実施できていないというのは感じております。

配当、自社株買いなどに関しては上田さんからお願いできますでしょうか?

上田:本日時点で安定した配当ということは実施しておりません。
以前に株価が非常に落ちた時、かなり大きな配当を実施したことはあるのですが、直近ではおこなっていません。

ただ、経営のどのような現金を運用するのか、どのように使うのかという選択肢の中に、配当や自社株買いがあるということは常々認識しております。

当社は投資を日頃からやっておりますし、当社自身の、今日時点での既存事業と言いましょうか、今日時点の本業と呼ばれるような事業の柱であろうが、もしも売却すると将来獲得キャッシュフローより大きい場合は積極的に売却するようなこともやります。

そういう意味では事業の売却や買収、事業への投資もしくは投資した事業の株式の売却、それと同様に自社株買いや増資といったことも常にバランスを見ながら、どれが一番非常にコストパフォーマンスがいいのか、最終的な長期保有株主にとってポジティブなのかということを検討しながら実施していきますので、今日時点ではおこなっておりませんが、常に検討しているということと、状況に応じておこなう可能性はあります。

ベーシックなところでいくと、まだまだ投資余力がありますが、それを超えて投資をしたいなと、魅力を感じる事業が多いものですから、直近ではなかなか難しいのではないかなと思っています。それを踏まえ、長期保有の株主様の根源的な株式の価値を上げるべくがんばっていきたいと思っております。

株価対策:企業価値を業績に反映するという視点

千葉:では続いて、「企業価値を業績に反映するという視点での株価対策について」です。
「投資先の企業価値を業績に反映する仕組みづくりをお願いしたい」というご意見を頂いておりますが、上田さん、投資先の会計処理などはどのようになっているのでしょうか?

上田:未公開企業ですのでなかなか価値が表現できず、投資をした時の投資価値もしくは純資産がどうしても落ちていきますので、落ちていくのに合わせて減損処理をします。

そのあと高い株価でファイナンスをしたとしても、我々の持っている株価が流通しているわけではありませんので、投資したままもしくは減損した株価のままを維持するような株価に設定しています。

我々も投資をする時のスキームづくりは、本当に最先端のスキームを活用しながら、いかにリスクなくいかにリターンが大きくできるような投資をするのかということにこだわっております。

一方でそれをどうバランスシート上で表現するのか、ガイアックスグループとして連結決算にどう表現するのかに関しては、非常にディフェンシブです。
監査法人さんとディスカッションすることもなく、減損するなら減損しましょうということで、単純に処理をしていっております。

結果として、そういったものも最終的に株を売った時には全て利益として表現されますので、なかなか企業価値をバランスシートや業績という形で反映しづらいなと思っておりますが、長期的に見ると結果一緒という風に考えておりますので、そこに力を入れるというよりかは、いかにおいしく投資をするのか、どうおいしく売却するのかということを注視しています。

ご要望:投資先の情報開示の充実/投資理由の明示

千葉:他に頂いたものでは、「投資先の情報開示を充実してほしい」、「なぜ投資したのかなど理由も説明してほしい」という投資先事業についての質問が多かったです。

たとえば、先ほどもお話に挙がりましたADDressや、本人確認事業のTRUSTDOCK(トラストドック)などが具体名として挙がっております。

まず、ADDressの成長の支援をどのようにおこなっているのか、投資をなぜおこなったのかという部分についてお話しいただけますか?

上田:ADDressは全国に住み放題というサービスで、木村さんも利用されていると思いますが、いかがですか?

木村:本当に今メディアに取り上げられることの多いサービスです。
気付けば僕らがリモートワークになってそういう時代になって、実際に自宅でリモートワークをしていると、「ちょっと都心でやっているのもどうかな」と感じる人も出てくる。

何が起こっているのかというと、地方に移住をして暮らしてみたいと。ただ、地方移住は非常にハードルが高いので、まずは他拠点という選択肢でいろいろな地方に住んでみる。
そんなことが月額4万円で可能になっているという、本当に今までにないサービスです。

コロナの影響で、この仕組みを利用したいという方が非常に増えています。
単なる地方住まいだけではなく、シェアハウスのようなコミュニティのスペースになっておりますので、これをきっかけにさまざまな先駆的な新しい生き方・働き方をしている人たちに出会っていける。
そんな部分も価値になっているので、口コミで大きく伸ばしているというのをユーザー視点で見ていて感じております。

上田:当社の投資基準としては、基本的にソーシャルメディア関連事業かシェアリングエコノミー関連事業かというようになっておりますが、ADDressは木村さんが挙げられた通り、ある地方の家をみんなでシェアするというタイプのシェアリングエコノミー事業です。

本当にコロナで急成長していますが、コロナが来る来ないに関わらず、ものをシェアするという文化は伸びると我々は判断しております。
さらに、長年当社の社員として実績を上げてきた佐別当さんが社長をされるということであれば、これはもう間違いないだろうと。私どもガイアックスの執行役であった岡田も取締役として常任することになりましたので、これはもう鉄板だろうということで投資をおこなっております。

ありとあらゆるものがシェアされていく社会というのは、自宅や住むところにも迫ってきていると思っています。
車なども皆さんの中には1日借りる時はレンタカー、15分借りる時でもカーシェアを借りて、「今更、車を持つ必要はあるの?」といった感覚があるかもしれませんが、家や住むところに関してもそのような世界観が来ると思っており、家×シェアという文脈ではADDress以外にも数社に投資をさせていただいております。

千葉:シェアする文化が広まっていって、個人と個人のやり取りが増えると、やはり貸す人がどんな人なのか、借りる人はどんな人なのかというのがすごく重要になってくるかと思っております。

そういう意味でも、本人確認事業のTRUSTDOCKにも投資をしていると思いますが、TRUSTDOCKの今後の展望などはどのように考えていらっしゃいますか?

上田:千葉さんが挙げられた通りで、本人確認という業務が非常に重要になるだろうということで、実はガイアックスの事業として本人確認サービスを立ち上げておりました。

そのチームが外部からの資金を調達しながら、自分たちも株を持ちながら事業を成長させたいという意向があったのでカーブアウトした、その会社がTRUSTDOCKという形になっています。

現経営陣の千葉社長をはじめ、もともとガイアックスのメンバーが中心となって事業を展開しております。
本人確認というのはシェアリングエコノミーにおいて非常に重要となりますが、最近フィンテックや働き方が柔軟化する中でTimeeさんなど、1時間スキマバイトができますという時に「ではその本人確認はどうするの?」ということで、働くということが柔軟化しても本人確認が必要になってきます。

TRUSTDOCKも、もともとガイアックスの中にいて、それこそシェアリングエコノミー事業しかしてこなかったかもしれませんが、今グループ外に出たことで他の領域のビジネスも取りにいっております。
おかげさまで、こちらの会社もマスコミに出ない日はないというほどに注目をいただきながら成長させていただいていると思っています。

木村:先日、TRUSTDOCKのメンバーがガイアックスの本社のNagatacho GRiDにいらっしゃいました。実は2020年の初めごろは7名ほどのチーム・会社だったのですが、この半年間で現在は20名ほどの会社になっていて、日本人・外国人を含めた多様なチームで事業を伸ばし、大変な急成長をされていらっしゃいます。

直近だと大手キャリアさんや銀行などで本人確認の重要性というのが非常に世の中を騒がせたかと思うのですが、それからデジタルでやっていきたいという政府の方針もあって非常に伸びている、注目されている分野になっています。

そこにガイアックスの卒業生のメンバーが採用などの支援に入っていて、ガイアックスもいろいろな形で関わっているというのを感じております。

千葉:ADDressやTRUSTDOCKのお話を頂きましたが、この2つというのは弊社のメンバーが外部から資本を入れてカーブアウトという制度を使って外に出たものでもありますが、それ以外に先ほどのTimeeのような既に外にある投資家に投資をしているというものもあると思います。

こちらは現在、全体でいくつぐらいの会社に投資しているのでしょうか?

上田:本当に月次でどんどん投資しておりますし、売却もしていますので、なかなか数えづらいのですが、今日時点で3、40社で投資やカーブアウトをしています。

3種類ありまして、1つは当社からカーブアウトしたTRUSTDOCKのようなもの、1つは当社の卒業生が起業して投資をするADDressのようなもの、そして外部の方が社長をされているTimeeさんのようなもの、こういった3つがありますが、合計していくと3、40社には投資をしております。

Trustdock
TRUSTDOCK代表 千葉氏
ADDress代表 佐別当氏

ご要望:上田代表の動画/SNS発信の強化について
千葉:ガイアックスはソーシャルメディアからシェアリングエコノミー、インキュベーション事業など多岐に渡った事業をおこなっている会社なので、なかなか会社の内部がわからないといったご意見も頂いております。

その中で、上田さん自身の動画やSNSなどを通じて発信を強めてほしいという要望も頂いていますが、こちらについてはいかがでしょうか?

上田:ガイアックスのオフィシャルサイトでブログを提供していますし、会社とは少し切り離していますが私個人としてもブログを書いております。

個人ブログはあくまで個人なので、特に事業の責任を取っての話をしているわけではないのですが、やはり社長として日常生活に感じることから事業に発展したり、ブログを書く中で整理されたことを将来事業としてつくりたいなと思ったりしていますので、そういう意味では1つの参考として見ていただけるのではないかと思っております。

それと、ブログは正直に言いましてなかなか文章に書くのが大変なので、最近はTwitterをよりがんばっています。
上田祐司(@yujiyuji)というアカウントですが、Twitterもフォローしていただけると日頃から情報収集していただけるのではと思います。(ガイアックス公式Twitterアカウント @gaiax もぜひあわせてフォローください)

加えて、今後間違いなく動画の時代が来るので、最近はグループ全体を挙げて、できる限り日頃から当社の活動を動画として発信していこうとしております。
ぜひYouTubeチャンネルも確認していただけるとうれしいです。

千葉:私たちもわかりづらい会社なので、動画やSNSを通じて皆さんに中身をお伝えできればいいなと思っております。

それでは、本日はお時間を頂きましてありがとうございました。

動画シリーズ「LEADER INSIGHT」

「自由すぎる」「起業家輩出企業」などと言われているが、未だ正体不明な株式会社ガイアックス。ガイアックスは一体どんな会社なのか。皆さんの疑問にお答えするべく、代表の上田がガイアックスについて語る動画シリーズ『LEADER INSIGHT』

第一弾のテーマは『Gaiaxとは?』

  • 株式会社ガイアックスの大切にしている価値観とは
  • ミッション「人と人をつなげる」とは
  • 今特に力を入れているビジネス
    ガイアックスが目指す社会とは
    などのトピックについて代表の上田が語っています。

ぜひご覧ください!

『LEADER_INSIGHT』〜 Gaiaxとは 〜

上田 祐司

上田 祐司

1997年の大学卒業後に起業を志し、ベンチャー支援を事業内容とする会社に入社。一年半後、同社を退社。1999年、24歳で株式会社ガイアックスを設立する。30歳で名証セントレックス市場へ上場。
社団法人シェアリングエコノミー協会の代表理事を務める。同志社大学経済学部卒。