2020年7月20日(月)、Blockchain Biz Communityの主催イベントとして「ブロックチェーン基礎講座」がオンラインで開催されました。ブロックチェーンについて、基礎から学ぶことのできるオンラインの本講座。株式会社ガイアックスの峯荒夢さんを講師に、『ブロックチェーン』について参加者全員で理解を深めていきます。

講座の内容は、初心者のためのわかりやすい解説で構成され、ブロックチェーンの仕組みと特徴からブロックチェーンの未来までを解説。わからない部分は、直接講師にオンライン上で質問ができるなど、初心者でもダイレクトに専門家に質問をし、どんな疑問もその場で解決が可能です。

Blockchain Biz Communityメンバーだけが参加できる、本講座に潜入してきました!

Blockchain Bizとは

株式会社ガイアックスが運営するブロックチェーンの情報サイト。

>> Blockchain Biz

ブロックチェーンの国際標準を検討するISO/TC307国内検討委員のブロックチェーンの専門家、Libra を使ったマーケットプレイスのプロトタイプ「FLIBRA」や、応援を価値化するサービス 「cheerfor(チアフォー)」のベータ版をリリースしてきたメンバーが在籍しています。現在では「Blockchain Biz Community」が立ち上がり、参加する人それぞれが主役となり、積極的に思い思いのアイディアやコラボレーションを切磋琢磨の中で作り上げています。さらにBlockchain Biz Communityのメンバーになると、前述のメンバーからサポートがうけられ、ガイアックスの新規事業創出部門「Gaiax STARTUP STUDIO」から、投資やビジネス開発だけでなく、エンジニアリングやマーケティング、広報や財務などの管理機能の提供もうけることが可能。アイディアをより具体的に形にするサポートも充実しています。

Blockchain Biz Community

ブロックチェーンの仕組みと特徴の解説

まずは、峯荒夢さんが、ブロックチェーンをわかりやすく解説していきます。

もちろん、ブロックチェーンの知識がなくても大丈夫!とっつきにくい難しい内容を、わかりやすく噛み砕いて説明するところからスタートしました。講座内容の一部を抜粋し、本講座の模様をお伝えしていきます。

Mine Aram

峯 荒夢
株式会社ガイアックス 技術開発部マネージャー

技術開発部で新規技術開発チームさきがけを率い、個人としてはシェアリングエコノミーを支える最も重要な技術としてブロックチェーンに注力。中間者搾取が排除され、フェアで不正の無い世の中を実現できる技術と信じ取り組んでいる。ブロックチェーンの国際標準化を検討するTC307/ISO国内検討委員にも名を連ねている。

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ブロックチェーンイベント『Blockchain Biz主催 ブロックチェーン基礎講座』レポ

ブロックチェーンとは、何なのか

ブロックチェーンを一言で表すと「台帳」。「ブロック」も「チェーン」も、誰しもがわかる概念。だけれど、「ブロックチェーン」になった途端、大方の人がわからなくなってしまいます。

生まれてから現在までの全てを記録している台帳。そして、ビットコインに限っては、およそ4億回の取引が記載されています。

ブロックとは、台帳の1ページ。一定期間内の誰から誰へお金が流れたかが記載されているもの。チェーンは、台帳の1ページ1ページがチェーン状に繋がっているイメージです。

Blockchain
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ブロックチェーンとは、どんな台帳なのか

ブロックチェーンとは、中央集権型のシステムではなく、みんなで支えている台帳。複数のコンピューターのネットワークとして構成されています。一台一台をノードと呼び、このノードは一台一台それぞれが全ての取引データを持っています。そして、データを保有する役割と計算パワーを持つという2つの役割があり、ノードが一台壊れても、計算パワーが落ちるだけでデータには何の影響もありません。

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ブロックチェーンの種類

ブロックチェーンには、4種類があります。
一つ目は、管理者不在で台帳がオープン、不特定多数で参加できる「パブリックチェーン」。これは、スマートコントラクトなどを使い主にC2C(※1)の取引に使用されています。二つ目が、管理者がいて、コンソーシアム(※2)内で管理する、特定複数が参加できる「コンソーシアムチェーン」。こちらは、金融やエンタープライズ領域で使用され、組んだ企業同士で扱うことがあります。三つ目が、単独で存在し、台帳は共有せず、組織内で承認されている「プライベートチェーン」。ブロックチェーンのメリットだけを組織内で利用したい際に、使用されます。四つ目が、パブリックチェーンと接続して機能を補完する役割のある「サイドチェーン」です。

※1:電子商取引の一種で消費者間取引(Consumer to Consumer)のこと。「C to C」と表記。
※2:互いに力を合わせて目的に達しようとする組織や人の集団。共同事業体。

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ブロックチェーンは、どう作られるのか

ブロックチェーンには、「鍵」の概念があります。ハンコに近い、自分しか知らないIDやパスワードみたいなもの。それを「秘密鍵」と呼んでいます。過去には、ある人の「秘密鍵」の情報がテレビ番組に映り、その瞬間、そのお金が全部盗まれた事件があったそうです。

ブロックチェーンの世界では、人間ではなく、鍵に情報が紐づいています。ビットコインなどで盗難事件が起きるのは、それが理由です。鍵は複製可能なので、正しい人が使っているわけではないのかもしれない・・・と、心に留めておきましょう。

ブロックチェーンの「ブロック」にあたる部分が台帳の1ページ分になります。1ページを確定させる際に、本当に整合が取れているかどうかの「確認」をする必要があり、沢山あるコンピューターの中で合意が取れたら、確認が取れます。

その際に必要なものが「ハッシュ」という、ある法則を元に与えられた値を数値に変換したものです。これから確定しようとしているデータに、ある数値を足してハッシュの計算を行います。計算結果が目標とする数値より小さくなるまで、ある数値をとっかえひっかえして計算し、小さい値を見つけます。そして、ここで見つけたこの小さい値が「ナンス」とよばれます。ナンスを見つけた人はデータを確定できる権利を持ち、このナンスを求めてひたすら計算を繰り返すことを「マイニング(採掘)」と呼び、取引を確定した人は、チェーンに貢献したお礼として報酬がもらえるシステムになっています。例えば、ビットコインだと、6.75BTCの報酬があります。1BTCが100万円くらいなので、700万円弱のお金がもらえることになりますね。

従来型のDBとの違いは

この様に、ブロックチェーンは、みんなで持ち合っていて、みんなで支えていて、誰も改竄できない台帳となっています。
従来のデータベース(DB)は、書き換えができる。それに対し、ブロックチェーンは書き換えができません。従来型のDBとブロックチェーンを比較すると、データの持ち方は、従来は一か所集中だったものに対し、ブロックチェーンは分散管理になっています。分散されて、保存されているので、ブロックチェーンは「データが壊れる」ということがありません。

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スマートコントラクトとは

ブロックチェーンならではの機能との一つとして「スマートコントラクト」があります。スマートコントラクトとは、「洗練された契約」を指します。ブロックチェーンの機能を拡張するアプリケーションとして、スマートコントラクトが存在していて、条件が揃えば、お金が動くという契約書です。

例えば、楽曲購入は、スマートコントラクトの場合、楽曲の権利者と分配率が支持されていて、楽曲の権利者にすぐにお金が分配されます。一節によると今のシステムでは楽曲が売れてからお金が権利者に入るまで半年から2年かかるのに対して、スマートコントラクトだと一瞬でお金の移動が完了します。

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このほかにも、コインの種類、DAOの説明や、ブロックチェーンの特性や禁止事項、ブロックチェーンのトレンドや、その具体例、ブロックチェーンの未来など。知識を深めたい人にとって知りたい情報がわかりやすく、さまざまラインナップされていました。

ディスカッション:Q&A

イベント終盤には、わからなかった部分を確認するためのQ&Aの時間が設けられました。どんな領域から、この講座に参加したのか。どんな視点でブロックチェーンを見ているのか。多種多様で鋭い質問と、荒夢さんのテンポ良い返答をお楽しみください。

➖ 暗号化技術がシステム化する中で、これから計算技術が量子コンピューターなどで進化していくと思います。コンソーシアム型はサイクルがある一方で、パブリックチェーンは、年々リスクが高まると感じています。どう見立てをつけたらいいか、考えをお聞きしたいです。

荒夢 : かなり良い質問ですね。量子コンピューターがきたら、簡単にノードの計算力を上回ってしまいます。何もしなければパブリックチェーンは崩壊します。パブリックチェーンのルールの変更は合議制で、変更できる仕組みがあって、その仕組みを使って「量子コンピューターに耐性のあるルール」にするなど、プロトコルを変えてアップグレードしていくなどで変更していくことが可能です。量子コンピューターのターゲット値を更に難しくするという対策として、ナンスを本当に小さい数にするというアイディアもあります。

➖ ブロックチェーン関連の仕事をしています。クライアントに対してブロックチェーンありきの提案をしている一方で、自社で投資する余力がなく、頭を抱えています。今後の企業の導入のステップをどう考えているのかを伺いたいです。また、短期でのマネタイズのイメージはありますか?

荒夢 : 短期は難しいと思っています。もし、現状のシステムに不満をもっていらっしゃる部分が明確ならば、その不満自体が課題なのではないかと思います。ブロックチェーンらしくないけれど、めちゃくちゃ強いリーダーシップを持った方が主体となってその不満解決にブロックチェーンの導入を進めるというのはどうでしょうか。

➖ データを共有するときに使う「グーグルスライド」は分散型だと捉えてしまうけれど、これはブロックチェーンなのでしょうか?

荒夢 : 「グーグルスライド」はブロックチェーンではなく、グーグルがサーバーで管理をしているデータになります。なので、グーグルが壊れると、データも壊れてしまいます。つまり、サーバーで中央集権的に管理されているんですね。一方で、ブロックチェーンは、メインとなる主体者がいないので、分散されて管理されています。

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ブロックチェーンイベントに興味がある方へ

本からの知識だけでは理解を深めることが難しい「ブロックチェーン」という概念。ブロックチェーンについて興味はあるけれど、なかなか知識を深められない方や、最先端の技術を用いて起業をしたいと考えている方には、疑問もその場で解決できてトレンドの情報までわかりやすく説明してくれる「場」が貴重なのではないかと思わされました。

このイベントに興味がある方は、ぜひ Blockchain Biz Communityの紹介ページを覗いてみてください。また、日本ブロックチェーン協会とガイアックスが協賛するアイディアソン 「Blockchain Bootcamp 2020 Summer」が、この夏オンラインで開催されます。こちらは、企業賞に選出されると、会社創設のサポート&最大200万円の出資を得られるチャンスが有るアイディアソンです。ゼロからブロックチェーンを学び、事業化するチャンスが待っています!

イベント:日本ブロックチェーン協会 x ガイアックス共催アイデアソン「Blockchain Bootcamp 2020 Summer」

Blockchain_Bootcamp

起業に興味がある学生を対象に、知識ゼロからブロックチェーンを学び、ビジネスアイディアを事業化する2日間のワークショップがオンラインで開催されます。今回のプログラムでは、株式会社bitFlyer共同創業者の加納裕三氏、株式会社Gunosy創業者の福島良典氏、株式会社ガイアックスより開発部マネージャーの峯 荒夢の3名が講師を務めます。申し込み〆切は、2020年8月21日(金)です。

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遠藤 桂視子

遠藤 桂視子

高校卒業後、プロダクトデザイナーになるため美大を目指すも、結局途中から車業界でエンジニアとして働くようになる。10年経ったある日、「読まずに参加できる読書会」の企画書を友人の紹介でGaiaxへ持ち込む。そこからガイアックスへ参画。高校時代から変わらない想いは「社会を良くしたい」という志。私のミッションは「人と人を繋げ、新しい可能性を作り出し、社会を安心と笑顔で溢れる場に変えること。」