政策提言や政策課題の論点などを分析、提供する民間のシンクタンクである、NIRA総合研究開発機構が新型コロナウイルス感染症で変容する暮らしと働き方を切り口に、現場でサービスを提供している5名の経営者へのインタビュー・論考集をリリースされました。
変容する暮らしと働き方について、サイボウズ青野社長やMICIN原社長など4名の経営者のインタビューとともに、代表上田のインタビューが掲載されています。
ガイアックスは、ソーシャルメディアとシェアリングエコノミーに注力している企業であり、フリー・フラット・オープンのカルチャーを大切にしています。
コロナがまん延する前から、リモートワークを推進。また、 新型コロナウィルスの影響にも、新サービス提供などで柔軟に対応しつづけている企業でもあります。
※この記事は、公益財団法人NIRA総合研究開発機構「私の構想 2020.8 no.49 『MY VISION 変容する暮らしと働き方』」からの引用です。
(引用:私の構想 2020.8 no.49 『MY VISION 変容する暮らしと働き方』「 新型コロナウィルス感染症の発生で、テレワークはオンライン診療などが急速に広まった。暮らしや働き方は今後どう変わるのか。」、2020.8.10、P.9,13)
上田祐司 株式会社ガイアックス 代表執行役社長/一般社団法人シェアリングエコノミー協会 代表理事 「変化に強いシェアリング経済」
-新型コロナウイルス感染症の発生により、どのような変化が起きているか。今後、暮らしや働き方はどう変わるのか。
他人とモノや空間を共有するシェアリング経済は危機に瀕したと思う人もいる。
しかし、現実には、オンラインを利用した体験型のシェアリング経済の人気は、かえって上昇している。
例えば、オンラインによるイベントや体験教室、記者会見の開催、そして、「オンライン就活」などだ。なかでも、オンライン就活は、当初八〇〇人だった学生ユーザーが二〇〇〇人超に増えており、高い関心を集めている。
こうしたオンラインサービスは、コロナ禍が終息したら終わりではなく、今後も継続していくと思う。というのも、今まではリアルで行ってきた体験をオンラインでやってみて初めて、オンラインだからこそ享受できる便利さ、楽しさがあることに皆が気づいたからだ。例えば、外国人が教える家庭料理教室(Tadaku)は、オンラインによって、生徒は自宅にいながら、自分に合った先生を容易に探し、習うことができるようになった。家で作れば、その料理を家族に振る舞うこともできる。また、北海道の町や村に住む人が「占いの会」を開催しても集客は難しいが、オンラインを利用すれば、移動時間や交通費に左右されず、顧客となるターゲット層を格段に広げられる。
シェアリング経済の企業が好調であるのは、当社がオンライン化に取り組んだように、需要やニーズの変化に対応し、スピーディーにビジネスを転換しているからだ。シェアリング経済の本質は、マッチングサービスのプラットフォームである。つまり、「こういうニーズがある人と、こういうサービスを提供する人をマッチングする」とネット上の「掲示板」に掲げる。もしビジネスを転換したければ、その新しいビジネス用に手直ししたプラットフォームをネット上に用意するだけでよい。それが可能であるのも、サービスを提供する人を企業が雇用するのではなく、サービスの提供者にプラットフォームを利用してもらうにすぎないからだ。特に、今回の感染症の発生のように、社会が大きく変化すると、従来のような社員を抱えた組織では変化に対応できない。プラットフォーマーは、サービスの内容ではなく、どこに需要があるかをみて、事業を展開しているということだ。(引用:私の構想 2020.8 no.49 『MY VISION 変容する暮らしと働き方』「 新型コロナウィルス感染症の発生で、テレワークはオンライン診療などが急速に広まった。暮らしや働き方は今後どう変わるのか。」、2020.8.10、P.13)
その他詳細は、ぜひNIRA総合研究開発機構の私の構想をご覧ください。
「シェアリングエコノミー」の用語の意味がわからないという方は、「シェアリングエコノミーとは?」もあわせてご覧ください。